初めてのクラウド(Azure)でAVDを触ってみた話
はじめに
本記事は「初心者がAVDを触ってみた際の体験記」みたいなものです。
最後に初めて触るときに抑えておいたほうがよかったと思ったポイントもまとめてみました。
背景
私は就職してから某SIerにて約5年ほどシステム開発・サーバというものに触れずにネットワークの浅い部分だけ知ってれば何とかなる世界で生きてきました。
大したキャリアを積むことができず悶々としていたのですが、
ある日突然クラウドにチャレンジすることに。
偶然ご縁があってまずはAVD(Azure Virtual Desktop)について調査することになりました。
とりあえずやってみる
よく分からないけどやってみようということで、
Azure portalまでは簡単に到達。
「ボタンポチれば実装できるんじゃないの?」と
適当なアドバイスを真に受けて適当にポチポチ・・・
よくわからないパラメータもあるけどとりあえずポチポチ・・・
デプロイボタンを押してみました!
結果は・・・
「デプロイに失敗しました」
※正しいライセンスの準備や、課金に対して誰がどう支払うかは事前に整理しておく必要があります。
勉強の日々
流石に勉強しないとダメだということで、勉強を開始。
公式ドキュメントアレルギーだったので、
とにかくブログを読む。Youtubeも見る。
しかし、適当に読み漁ったので時系列がめちゃくちゃで大混乱。
例えば「AVD」は昔「WVD」だったとか、「Entra ID」は「Azure AD」だったとか。
今思うと、周りに聞ける人間もいない中で何か調べるときは
公式ドキュメントを読む⇒わからないことをGoogleで調べるの順がよかったのかなーと。
ひとまず動かしたかったので「クイックスタート」なるものを使用
AVDには「シングルセッション」「マルチセッション」がありますが、まずはシングルセッションで。
私は管理ユーザ名が正しく入力できず躓いていただけだったので、正しいものを入力するとデプロイ完了の文字が!!
ブログを参考に無事デスクトップも表示されました。
クイックスタート卒業
クイックスタートは卒業して普通にデプロイしてみたい。ということで
クイックスタートでは自動でしてくれていた部分を理解する必要がありました。
ひとまず特に大事なのは以下かなと。
- 仮想ネットワーク(Vnet)
- Entra IDの認証をどう構成するか
私は多少ネットワークに触れてきたので、仮想ネットワークは難なく理解。
(パラメータも少ないですし、デフォルト(適当)でも動くはず。)
EntraIDの部分は苦戦しました。
手元で検証する際は主に以下の選択肢になります。
- Azure上にサーバ(VM)をたてて、ADサーバを構築する ※オンプレでも可
- Azureが提供しているEntra Domain Serviceを使う
- 特にサービスを使わずEntra IDだけで構成する
AVDの動作テストという意味では2番がおすすめです。(選択肢の中で一番お金はかかりますが)
私は何故か一番複雑な1番を選択。
1番を選択するとEntra Connectを理解しないといけません。
これも難しいし、ブログ通りにいかないし。
結構大変でしたがブログを沢山読んでたらいつの間にか解決。
ADサーバの勉強にもなったので、オンプレのADサーバを理解したい人は1番がいいです。
ここまでの知識で「シングルセッション」であればAVDの動作確認ができました。
まだまだ終わらないAVDの世界
今までは比較的シンプルにVDIを使う構成を試してきましたが、
人様にお使いいただくにはこれだけでは終われませんでした。
- AVD最大のメリット「マルチセッション」の理解
- ユーザプロファイル管理
マルチセッションはOS。クライアントOSに近いサーバOSなので「サーバOSだと動きません!」みたいなアプリに当たる確率が低いようです。複数の人で1つのサーバを共有できます。反対にシングルセッションは1ユーザ1台なので高くなりやすい。
プロファイル管理は「FSLogix」というキーワードを元に勉強すれば間違えないと思います。
Entra Domain Serviceを使うときは管理用VMを別でたてて、コントロールするようです。
※1番の場合はプロファイル管理用のストレージをADサーバに構築する必要あり。
その他は基本シングルセッションと同じようにすれば大丈夫でした~
本記事ではここまでにしようと思います。
まだまだマスター管理だったり、ネットワーク関係の設定だったり、色々奥が深いです!!
まとめ
クラウドを触ったことのない初心者がAVDはデプロイしてとにかく使ってみようとしましたが、たくさん勉強しないと中々うまくいきませんでした。
当時の私に以下の点は最低でも抑えてから挑んだほうがいいよ。と言ってあげたいものです。
- 仮想ネットワーク(Vnet)
- Entra IDの認証
- シングルセッション
- マルチセッション
- プロファイル管理(FSLogix)
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