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目的不明なプロジェクトは、なぜ失敗するのか?

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本記事は、コンサル現場で実際に使われているノウハウを
“ポケットサイズ”で読めるようにギュッと凝縮した実践メモです。
短くても、すぐ現場で試せるポイントだけを抽出してお届けします。


「新システムを導入して業務改善を図る」
──このような“目的”を書いたことはありませんか?

実はこれ、“目的”ではなく“手段”が主語になってしまっているケースです。
プロジェクトが終わっても「誰も喜ばない」「使われない」といった結果に繋がるのは、目的の解像度が低いことが原因かもしれません。

❌ 失敗から学んだ「目的の曖昧さ」の怖さ

かつて私は、あるシステム導入プロジェクトで「業務効率化」を目的に進めていました。
しかし、リリース後に返ってきたのはこんな一言。

「これって、うちの本当の課題に効いてない気がするんですよね」

愕然としました。目的の本質に向き合わないまま、スケジュール通りに進めた結果、
顧客の本当の期待とはズレた成果物が完成してしまったのです。

✅ 成功の鍵は「目的を構造化すること」

優れたPMは、目的をこう構造化します:

  • 顧客が嬉しい成果(例:作業工数を50%削減)
  • それによって得られる価値(例:本来業務への集中)
  • そしてその先にある戦略的ゴール(例:売上の基盤構築)

こうした思考の積み重ねが、プロジェクトの“本当の意義”を見える化します。


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テンプレートを使えば、「目的が曖昧なままヒアリングが終わってしまう」などのミスを防げます。
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🧩 「目的定義」に必要な3つの視点

  1. 顧客のHAPPYが出発点
     社内プロジェクトでも、顧客(例:経理部など)を特定し「何を嬉しいと思うか」から考えます。

  2. 「目的」と「手段」を切り分ける
     「なぜそれをやるのか?」を3回繰り返して掘り下げることで、目的の本質が見えてきます。

  3. 成功基準を具体化する
     「売上増加」ではなく「月商+1000万円」「CVR1.2倍」と定量的に表現しましょう。


📌 現場でよくあるNG目的の例

NG例 なぜNG? 改善ヒント
新システムを導入して業務改善 手段と目的の混同 「○○業務の工数を50%削減するため」など、構造を明確に
コスト削減を図る 根拠・数値が不明確 「○○%削減し、□□に再投資する」と目的と意義を示す
売上を増やす 達成基準が曖昧 「2025年Q1までにCVR1.2倍・月商+1000万円」など具体化

🗣️ 「目的」を持てるPMになろう

プロジェクトの舵を切るのは「目的」という羅針盤です。
明確な目的があれば、チームの意思統一も、関係者の納得も得られます。

あなたのプロジェクトの「目的」、本当に言語化できていますか?

目的が曖昧なまま走らせず、今日から一歩ずつ“設計図”として描いていきましょう。

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