Zao SDKスターターキットリカバリー手順 (Jetson編)
はじめに
Zao SDKスターターキットのJetsonをリカバリー・バージョンアップする手順を説明します。
この手順では、microSDカード全体を上書きしますので古い内容は失われます。必要に応じてバックアップを行ってから作業してください。
もしくは別にmicroSDカードを用意頂き、そちらに新しいイメージを書き込み使用することも可能です (UHS-I以上、64GB以上のものを選定ください)。
対象バージョン
全てのバージョンのZao SDK Starter Kit -jetson- に適用可能です (2025-03-14 時点)。
バージョンによっては組み合わせる Zao Cloud のバージョンに制限がありますので、後述のイメージダウンロードの際、注意書きを確認ください。
1: 必要な機材
Zao SDKスターターキット以外に以下の機材が必要になります。
- Windows PC (受信PCが使えます)
- microSDカードリーダライタ (PC本体がmicroSD書込みに対応していない場合、別途必要となります)
- HDMIディスプレイ (Jetsonに接続します)
- USBキーボード (Jetsonに接続します)
2: イメージファイルのダウンロード
Zao SDKダウンロードページ からZao SDK Starter Kit -jetson-のzipファイルをダウンロードします。
ダウンロードには契約時にお知らせしたパスワードが必要となります。
ダウンロードしたzipファイルは解凍せずに次のステップで使用します。
3: 書き込みソフトのダウンロードとインストール
balenaEtcherを使用してイメージの書き込みを行います。
balenaEtcher公式サイトから対応するOSのファイルをダウンロードし、PCにインストールします。
4: microSDカードへの書き込み
- 電源OffしたJetsonからmicroSDカードを取り外します。
- microSDカードをリーダライタに挿入、PCに接続しbalenaEtcherを起動します。
- 「Flash from file」でダウンロードしたJetson用イメージzipファイルを選択します。
- 「Select target」でmicroSDカードのドライブを選択します。
注意: 間違ったドライブを選択すると、データが失われる可能性があります。
- 「Flash!」をクリックし書込みを実行します。
書き込みには15~30分程度かかります。完了すると以下の画面になります。
- microSDカードをJetson Nanoに装着します。
5: ZAO_CLOUD_URLの設定
Zao Cloudに接続するための設定を行います。
- Jetsonにキーボード、HDMIディスプレイ、LANケーブル、Webカメラを接続して電源を入れます。
セットアップ過程でインターネット接続が必要になります。 - ZAO_CLOUD_URLを入力します。
起動後、画面に「Input hostame of ZAO_CLOUD_URL」と表示されますので、契約資料に記されているZAO_CLOUD_URLのcvp-xxxxxxxx-00v
(xxxxxxxx はお客様毎の番号) を入力します。
正しい入力がされると、処理が進み自動的に再起動が始まります。
format errorやinvalid hostname等のエラー表示が出た場合は、インターネット接続と入力内容を確認してください。
6: 動作確認
再起動後、Zao Cloudへの伝送が開始します。
Jetsonに接続しているディスプレイの画面で使用されているZao SDK for Jetsonのバージョンを確認できます。
(注: バージョンによって画面レイアウト・表示内容は変更されている場合があります)
Wi-Fi を設定する場合は、LAN ケーブルを抜き、Wi-Fi ドングルを接続してから「Zao SDKスターターキットユーザーズガイド」の説明に従ってWi-Fiの設定を行います。
これでアップデート作業 (クリーンインストール作業) は完了です。
以降はキーボード、ディスプレイを接続せずに動作させることが可能です。
終わりに
本記事に従ってZao SDKスターターキットのリカバリー・アップデートを行うことができます。
問題や不明点がある場合は、公式サポートまでお問い合わせください。
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