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Kivyのインストールと環境設定

2024/09/26に公開

はじめに

Kivyは、Pythonでモバイルアプリを作成できるGUIフレームワークです。モバイル(iOS、Android)だけでなく、デスクトップ(Windows、Mac、Linux)でも動作できるアプリを1つのコードベースで開発できるのが特徴です。

この記事は、Kivyを始めるための最初のステップとして、Kivyのインストール方法や、開発環境のセットアップ方法(Pythonのバージョン、必要なライブラリのインストール)を説明します。

Kivyについての詳しい説明はこちら(別の記事に飛びます)
Kivyフレームワークの特徴

Kivyのインストール

Kivyのインストールは、Pythonのパッケージ管理システム「pip」を使って行います。以下の手順で、Kivyをインストールできます。

ステップ1: Pythonのインストール

KivyはPython 3.6以上が必要です。まだPythonをインストールしていない場合は、公式サイトからPythonをダウンロードしてください。

Pythonの公式サイト: https://www.python.org/downloads/

ステップ2: pipのアップデート

pipが最新であることを確認します。以下のコマンドをターミナル(またはコマンドプロンプト)で実行してください。

python -m pip install --upgrade pip setuptools

ステップ3: Kivyのインストール

次に、pipを使ってKivyをインストールします。

pip install kivy

ステップ4: Kivyの依存ライブラリをインストール

Kivyは、ビルドやUI描画に必要な依存関係があります。以下の追加ライブラリもインストールすることを推奨します。

pip install kivy[base] kivy_examples

WindowsでのKivy環境設定

WindowsでKivyを使うための環境設定は、以下の手順に従って進めます。

ステップ1: Pythonとpipの確認

Windowsの「コマンドプロンプト」を開き、以下のコマンドでPythonとpipが正常にインストールされているか確認します。

python --version
pip --version

ステップ2: Kivyのインストール

上記のpipのコマンドを使用してKivyをインストールします。特にWindowsの場合、依存関係が自動的にインストールされるので、基本的に問題なく進行します。

MacでのKivy環境設定

MacOSでは、Kivyをインストールする前にXcodeとHomebrewを利用した依存関係のセットアップが必要になることがあります。

ステップ1: Homebrewのインストール

Homebrewがインストールされていない場合、以下のコマンドでHomebrewをインストールします。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

ステップ2: Kivyの依存関係をインストール

Homebrewで以下のコマンドを実行して依存関係をインストールします。

brew install sdl2 sdl2_image sdl2_ttf sdl2_mixer gstreamer

ステップ3: Kivyのインストール

Kivyのインストールは、上記のWindowsと同様にpipを使って行います。

pip install kivy

IDEの選定

Pythonの開発といえばJupyter notebookを愛用している方も多いと思いますが、KivyのGUIアプリケーションが実行される仕組みは、Jupyter Notebookのインタラクティブな環境と相性が悪いため、向いていません。具体的には、KivyはOpenGLを使ってウィンドウを生成し、インタラクティブなGUIを表示するため、ノートブックのセルごとにコードを実行するスタイルと合わないことが多いです。

Kivyを使ってGUIアプリを開発する際は、Jupyter Notebookではなく、通常のPython環境を使った方がよいでしょう。Kivy開発に適したIDEを選ぶことで、効率的にアプリケーションを開発できます。以下のIDEは、無料で使用可能で、かつKivyプロジェクトに向いています。

1. VSCode (Visual Studio Code)

特徴: 軽量でプラグインが豊富。Python開発に特化した拡張機能をインストールすれば、Kivy開発にも非常に適しています。
公式サイト: https://code.visualstudio.com/

2. PyCharm

特徴: JetBrainsが提供する強力なPython専用IDEで、プロジェクトの管理やデバッグがしやすい。Kivyプロジェクトに適した多くのツールを提供しています。
公式サイト: https://www.jetbrains.com/pycharm/

3. Sublime Text

特徴: シンプルで高速なテキストエディタ。プラグインをインストールすることで、Python開発をサポートします。
公式サイト: https://www.sublimetext.com/

おわりに

Kivyのインストール、およびKivy開発の環境は無事に完了できたでしょうか?わかりにくい点、うまくいかなかった部分などありましたら、お気軽にコメントいただけたら、お力になれるかもしれません。

このステップが無事完了したら、次からはスマートフォンで動くアプリを作成していきましょう!

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