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アーキテクチャカンファレンス参加レポート

に公開

はじめに

2025/11/20~2025/11/21の2日間で行われた「アーキテクチャConference2025」に参加してきました。

https://architecture-con.findy-tools.io/2025

システムの設計は興味がある分野の一つでして、今回新しく学んだことや気になったことをまとめてみようと思います。

https://x.com/yuma_ito_bd/status/1991810508148875668?s=20

基調講演

基調講演はどれも聴き応えのある内容でした。
マイクロサービスはあくまで手段でありビジネスでの成果を第一に考えること、どの方法もメリット・デメリットはありトレードオフが存在すること。そして、小さな変更を積み重ねること(デプロイとリリースを分けること)、一次元で捉えず軸を足して俯瞰的に捉えること、など心に残った言葉が沢山ありました。

業務でシステムのリアーキテクチャを進めているところなのですが、デプロイとリリースを分けて小さく進めていたのでこの方法で良いのだと勇気をもらえました。

また、会場ではグラレコ(グラフィックレコーディング)をしていて、講演内容がとてもとても分かりやすくまとめられていました!

Sam Newmanさんの講演のグラレコ
Sam Newmanさんの講演のグラレコ

Gregor Hohpeさんの講演のグラレコ
Gregor Hohpeさんの講演のグラレコ

Vlad Khononovさんの講演のグラレコ
Vlad Khononovさんの講演のグラレコ

あのハイレベルな内容をリアルタイムで1枚の絵にまとめられるなんてすごいですね。この絵を眺めると「あんなこと言っていたな」と思い出すことができますね。自分もこんな風に要点だけ分かりやすくまとめられるようになりたいです。

あと、会場では同時通訳もしてくれていて、これには本当に助けていただきました。英語での講演かつ話している内容もかなりハイレベルで濃密だったので、同時通訳していただけなければ話についていけなかったと思います。本当にありがとうございました!

DDD/モジュラーモノリス/マイクロサービス

DDDやモジュラーモノリス/マイクロサービスをどのように導入、推進しているのかというお話を聞くことができました。

モノリスの限界が見えてきたときに移行先はモジュラーモノリスなのかマイクロサービスなのか、どの部分をどの順序で切り出すのかという課題があります。
他の企業さんがどのような意思決定をされていたのか知ることができ、勉強になりました。
さらに、AIエージェントを使ってリアーキテクチャの速度を加速させた話もあり、以前よりもスピーディーに変化することができる時代になったのだなと感じました。

AIエージェント

AIエージェントはもっぱら使う側だったので、AIエージェントを作る側の話を伺えたのはとても面白かったです!今回のイベントで一番始めて知ることが多かったトピックでした。

特に、Googleさんが提供してくださったAIエージェントの開発ワークショップでは、簡単にAIエージェントを作成することができて驚きました。

ワークショップの内容は以下にあるチュートリアルでした。

https://github.com/google-cloud-japan/next-tokyo-assets/blob/b566d65a4d31bb12ec6e2f3adba3fa6d8ed7fee9/2025/generative-ai-agent-dev-deploy-handson/tutorial.md

「今日の東京の気温は?」と問いかけると気温を教えてくれる簡単なAIエージェントを実装して、さらにWeb上にデプロイまでできました。


実装したAIエージェントの動作検証

Googleさんの提供するエージェント開発キット(ADK)を使うことでAIエージェントに必要なコード量が少なくなり、AIエージェントのコア機能の実装に集中することができます。さらに、ADKは動作検証用のチャット機能やAIエージェントの評価を行うための機能も提供してくれているので、AIエージェントの開発にかかる手間が大きく削減できます。

さらに、GeminiのアシストによってAIエージェントを自然言語で実装できる機能がリリースされたとのことでした!
最後時間が少ししかなかったのですが、自分は「しりとりエージェント」をGeminiに作ってもらいました。

https://x.com/yuma_ito_bd/status/1991743142442500171?s=20

組織・文化

「アーキテクチャ」が指し示すものはソフトウェアだけではなく、開発組織や開発プロセスのアーキテクチャも設計する必要があるということも大きな学びでした。

ビジネスのコアドメインを大きく成長させつつ、技術的負債を解消したりAIを使って開発スピードを上げたりするためには開発組織やチーム間のコミュニケーション、開発プロセスも柔軟に変えていく必要があります。
これからの時代はアーキテクトが意思決定する対象はソフトウェアだけでなく、コミュニケーションや開発プロセスといった技術ではないものも含まれるということを知り、面白さを感じつつ大変な道のりだと思いました。

さいごに

アーキテクチャConferenceは初参加でしたが、とても充実した2日間でした!
スポンサーブースもたくさん回って各企業のサービスやアーキテクチャに関して話すことができ楽しかったです。

講演者の皆さん、スポンサーの皆さん、カンファレンスを主催してくださったFindyの皆さん、ありがとうございました!

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