とあるエンジニアの問題意識 2019-02-28
朝の準備の時間が一番苦手だ。
職場に到着する。勤怠入力をする。Slackの未読をチェックする。スタンドアップミーティング。集中力を整える禅の時間もほしい。なかなか雑然とする。こう考えると、やはり30分ほど早く出勤した方が良いのかもしれない。どうやらこの男は極端な性格のようで一時期はフレックス時間で一番早い、2時間前乗りをしていたのだけれど。
朝の準備体操に手のウォームアップをする。
ますます修行僧のようになってきた。MacBookのキーボードを叩くためだ。腰の影響もあってか最近、手が動きにくいような気はしている。ストレッチで少しはマシにならないだろうかと。まあ手を動かすスピードに依存しない開発を心がけようとは思う。
脳がエネルギーを消費している実感があるのに止められないことがある。
何らかの緊急対応中とか。これはあとでどっと疲労困憊するパターンだと分かっていながら。リアルタイムで呼吸を整えるだけでは足りない。ちゃんと5分10分休憩をとって、脳と呼吸を休ませる必要がある。高速回転しているタービンをゆるめる。勇気もしくはなんらかのトリガーが必要だ。
疲労に怯えるのは良くない。
疲労にビクビクするだけで疲労するという。ぼくも実感する。疲労をイメージした瞬間に呼吸が乱れ自律神経の働きが乱れる。だからといって精神論ですべてねじ伏せられるわけでもない。感覚的には心身の回復能力を信じる。頭脳的には戦略でエネルギー管理を計る。エネルギー管理はやっぱり総力戦だ。
疲労を感じていても恐くない。
だいたい睡眠が解決してくれる。この安心感は大きい。安心を感じるだけで呼吸に温かい炎が灯る感覚だ。本当に脳内では別の作用が起きているはずだ。疑うのなら何か論文ベースの一般の翻訳書を読めば良い。ところで今日は朝からカフェイン摂取してしまったのが痛みではあるが。
コミュニケーションコストは莫大だが、見積もりは恐ろしいほど過小化する。
この究極の逆説がある。コスト感を感じていなくても実は起こっている。すこしコスト感を感じるということは大きくかかっているはず。大きいコスト感があるのであれば莫大にかかっている。人間モジュールの生態系に敏感になりたい。
脊柱菅狭窄症でスタジオ内を歩くことさえ辛い。
30メートル歩くのでもまるで小旅行に出かけるようだ。1ヶ月前はあんなにすばやく歩き回っていたのに一体何のスイッチが折れたのだろう。今では戦艦のようにデスクの周りに必要な道具を揃える。Slackだけで仕事ができる態勢も作り上げる。
ミニホワイトボードやノートを使うのはずるいという謎の強迫観念。
これが何百万回数でも訪れるのでどうにか克服しておきたい。子供の頃から攻略本を読まない性格だった。外部装置を嫌う。どう理解しよう。ノートを使いこなしているのも脳だ。だからノートを使うということは脳の実力だ。この理解が納得感が高い。
Slackのチャンネルザッピングによる集中力の散漫化にどうにか対策したい。
今はウィンドウサイズを画面の四分の一ほどにして半眼でザッピングしている。チャンネル管理も大事だが誰もが編み出していない注意力ハックも僕には切実に大事だ。これほどまでに注意力のことを真面目に考えているエンジニアはなかなかいないと思うのだけれど。逆説的にそれだけ元の弱点が多いということだ。
Enterキーを叩くことには無限の歴史的積み上げがある。
たとえば言葉モジュールが歴史的積み上げによって機能するように。だからEnterキーを叩いた時に僕らの脳の状態はスイッチングする。スマホの確定アクションでも同じだ。Enterキーを押す前と押したあとではまったく別の意識状態になる。ただ僕らがあまり自覚的でないだけで。
もし僕が社長であれば1日半分ほど眠っているエンジニアがいたら高く評価すると思う。
単に睡眠不足ではなく意図的にそうしているのならば。日本一般の会社組織で睡眠の地位ほど不当に扱われているものはない。眠ることが怠惰なのではなく眠らないことが怠惰。いちはやく価値観の転覆がおこなわれないかなと夢見ている。
