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Zao SDKスターターキットアップデート手順

2023/11/09に公開
#
Jetson Nano
#
Zao SDK
tech

追記 (2023-11-20): Zao SDK 1.2.0 に関して追記しました。

はじめに

Zao SDK 1.0.0版のZao SDKスターターキットをZao SDK 1.1.0にアップデートする方法を紹介します。

具体的には、Jetson用microSDカードをZao SDK 1.1.0を上書きします。Raspberry Pi用microSDカードはアップデート作業不要です。
この記事の手順はスターターキットのJetson用microSDカードにZao SDK 1.1.0をクリーンインストールする手順でもあります。

Zao SDK 1.1.0では、MIPIカメラやGNSSレシーバーへの対応、新機能の追加、及び不具合の修正が行われています。 詳しいアップグレードの内容はリリースノートをご覧ください。

この手順では、microSDカード全体を上書きしますので古い内容は失われます。必要に応じてバックアップを行ってから作業してください。
もしくは別にmicroSDカードを用意頂き、そちらにZao SDK 1.1.0を書き込むことも可能です (UHS-I以上、64GB以上のものを選定ください)。

対象バージョン

Zao SDK 1.1.0

本記事の対象です。Zao SDK 1.0.0→1.1.0について書かれています。

Zao SDK 1.1.1

Zao SDK 1.1.0→1.1.1でZao SDKスターターキットのJetson、Raspberry Piに更新はありません。
受信PC上のZao Cloud Viewを更新してください。

Zao SDK 1.2.0

1.1.1に対してRaspberry Piは更新無く、Jetsonのみが更新対象となります。
本記事の手順でアップデートが可能です (ファイル名等を適宜読みかえてください)。

1: 必要な機材

Zao SDKスターターキット以外に以下の機材が必要になります。

  • Windows PC (受信PCが使えます)
  • microSDカードリーダライタ (PC本体がmicroSD書込みに対応していない場合、別途必要となります)
  • HDMIディスプレイ (Jetsonに接続します)
  • USBキーボード (Jetsonに接続します)

2: イメージファイルのダウンロード

PCでJetson用microSDイメージをダウンロードします。ダウンロードには契約時にお知らせしたパスワードが必要となります。
ダウンロードしたzipファイルは解凍せずに次のステップで使用します。

Zao SDKスターターキット 1.1.0 Jetson用microSDイメージ
Zao SDKスターターキット 1.2.0 Jetson用microSDイメージ (追記 2023-11-20)

3: 書き込みソフトのダウンロードとインストール

balenaEtcherを使用してイメージの書き込みを行います。
balenaEtcher公式サイトから対応するOSのファイルをダウンロードし、PCにインストールします。

4: microSDカードへの書き込み

  1. 電源OffしたJetsonからmicroSDカードを取り外します。スロットはJetson基板のヒートシンクの下に位置しています。
  2. microSDカードをリーダライタに挿入、PCに接続しbalenaEtcherを起動します。
  3. 「Flash from file」でダウンロードしたJetson用イメージzao_sdk_1.1.0_starter-kit_jetson_1.zipを選択します。
  4. 「Select target」でmicroSDカードのドライブを選択します。
    注意: 間違ったドライブを選択すると、データが失われる可能性があります。
  5. 「Flash!」をクリックし書込みを実行します。
    書き込みには15～30分程度かかります。完了すると以下の画面になります。
  6. microSDカードをJetson Nanoに装着します。

5: Zao_CLOUD_URLの設定

Zao Cloudに接続するための設定を行います。

  1. Jetsonにキーボード、HDMIディスプレイ、LANケーブル、Webカメラを接続して電源を入れます。
    セットアップ過程でインターネット接続が必要になります。
  2. ZAO_CLOUD_URLを入力します。
    起動後、画面に「Input hostame of ZAO_CLOUD_URL」と表示されますので、契約資料に記されているZAO_CLOUD_URLのcvp-xxxxxxxx-00v(xxxxxxxx はお客様毎の番号) を入力します。

    正しい入力がされると、処理が進み自動的に再起動が始まります。
    format errorやinvalid hostname等のエラー表示が出た場合は、インターネット接続と入力内容を確認してください。

6: 動作確認

再起動後、Zao Cloudへの伝送が開始します。
Jetsonに接続しているディスプレイの画面でVersionが1.1.0.0となっているはずです。

Wi-Fi を設定する場合は、LAN ケーブルを抜き、Wi-Fi ドングルを接続してから「Zao SDK スターターキットユーザーズガイド」の説明に従ってWi-Fiの設定を行います。

これでアップデート作業 (クリーンインストール作業) は完了です。
以降はキーボード、ディスプレイを接続せずに動作させることが可能です。

7: 終わりに

本記事に従ってZao SDKスターターキットのアップデート (クリーンインストール) を行うことができます。
問題や不明点がある場合は、公式サポートまでお問い合わせください。

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