Cloudflare D1とは何か中学生がわかるように説明する
Cloudflare D1 とは?
はじめに
データベースは、たくさんの情報を整理して保存し、必要なときに取り出せる仕組み。たとえば、学校の生徒の名前や成績を管理するシステムとか、ゲームのセーブデータもデータベースの一種。
今回は、Cloudflare が提供する「D1」っていうデータベースについて、中学生でもわかるように説明する。
Cloudflare D1 ってなに?
Cloudflare D1 は、クラウド上で動作するデータベース。クラウドっていうのは、インターネット上でサービスを利用できる仕組み。Google ドライブや iCloud もクラウドサービスの一種。
D1 は 「SQLite」 っていう種類のデータベースをもとに作られていて、サーバーを持たなくても使える のが特徴。だから、自分のパソコンや特別な機械を用意しなくても、ネット経由でデータを保存したり取り出したりできる。
ローカル環境におけるDBを用意するのが個人開発だと面倒だという問題があるが、SQLiteであればその心配が不要になるのはメリットの一つだと考える。
Cloudflare D1 の特徴
Cloudflare D1 には、こんな特徴がある。
1. サーバーレス(Serverless)
Cloudflare D1 は「サーバーレス」っていう仕組みで動く。普通のデータベースは、情報を保存するためにサーバーを用意しなきゃいけないけど、D1 ならその必要がない。
サーバーの管理やメンテナンスがいらない から、手軽に使える。
2. 分散処理とエッジコンピューティング
Cloudflare D1 は 分散処理 を活用していて、世界中にある Cloudflare のエッジサーバー上で動作する。通常のデータベースは、特定のサーバー(データセンターなど)で処理をするのに対し、D1 は複数の拠点でデータを処理する。
これにより、
- データの応答速度が向上する(ユーザーの近くのサーバーで処理するから速い)
- サーバーへの負荷が分散される(特定のサーバーに負荷が集中しない)
- 障害が起きても他の拠点でカバーできる(高い可用性)
特に、エッジコンピューティング との組み合わせが強力。エッジコンピューティングは、データを中央のサーバーに送る前に、ユーザーの近くのエッジサーバーで処理する技術。D1 はこの仕組みを活かして、できるだけ遅延を少なく、効率的にデータを処理する。
3. Cloudflare Workers と連携できる
Cloudflare には 「Workers(ワーカーズ)」 っていう仕組みがある。サーバーレスでプログラムを動かせる仕組み。
D1 は Cloudflare Workers と組み合わせることで、Web アプリや API(アプリ同士のやり取りをする仕組み) を作るのに向いている。
例えば、
- 会員登録できる Web サイト
- 簡単な掲示板
- スコアを保存するゲームアプリ
みたいなものを簡単に作れる。
料金体系
Cloudflare D1 は、使用量に応じた課金モデルになっている。基本的に以下の3つの指標で料金が決まる。
- 読み取り行数(Rows Read): データベースから読み取られた行数
- 書き込み行数(Rows Written): データベースに書き込まれた行数
- ストレージ使用量(Storage): データベースに保存されているデータの総量
無料プランと有料プラン
指標 | Free プラン | Paid プラン |
---|---|---|
読み取り行数 | 1日あたり500万行まで無料 | 月間最初の250億行まで無料、超過分は100万行ごとに0.001ドル |
書き込み行数 | 1日あたり10万行まで無料 | 月間最初の5000万行まで無料、超過分は100万行ごとに1.00ドル |
ストレージ使用量 | 合計5GBまで無料 | 最初の5GBまで無料、超過分は1GBあたり月額0.75ドル |
無料プランでは、1日の無料利用枠を超えるとその日の間は追加のクエリが制限される。ストレージ上限を超えた場合は、新しいデータの追加が制限される。
読み取りが1日あたり500万、書き込みが10万まで無料なのでちょっとした個人開発なら無料プランで問題なく使えるだろう。
有料プランでは、月間の無料利用枠を超えた場合、超過分に対して課金される。
D1 はデータ転送(エグレス)に対する追加料金は発生しない。ただし、D1 をクエリする Cloudflare Workers の実行には、別途 Workers の料金が適用される。
参考: https://developers.cloudflare.com/d1/platform/pricing/?utm_source=chatgpt.com
どうやって使うの?
Cloudflare D1 を使うには、Cloudflare のアカウントを作って、Cloudflare Workers の環境をセットアップする必要がある。
基本的な流れはこんな感じ。
- Cloudflare アカウントを作成
- Cloudflare Workers をセットアップ
- D1 データベースを作成
- SQL コマンドでデータを追加・取得
- アプリや Web サイトと連携
実際に試すなら、Cloudflare の公式ドキュメントを見てみるといい。
まとめ
Cloudflare D1 は、
- サーバーなしでデータを保存・管理できるデータベース
- 分散処理とエッジコンピューティングで高速・高可用性を実現
- 簡単な SQL コマンドでデータを操作できる
- Cloudflare Workers との組み合わせで Web アプリが作りやすい
- 使用量ベースの料金体系で、無料枠も用意されている
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