【速報】Microsoft Build 2025 Azure関連 注目アップデートまとめ
2025年5月19〜22日開催のMicrosoft Build から Azure 関連のアナウンスをピックアップして紹介いたします。(随時更新予定)
Book of News全体の概要がございます。
Azure AI関連のアップデートから、いくつかピックアップしてご紹介いたします。
Azure AI Foundryの注目アップデートまとめ
最新AIモデルの追加・拡充
- Grok 3(xAI)やFlux Pro 1.1(Black Forest Labs)、Sora(プレビュー)など、最先端モデルがFoundry Modelsで利用可能に。
- Hugging FaceのOSSモデル1万種以上も追加、LoRA/QLoRA/DPO対応のファインチューニングや、無料で試せる開発者向けティアも新設。
Grok 3 on Azure AIの詳細を見る
Smarter model system(モデルルーター)
- 新しいモデルルーター(model-router)が、プロンプトごとに最適なAzure OpenAIモデルを自動選択し、品質とコスト最適化を両立。
- Black Forest Labs、DeepSeek、Mistral、Meta、xAIなどのモデルも含めたリザーブキャパシティで、重負荷時も安定した性能を保証。これらのモデルは、Microsoft製品条項に基づき、Microsoftが直接ホストおよび請求を行います。
モデルルーターの詳細を見る
Azure AI Foundry Agent Service 一般提供
- エンタープライズグレードのAIエージェントを設計・展開・スケールできるフルマネージドサービスが正式リリース。
- SharePointやMicrosoft Fabricなど1,400超のエンタープライズデータソースとの連携、テンプレートやコネクタも充実。
Agent Serviceの詳細を見る
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Agent Service のエージェントのツールとして 1,400+ の Azure Logic Apps ワークフローを活用
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データソースとしてFabric, Bing Search, SharePointを統合
マルチエージェントのオーケストレーション
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エージェント同士が連携し、複雑な業務フロー(例:承認・サプライチェーン)も分担して処理。A2A通信やMCPなどオープン標準対応で、Azure/AWS/Google Cloud/オンプレ間もシームレス連携。
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Semantic KernelとAutoGenフレームワークの統合も進行中。
マルチエージェントの詳細を見る -
マルチエージェント機能 Azure AI Foundry Agent Service のパブリック プレビューでは、マルチエージェント システムを構築、調整、スケーリングするための強力でありながら統合が容易なツールを開発者に提供する、
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Plan、会話、状態管理をきめ細かく制御する必要がある開発者は、マルチエージェントワークフローを作成できます。
エージェント型検索(Agentic Retrieval)
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Azure AI Searchの新エンジンが会話コンテキストとLLMを使い、複雑な質問を分解・並列検索・引用付きで精度の高い回答を生成。初期テストでは複雑質問の回答適合率が最大約40%向上。
Agentic Retrievalの詳細を見る -
クエリを変換し、並列検索を実行し、エージェント向けに調整された結果と、参照とクエリ アクティビティ ログを提供
常時可視化(Observability)
- レイテンシや使用量、品質指標、エージェントの推論ログまで一元ダッシュボードでモニタリング。
- GitHubやAzure DevOpsとの連携でテストやガードレールも容易に設定可能。
Foundry Observabilityの詳細を見る
エージェントのID管理強化(Entra Agent ID)
- Microsoft Entra Agent IDにより、すべてのAIエージェントに固有IDを割り当てて権限やアクセス制御を厳格に管理。
- 条件付きアクセスや多要素認証、最小権限のロール設定なども適用予定。
Entra Agent IDの詳細を見る
Foundry Local(エッジ/ローカルAIの強化)
- Windows/Mac上でAIモデル・エージェントをローカル実行。ネット接続が不安定な現場やエッジシナリオにも最適。
- Azure Arcとの連携で、オンデバイスAIの集中管理や一括アップデートも可能に。
Foundry Localの詳細を見る
DatabaseとAnalyticsの注目アップデートまとめ
Cosmos DB (NoSQL) のFabric統合(プレビュー)
- Cosmos DB (NoSQL) がMicrosoft Fabricに統合され、エンタープライズ級のスケーラビリティや信頼性、低遅延のセミ構造化データをFabricから直接扱えるように。
- SQL/NoSQLデータを一元管理し、AIアプリや分散アプリの高速構築がより簡単に。
Get to insights faster with SaaS databases and “chat with your data”
Azure Databricks × Azure AI Foundry 連携(プレビュー)
