IPAの試験におけるUML
1.UMLとは
UML(Unified Modeling Language)とは、オブジェクト指向のソフトウェア開発において、データ構造や処理の流れなどソフトウェアに関連する様々な設計や仕様を図示するための記法を定めたもの。
IPAの午前問題では基本的に「システム開発技術」に分類されるが、UMLクラス図はDBに分類されていることもある。また、「システム戦略」「システム企画」にも含まれる。
UMLは大きく分けてシステムの構造を表す構造図と、動作や変化を表す振る舞い図の2種類に分類される。
2.構造図
クラス図、オブジェクト図、コンポーネント図など。
2.1.クラス図(UMLクラス図)
ER図はエンティティの関連図だが、クラス図はオブジェクトの関連図である。
クラス間を結ぶ線(矢印ではない)に書かれているx...yは、クラス間の多重度を表す。
主キーや外部キーがない。その代わりにメソッド(振る舞い)があることもある。
IPAのDBスペシャリスト午前Ⅱ問題のUMLクラス図にはメソッドがない。システムアーキテクト午前Ⅱ問題のUMLクラス図にはメソッドがある。
菱形の部分は、部分と全体を表し、集約と言う。
DBスペシャリスト午前Ⅱ問題では、UMLクラス図を「UMLを用いたモデルの表記」と呼んでいて、ER図と共に頻出だが集約が含まれたUMLクラス図は出ない。午前ⅠやAP(応用情報技術者試験)の午前問題には出る。
2.1.1.n項関連
3つ以上のクラスが関連している場合をn項関連といい、UMLでは白抜きの菱形を描いて、そこから関連している各クラスに実線を結ぶ。(菱形表記法)
3.振る舞い図
相互作用図、アクティビティ図、ユースケース図(よく棒人間が解説図に描かれる)、ステートマシン図(状態遷移図)
3.1. 相互作用図
3.1.1. シーケンス図
APで午前午後共によく出て来るシーケンス図は相互作用図の一種である。
3.1.2. コミュニケーション図
オブジェクト間の相互作用を表現し、オブジェクト間のデータリンクを強調する。
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