建築設備の基礎:環境負荷低減(省エネルギー)
環境負荷低減
・環境負荷は一級建築士の設計製図試験において少なくとも1つ,図面や計画の要点に記述するようになっている。
環境負荷低減について,一級建築士設計製図試験に必要な基礎的内容をまとめる。
用語の定義
・省エネルギー:より少ないエネルギーで同じ効果を得ること。
・創エネルギー:再生可能エネルギーから発電などによりエネルギーを作り出す。
・再生可能エネルギー:太陽光などの自然エネルギーのこと。
・パッシブ技術:省エネルギーの手法で,外皮断熱,日射遮蔽,自然採光等がある。
・アクティブ技術:省エネルギーの手法で,高効率空調,高効率照明等がある。
・創エネ技術:再生可能エネルギーを用いてエネルギーを創り使用する技術。
パッシブ技術
概念図を示す。そこで特に理解してほしい内容を幾つかピックアップし詳細を示す。
図1 パッシブ技術概念図
屋上緑化
下階の屋内温度上昇抑制や省エネ効果がえられる。植物の蒸散作用により屋外空間の温度上昇を緩和させる。
開閉式トップライト・外壁の開口部
自然通風を利用する。重力換気や卓越風より通風を発生させ,中間期の空調エネルギーを低減する。
トップライト・ハイサイドライト・ライトコート
建物に自然採光をとりいれ,日中の照明エネルギーを低減させる。手法によって自然採光の取り入れられ方は異なりハイサイドライトは均斉度が高く,光庭は建築内部に採光が入る。
水桝を介して下水道本管へと放流する。ここでは維持更新を考慮した汚水と雑排水を分ける屋内分流方式を示す。
アクティブ技術
概念図を示す。そこで特に理解してほしい内容を幾つかピックアップし詳細を示す。
図2 アクティブ技術概念図
アースチューブ・クールヒートピット
地中熱を利用している。夏期は外気を冷却し,冬期は外気を昇温させる。
水冷式ヒートポンプ
井水を利用する。年間の水温が一定であることを利用してヒートポンプの熱源に利用する。
太陽熱集熱パネル
太陽熱を利用して温水を作る。
アクティブ技術ではあるが,自然の特徴を生かしエネルギーの効率化を図っている。
創エネ技術
自らエネルギーを作り出す。
太陽光パネル
太陽を利用して発電を行う。
まとめ
環境負荷低減について,一級建築士設計製図試験に必要な基礎的内容をまとめた。
何かわからないことや,間違った記述などがあったらご連絡ください。
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