Qiitaで考えるWebサイトのサービス設計/UI/UX/REST – URLリソースの単位を明確にして、ユーザーの混乱を防ごう。
注意
- URLとかリソースとかいう言葉を、曖昧に使っている部分があるしれない。
- 「リソース位置」などという造語も使っている。(現状、自分のUI/UX的な語彙が少ないため、言い方が分からないものがあった)
まとめ
- ユーザーが今どんなリソースを参照しているか、インターフェイス的に分かりやすい状態を作っておこう。
- ユーザーが今どんなリソースを参照しているかを、URLの状態に適切に反映させよう。
- URLとインターフェイスを適切に関連付けて、矛盾が生じないようにしておこう。
それはとある日のこと。
どんぶらこっこ。
あるエンジニアがQiitaで、いつものように新しい記事を書いておりましたとさ。
Qiitaと炎上問題。ユーザー努力によるコミュニティ改善は可能だ。 - Qiita
そして、参考記事へのリンクを貼りましたとさ。
全ての開発者がQiitaへのアウトプットをやめるべき理由 - Qiita
実際には少し違うURLに対してのリンクだった。詳しくは後述する。
すると?
どうした。
な、なんじゃこりゃー。
リンク先の「コメント」に対して、僕の記事へのリンクが付いている!
(既に修正済み)
何が起こったか分からない。
ありのまま今起こったことを話すぜ‥以下略。
以下、URLの例はサンプル。
実際には「他の人のコメント」に対してリンクが付いていたわけだが、このままスクリーンショットやURLを載せるのも迷惑だと思うので、ここからは自分のコメントを例にする。
理由が判明する。
URL#comment-b9814fc749d2958ca350
というような、コメントに対してのリンクを、知らずに使ってしまっていたらしい。
https://qiita.com/qiitadaisuki/items/2160a390ce91283707a1#comment-b9814fc749d2958ca350
なぜ気付かなかったのか?
記事にコメントがあった時の「新着通知」からコメントへ飛んで、そのままそのURLを使っていたと思われる。
よく見ると
コメント単位でもリソースの「位置」が割り振られる仕様になっていた。
実は、ユーザーから使える状態にもなっていた。
これは裏技レベルじゃないか
「確かに通知が飛んでくる時は、コメントに直接飛べたのは気付いたいたけれど」。
「ふだん、まったく気付かないようなインターフェイスじゃないか」。
と思った。
気付いていないのは「存在しない」のと同じこと
つまり僕にとっては「コメント単位でのリソースURL」は「使えないもの」「存在しないもの」だった。
ちなみに @YumaInaura のQiita歴は3年半。
何が問題あったのか
これはわりと色々な問題を含んでいると思う。
考えてみる。
「日付部分」がコメントへのリンクになっているのは良い。
スタンダードな作り。
ユーザーはコメントが「選択状態」であることを知れない。
コメントが選択状態であっても、ハイライトなどがされず、選択状態であることが分からない。
ページを上下に移動しても、URLのリソース位置が変わらない。
URLは「コメント」を指しているけれど、ページの位置は「他の部分」にいる、という齟齬が起こる。
特に、ページを上下に移動すると、サイドバーの「目次の選択状態」は切り替わって見えるが、実際のURLは切り替わらない。
ちなみにモダンなUIだと、ページを移動すると自動的に #
以降の「リソースの位置」を、動的に切り替えてくれるサービスもある。
「URLによる参照」のインターフェイスが統一されていなくて中途半端
「自分の記事」に対して「他の記事からリンク」が貼られた時は、専用のURL+リソース単位が割り振られて、それがページ上でもハイライトされる。
だが、こちらは
- 参照元の記事がハイライトされる
- 表からは普段、使えないURL=リソースである
と、コメント機能とは挙動が異なる。不揃いな感じ。
そもそも不具合か何かで、日付部分を押しても何も起こらない。
GoogleChromeでは、ページ上で日付を押しても何も起こらなかった。ページの位置移動が起こらない。Mac版でもiPhone版でも同じ。
(2018-11-12現在)
そもそも「コメント」に対しての「参照」には需要があるのか。
新しい記事を作る時、記事本体ではなくて、そのコメントに対してリソース参照をさせたい時が、どれぐらいあるのだろうかと考えた。
かなりのエッジケースではないだろうか。
この機能自体は悪くないとして、開発的に考えるならば、いま現状あまり需要がなく、逆にユーザーに誤解を与えるインターフェイスになってしまっているのであれば、トレードオフで機能を無効化しておくのも良いかも知れない。(余計なお世話だろうが、もし自分が開発者だったとしたら、そう考えるかも知れない)
既にコメントに対してリソースが割り振られているので、それに対して「参照を付けられる」ということは自然だし、止められるものではない。
やはり「ユーザーが、今参照しているリソースがなんだか分からない」ということが問題のような気がした。
機能的に「コメント」から「記事」への逆参照は必要なのか。
読者は「このコメントが、他の場所から参照されている」ということが知れるので、これ自体は悪くないように思える。
だがそもそもコメントに対してコメントを付けるときというのは、元の記事のコメント欄に書くというのが99%のように思う。
実際に、僕自身も「コメント」からの「逆参照リンク」をはじめて見たような気もする。ちなみに僕はQiita歴さんねんは‥以下略。
まとめ
- コメント単位でURLリソースが割り振られていること自体は悪くないと思う。
- コメントに対して参照ができること自体は悪くないと思う。
- ユーザーが「今自分が参照しているリソース」が分かりづらいインターフェイスになってしまっているということが、問題だと思う。
- 他のインターフェイスとの統一感もなく、分かりづらいものになってしまっている。
- 機能的にも「コメントからリンク元記事への逆参照」は、エッジケースではないだろうか。
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公開日時
2018-11-12
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