だんだんと睡眠のレベルを認知できるようになってくる。
夢想にも種類がある。現実的な問題が頭の中で円を描く時まだレベルが浅い。現実から切り離された完全な夢想が起こり全くその連鎖を思い出せない時は睡眠レベルが一段深くなったと分かる。
仮眠無敵タイムが起こる。
15分ほどの仮眠は本当に素晴らしい。目覚めた時はマリオブラザーズでスターを取って無敵状態になったみたいだ。この効果は30分ほど続く。この黄金時間に集中力が必要なミッションをこなしたい。たとえ雑務を片付けるにしてもストレスフリーだ。生命が消えかけの低エネルギー状態の1万倍ぐらいガソリンがある。
Slackでアットマークのメンションをつけるのには謎の抵抗感がある。
抵抗感がとても強い。人の邪魔をしたくないという気持ちが強い。ボールを投げる感じがする。相手の受け入れ態勢は出来ているかどうか。こちらも返ってきたボールをキャッチしてまた投げ返す態勢をとる必要がある。ここまで書いて思うが抵抗感があるのはある程度正しい。キャッチボールだ。
肉体的コストと心理的コスト。
スタジオ内を歩いてヒアリングに行く。僕は今、足を痛めていて20メートル歩くのもつらい。ものすごく肉体的コストが高い。せっかく会社で働くことも慣れてきて心理的コストが下がってきたのにもったいない話だ。だけど脳も物質であることを考えると全てが肉体的コスト。というよりは物質的コストであるという考えにまとめられる。
Mac OS はアイデンティティ問題をまるで考えていないのだろうか。
アカウントのアイコンをたやすく変更できない。インターフェイスも最悪だし謎のキャッシュが効いているようであるはずの写真さえ出てこない。ログインのたびに表示されるアイコン。SNSと同じで何度も目にするものだしとても大事だと思うのだけれど。
睡眠状態が良いと驚くほど手がよく動く。
キーボードを打ち鳴らす動作がとても早くなるのが分かる。睡眠はどれだけ偉大なんだろうと実感する。体を痛めているせいでもう速く動かせないのだろうかと思っていたのだけれど。だがしかしここまで偉大な睡眠なのにまだまだ実感が追いつかない。僕自身、実測に対して効果を過小評価し続けている。今が10%だとしたらあと90%は大きく評価すべきなのだ。
Slackで人が休みかどうかを気にかけなければいけない運用はどうにかしたいと思う。
お休み中にはメンションを飛ばさないようにする。こういうやつは一斉に揃えなければいけない。通知問題は個人の設定に任せる。以上。だが勢揃いするまでは自分側の配慮が必要かな。
仮眠の段階。
レベルを感じ取る。まずは緊張段階。くつろげない。とても眠れないように思う。次に安らぎの段階。ガクッと体がリラックスして快感物質のようなものが体に広がる。この二つのレベルを交互に何度か繰り返す。次に夢想のレベル。現実感覚がなくなりマイクロスリープのような現象を繰り返す。呼吸の数がカウントできなくなる。次に一番深い眠りの段階。そして目覚める段階。ウォームアップの段階。目覚めの段階。
長時間のスタンドアップミーティングが激しく辛い。
脊柱管狭窄が大きい。冗談抜きに死にそうになる。元々苦手分野ではある。今日は途中でしれっと椅子に座りながら参加したが、心証を悪くしていなければよいのだが。病状を明かしたら明かしたで周囲に気を遣わせるばかりであろう。今日はMRIの結果を見に行く日だ。だがデスクワークで本当に良かったとは思う。エンジニアは指先さえ動かせれば仕事をすることは出来る。もし病状が悪化したらどうにかリモートワークの道でも探せぬかと思う。
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公開日時
2019-03-01
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