- Azure DatabricksのデータやSparkジョブを活用できるAIエージェントを、Azure AI Foundry上で簡単に作成可能に。
- Unity Catalogによるセキュリティ・ガバナンス、自然言語クエリ(NLQ)やマルチエージェント連携もサポート。
Announcing the availability of Azure Databricks connector in Azure AI Foundry
Power BI・Copilot Studioの「データとの会話」体験拡張
- Power BIで「データと会話する」新体験が左ペインから直接アクセス可能に。
- Copilot StudioのカスタムエージェントにもFabricデータエージェントの知見が活用でき、TeamsやM365 Copilotにも展開。
Get to insights faster with SaaS databases and “chat with your data”
Microsoft Fabricのデジタルツインビルダー(プレビュー)
- ノーコード/ローコードでリアルタイムなデジタルツイン(現実空間の仮想化)を構築可能。
- AI分析やシミュレーション、運用自動化の基盤として活用。
Digital twin builder in Microsoft Fabric Real-Time Intelligence
GitHub Copilot × PostgreSQL(VS Code拡張・プレビュー)
- PostgreSQL向けの新しいVS Code拡張で、AI支援によるSQL作成やDB設計、ベストプラクティス提案が容易に。
- Copilot連携で自然言語によるDB操作も可能。
Announcing the Public Preview of the PostgreSQL Extension for Visual Studio Code
Azure Cosmos DB × Azure AI Foundry連携強化
- ユーザーとAIエージェント間の会話スレッドなどをCosmos DBで安全に管理し、エージェントが会話履歴を活用可能に。
- Cosmos DBがAzure AI Foundry上でAI/エージェントのリアルタイム業務データ基盤に。
Azure AI Foundry Connection for Azure Cosmos DB and BYO Thread Storage
SQL Server 2025(プレビュー)登場
- AI時代に最適化された最新エンタープライズDBで、セマンティック検索や生成AI連携を標準搭載。
- Copilot内蔵のManagement Studio 21も刷新、VS Code拡張・Git統合などモダンDB開発を加速。
Announcing SQL Server 2025 (preview): The AI-ready enterprise database from ground to cloud
OneLakeショートカット変換(プレビュー)
- OneLakeへのデータ取込・移動時に自動でAI変換(サマリー・翻訳・分類など)やDelta Lake変換が可能に。
- ショートカット機能の拡張で、複数クラウドのデータを仮想的に統合&AI解析可能。
Get to insights faster with SaaS databases and “chat with your data”
FabricのTranslyticalタスクフロー(プレビュー)
- Power BIレポートから直接アクション実行や外部API連携など、分析から業務プロセスの自動化までワンストップで完結。
- フィルタ結果を元にデータの追加・更新・削除、承認フローや通知自動化などが簡単に。
Translytical task flows (Preview)
開発者向けの注目アップデートまとめ
Agentic DevOpsとは?
- 「Agentic DevOps」は、AIエージェント(GitHub Copilotなど)がソフトウェア開発の全工程を自動化・高度化する新しい開発スタイル。
- これまでの“自動化”から一歩進み、エージェントが能動的に学習・提案・実行する、次世代のDevOpsプロセスを目指します。
GitHub Copilot Workspace × Azure DevOpsの連携強化
- GitHub Copilot Workspaceで要件整理からコーディング、レビュー、デプロイまでAIが一貫サポート。
- Pull Requestの作成・コードレビュー・CI/CDパイプライン実行・本番環境へのデプロイもエージェント主導でスムーズに。
エージェント主導の自動化プロセス
- チケット管理(例:Azure Boards)、リリース管理、セキュリティスキャンもCopilotエージェントが自律的に実行。
- バグ修正や依存関係のアップデートなど、反復的なタスクをAIが担当し、開発者の負担を軽減。
GitHub Copilot in VS Codeのオープンソース化
- これまでGitHub CopilotのAI機能は拡張機能(エクステンション)として提供されていましたが、今後はVS Code本体のオープンソースリポジトリに統合されます。
マルチエージェントによるコラボレーション
- 複数のエージェントが開発プロジェクトで役割分担(要件定義・テスト・リリースなど)しながら協働。
- Azure OpenAI ServiceやGitHub Advanced Securityと連携し、セキュリティや品質担保も自動化。
新しいアプリモダナイゼーション機能
- GitHub Copilotが、レガシーJavaや.NETアプリのコード診断・依存関係アップデート・修正を自動化し、モダナイゼーションをサポート。
メリット・解決できる課題
- 手作業が多かったCI/CDやレビュー工程の自動化・効率化。
- エージェントの提案により、DevOps初心者でもベストプラクティスが実践しやすい。
- セキュリティやリリース管理など運用面の品質向上。
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