PWAとネイティブアプリの違いを調べてみた

この記事は何？

• これから開発するプロダクトで採用できるか判断するため、2024年7月時点でPWAとネイティブアプリの差を調べた

PWAとは？

• Progressive Web Apps の略
• Webアプリをネイティブアプリと同じように扱えるようにする技術
  • ホーム画面にWebアプリをインストールしたり、プッシュ通知を行えるようにしたりできる

ネイティブアプリとの違い

	ネイティブアプリ	PWA
開発技術	Swift, Kotlin, Dart(Flutter)	HTML, CSS, JavaScript
ストア審査	有	-
アップデート	手動	自動※
デバイス機能の制限	無	有

※キャッシュ削除等が必要な場合がある

PWAでできないこと

• プッシュ通知
  • iOS
    • iOS16.4 より前はサポートしていない
    • ローカルプッシュ通知に制限がある
      • アプリがフォアグラウンドにないと通知が届かない
    • リモートプッシュ通知はネイティブアプリと同じように動作する
  • Android
    • ローカルプッシュ通知に制限がある
      • アプリキル時に通知が届かない
    • リモートプッシュ通知はネイティブアプリと同じように動作する
• デバイス機能
  • GPS, カメラ, 加速度計等一部のデバイス機能は使用可
    • ブラウザを介して動作するため、デバイスから提供されている機能をそのまま使えるわけではない
  • 指紋認証や顔認証等一部機能にはアクセスできない
• 高度なグラフィック処理
  • ブラウザの制限によりグラフィック関連の機能に制限がある
  • WebGLやWebGPUを使えば再現できるものもあるが、コストがかかる
• スクリーンショットの禁止、画面のマスク

PWAのリスク

• AppleがPWAを廃止したがっている
  • iOS17.4 ベータ版でPWAのサポートを廃止していた
  • 多くの批判があり、サポート廃止を撤回

調べた感想

• 思ったより機能の制限が多くて残念
• 批判によりPWAサポート廃止が撤回された前例ができたのは良かった
  • 直近にいきなりサポート廃止される可能性は低そう
• 様々なコストを抑えることができるので、できないことを理解した上で採用を検討する価値はあると感じた

おまけ

ボタン押下してから10秒後にローカルプッシュ通知を送るだけのPWA作った