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【人工生命】オープンエンド性の良記事あったのでまとめてみる

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はじめに

趣味で、「人工生命(コンピュータ上に生命をシミュレートしようという分野)」の勉強を進めているのだが、
「オープンエンド性」というのが研究のキーになっていることを知った。
そしてそのオープンエンド性についてまとめられている良記事をA先生から教えてもらったので読んでみた。
今回はそのまとめである。

元記事

Open-endedness: The last grand challenge you’ve never heard of

https://www.oreilly.com/radar/open-endedness-the-last-grand-challenge-youve-never-heard-of/

超要約

※自分の琴線に触れた部分を中心に端折る+意訳です。

イントロ

Open-endedness (オープンエンド性)の理解は、人類未踏の大いなる謎である。
(David Hilbert’sの23の未解決問題にもリストアップされている。)

オープンエンド性とは、「終わりなき進化」を起こしている状態のことをいう、
「生命の進化」がその例だ。
生命は多様に進化しており、その進化には終わりはなくいまだに進化を続けている。

進化的アルゴリズムは進化を模倣した探索プログラムだが、大抵が短い期間で
解へと収束してしまい、多様性をもった進化は続かない。
逆に、多様性を生じることにフォーカスしたプログラムは、個体種が四散してしまい
新たな種などが生まれない状況になる。

もしオープンエンド性の鍵を、見つけることができれば、それは様々な想像的な分野で応用できる。
例えば、新しい校舎のデザインや、車のデザイン、コンピュータアルゴリズムの探索などだ。
今までにない、創造的なデザインを産む可能性があり、これは生命の多様性複雑性を考えると夢物語ではない。

オープンエンド性の歴史

Alife(人工生命)という、コンピュータ上に、生命的な世界をシミュレートしようという試みがある。
例えば、

  • Tierra (by Thomas Ray)
  • Avida ( by Charles Ofria, Chris Adami, and Titus Brown)
  • Polyworld (by Larry Yaeger)
  • Geb (by Alastair Channon)
  • Division Blocks (by Lee Spector, Jon Klein, and Mark Feinstein)
  • Ecosphere (by Thomas Miconi and Alastair Shannon)

ただ、どれも無限の多様な進化を内包できていない。
また、実世界のごく一部を切り取ってシミュレートしようとしているものになっている。(これが興味を皆が分けてない理由と作者は指摘)

オープンエンド性に焦点を当てた、
"activity statistic”という指標もMark Bedau(1992)によって示された。
(Gebはactivity statisticをpassしてるらしい。)
ただまだまだ現実世界のオープンエンド性には程遠い。

その後、Novelty Search Algorithm (by Stanley and Lehman)が考案された。
これは従来の進化的アルゴリズムと違って「良いもの」を選択していくのではなく
「Novelty(新しいもの)」を選択していくアルゴリズム

また、Noveltyと目的関数のバランスをとるアルゴリズムも考案された
quality diversity (QD) algorithmsと呼ばれるものだ。
(novelty search with local competition(NSLC)やthe multi-dimensional archive of phenotypic elites(MAP-Elites)など)

さらに、共進化(個体と環境が相互に干渉し合い進化していくこと)を盛り込むことも研究されている。
また、ニューラルネット周りだとGANsも共進化的な振る舞いを見せている。

オープンエンド生の必要条件

オープンエンド性の条件がわかれば、アルゴリズムに組み込むことができる。
Soros and Stanleyは2014にオープンエンド性の条件を下記と提案した。

1 何らかの小さな基準(Minimal Criterion = MC)を満たすと個体が繁殖できる系であること
2 個体の進化が、新しいMC(=繁殖)の機会をもたらすこと
3 世界へどのように干渉するかは個個体ごとで決められること
4 個体の表現型の複雑性は無限であること

ただこの定義はまだ曖昧である。

オープンエンドの実用性

想像的なデザイン、音楽やアートの分野で活躍しそう。AIとも関わりが深い。

さあみんなで、「オープンエンド」の冒険(研究)をはじめよう!!

感想

オープンエンド性の「終わりなき進化」にワクワクした。
今回の資料は歴史などがざっくりまとまっていてよかった。
特に、Gebなどは興味がわいたので中身をみてみたい。
また、自身は単純にオープンエンド性に興味がでている勢だが、
「新しいデザイン」へのアルゴリズム展開などオープンエンド性の実用性を説いているのが新鮮な視点だった。

さあみんなで、「オープンエンド」の冒険(研究)をはじめよう!!

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