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ペアプロはJAZZである

2023/08/26に公開

もしペアプロが音楽なら

譜面通りに演奏するクラシックではなく、即興性の高いジャズに近い。

演奏してみれば、何かの音が出る。


例えば一般的なコミュニケーションでも

  • Aさん 対 Bさん
  • Bさん 対 Cさん
  • Cさん 対 Dさん

が話す時では、それぞれコミュニケーションのとり方が変わる。


人 x 人

これと同じでペアプロでも、人対人の種類だけ、バリエーションがあるはず。


固定観念

「ペアプロとは、こういうものだ」という固定観念があると、ハードルが高くなる。(一番の問題)


苦手意識

  • 「教える側として自信がない」
  • 「質問に答えられなかったらどうする」
  • 「答えが見つからず、気まずい空気が流れたらどうする」

とか思うと、いつまでもペアプロが出来ない。


悪循環

ペアプロしない => ペアプロ力が伸びない => 自信がつかない => ペアプロしない => ペアプロ力が伸びない => ...


ゆるさ

「一緒にプログラミングしたら、ペアプロだ」ぐらいのゆるさで良いと思う。

(下手な音が出たら出たで、また演奏の仕方を考えれば良いし、それも成果だと思う)


オブザーバーとドライバーの違い

これもあまり考えなくて良いんじゃないか。

「教える側」と「教わる側」という意識に引きずられがち。


ペアプロ力

プログラミング力やプロジェクト歴とは別に「ペアプロ力」というものがあって、これも経験値ゼロからスタートするはず。


言いたいこと

「これがペアプロだ」っていう固定観念に引きずられず、自由にやってみたい。


具体例 ( 個人的な話 )

  • 今まで、ペアプロのオブザーバー経験がほぼなかったので、かなり苦手意識があった。
  • 「そんな自分でも、やりやすい方法」を模索してみた。

オブザーバー(自分)

  • プロジェクト歴2年
  • 分からないことがあったら立ち止まるタイプ
  • 質問する前に考えるタイプ

ドライバー

  • プロジェクト歴半年
  • どんどん先に進むタイプ
  • たくさん質問するタイプ

1日目

主にオブザーバーが話しながらペアプロした。


2日目

主にドライバーに話してもらいながらペアプロした。


3日目

オブザーバーはほとんど口を出さず、見学しているぐらいの感じでペアプロした。


時には

教官が教習生に教える感覚。

image.png


時には

隣で運転している感覚だった。

image.png


気をつけたこと


口を出すレベルを調整する

  • オブザーバーとドライバーの性格を考えて、今回は「最小限の関与」をするようにした
    • 自分で進める道なら、オブザーバーが指示する必要はない
  • 最初はある程度の道筋を立てて、だんだんと関与を少なくしていった

間違いも大事

  • ドライバーが道を間違えた時に、一瞬で訂正したりせず、話し終わるのを待ってから訂正した
    • 「どんな風に間違えやすいか」「どんな思考パターンで実装をしているか」を理解するのも大事
    • むしろ、相手の考え方や、パターンを理解することがペアプロ本来の目的だと思う

分かったこと


スタイル

  • 必ずしも「オブザーバーが手取り足取り教える」というスタイルじゃなくても良い。
    • 昔、はじめて自分にペアプロをしてくれた人が、手取り足取り教えてくれるタイプだったので、そのイメージが強く残っていたのかもしれないと気付いた。
    • 自分と相手に合ったペアプロのスタイルを見つけられると良い。

沈黙も金なり

  • ドライバーが分からないことを、オブザーバーが即答する必要はない。
    • 分からない部分は「自分も分からない」と伝えた上で、ドライバーに調べてもらったりした。その調べ方を見るのもペアプロ。
    • 分からないことを前にして、沈黙しても良い。焦らずに解決方法を考えれば良い。

下調べ

  • なおかつストーリーの下調べもしておくことで、オブザーバーとしての自信と余裕が持てた。

話したこと

  • プログラミングの内容だけではなく、エンジニアとしての気質や、仕事のやり方の話もした。

改めて

  • ペアプロの目的は、まずは「ペアプロすること」自体にある。
  • ペアプロでしか分からないことがある。
  • ペアプロ経験が少ない場合、まずはペアプロ経験をつけるためにやってみる。
  • 最初うちは、ペアプロのスタイルを見つけるための時間だと思っても良いかも。

セオリーはない

  • 「ペアプロはこの手法が良い」というセオリーは存在しないかもしれない。
    • この記事のテーマのとおり、相手やシチュエーションが変わるたび、最適なやり方も変わってくると思う。
    • 試行錯誤することが正解。「良いペアプロは何か」じゃなく「自分に合ったやり方は何か」「相手に合ったやり方は何か」を基準に考えてみる。

以上

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公開日時

2017-11-20

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