🐕
ウェブIDフェデレーションとSAMLフェデレーション
ウェブIDフェデレーションとSAMLフェデレーションの違い
異なるシステム間でユーザー認証情報をやり取りするためのフェデレーション技術には、主に以下の2種類があります。
項目 | ウェブIDフェデレーション | SAMLフェデレーション |
---|---|---|
プロトコル | OpenID Connect (OIDC)、OAuth 2.0 | SAML 2.0 |
主な用途 | Webアプリ、モバイルアプリ向け | エンタープライズシステム間連携向け |
技術基盤 | JSONベース(JWTなど) | XMLベース |
実装の難易度 | 比較的簡単(API設計が中心) | 設定が複雑(XML設定、証明書管理が必要) |
ポイント
- ウェブIDフェデレーションはモダンなWeb・モバイルアプリ向け。
- SAMLフェデレーションはレガシーまたは大企業向けシステムに強い。
AWSにおけるウェブIDフェデレーション
AWSでは、「ウェブIDフェデレーション」という言葉が一般よりも狭い意味で使われています。
AWS固有の意味
AWSにおけるウェブIDフェデレーションは、
Google、Facebook、Amazonなどの外部IdPと連携してAWSリソースへの一時的アクセスを許可する仕組みを指します。
- 代表例:CognitoやSTS(AWS Security Token Service)と連携
- 背景プロトコル:OIDCまたはOAuth 2.0ベース
一般的な意味
業界全体では、「ウェブIDフェデレーション」は
OIDCやOAuth 2.0を使って、異なるWebサービス間で認証連携する技術全般を指します。
AWS IAMとの関係
- AWS IAMは、OpenID Connect(OIDC) および SAML 2.0 に対応しています。
- OIDCを使う場合 → ウェブIDフェデレーション
- SAML 2.0を使う場合 → SAMLフェデレーション
つまり、使うプロトコルに応じて、設定方法・用語が切り替わることに注意が必要です。
実務での使い分けのヒント
- Webアプリやモバイルアプリ開発なら、まずウェブIDフェデレーション(OIDC/OAuth 2.0)を検討。
- 企業内システム(Active Directory連携など)が絡むなら、SAMLフェデレーションが主流。
Discussion