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Google nano-bananaAPIで2日で6.7万円が吹き飛んだ話🍌

に公開
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はじめに

第3回AIエージェントハッカソンに応募していた私の失敗談をお話しします。
誰かの今後の役に立てばと思い、公開することにしました。

ちなみに提出した作品はこちら👇

https://zenn.dev/yukilab/articles/e9b16e0cf5a41c

準備期間は前回大会からわずか1ヶ月半
9月は本業が忙しく、正直「作品提出は無理だろうな」と思っていました。
それでも「3万円のGoogle Cloudクーポンが欲しい!」という理由で応募。
結果、締切7分前に滑り込み提出。過去一ギリギリでした。これは反省点です。


請求額6.7万円超えの瞬間

まずタイトルの通り、たった2日で請求額が6.7万円超えました。

慌ててAPI止めたってか即削除した!けどGoogleCloudに反映されるのって時間差があるんですよね。1日から2日くらい。

画面の向こうでは審査員がチェックしていたと思います。
その裏でクラウド課金メーターはぐんぐん回っていたのです。

これは非常に恐怖でした。どれくらいうごいていいたんだろう。。。いくら請求されるんだ?ただただ生きた心地がしなかったです。

この記事はその顛末を「失敗ストーリー」として振り返り、
二度と同じことを繰り返さないための教訓としてまとめたものです。


ことの発端:楽しく始まった開発

最近はGoogle StoryBookなどでも絵本生成ができます。
ただ、画質がイマイチ。そこで「子どもが登場する高品質な絵本」を目指しました。

まずは本文生成から。
POST /api/gehon?textOnly=1 を作り、JSON形式を厳格化。失敗時は最大2回リトライ。

この段階ではほぼ無料
API課金?頭の片隅にもありませんでした。


罠その1:画像生成の「3候補から自動選択」

最初はImagenやGemini APIを使っていましたが、出てくる画像はイマイチ。
Web版Geminiで試すと「おっ、いい感じ!」

最近フィギュア生成でトレンドの nano-banana を指定していたからです。

「そうか!nano-bananaAPI使えばいいじゃん!」

…これが地獄の始まりでした。

nanobananaのAPI料金は少し気になっていたのですが、「3万円のクーポンあるし余裕!」と料金確認すらしませんでした。

ちなみにnanobananaAPIと言うのは無くて正確にはgemini-2.5-flash-image-previewです。

実装内容

  • 各ページで「10候補」を生成
  • aHash(ハミング距離)で前ページと最も似たものを自動採用

一見スマートでしたが、でもこれが大きな落とし穴でした。
10ページ絵本なら1冊で100枚生成 = 約600円
調整して「3候補」に減らしたけど、それでも180円/冊

さらにフォールバック処理まで追加し、倍コストになることも。


罠その2:参照画像による一貫性強化

次に「絵柄の一貫性」を求めて以下を実装。

  • 初回はアップロード画像を参照
  • 2ページ目以降は直前の画像を必ず参照

結果、一貫性はかなり高まりましたが、、
「参照付き推論を3回まわす」構造になり、コスト爆増

しかし一向にコストが増えている事には気づきません。


罠その3:デバッグ地獄と再生成

完成間際になると当然デバッグ地獄です。

  • PDF出力の確認
  • レイアウト修正
  • 失敗パターン検証

1回の再生成は小さくても(いや大きかったはず!)、積み重なると数千円単位
でも当時の頭の中は「期限に間に合わせる」だけでした。


罠その4:Cloud Runを公開したまま放置

とどめはこれ。

Cloud Runにデプロイしたアプリを一般公開のまま放置
審査やデモ用に便利だと思ったのですが、これが課金を加速させました。


数字で見る“地獄の掛け算”

  • nano-bananaの画像生成 → 1枚約6円
  • 当初:10ページ×10枚 = 600円/冊
  • 調整後:10ページ×3枚 = 180円/冊

でも実際は👇

  • フォールバック
  • 再生成連打
  • デバッグ試行

これらが重なり、制御不能なコスト地獄へ。


顔面蒼白の瞬間

作品提出の翌日夜、Google Cloudから通知。

「予算5000円を超えました」

「まぁ大丈夫、3万円クーポンあるし」と思っていたら、翌朝また通知。

  • 確認 → 請求額5万円
  • 最終的に → 67,000円

幸いにも44,000円分クレジットが適用され、
実際の請求は23,000円(税込25,000円)

でも、もしクレジットなかったら…と思うとゾッとします。

25000円でもゾッとしていますよ。


教訓まとめ

  • 塵も積もればエベレスト
  • エージェント任せの開発はAPIコール監視必須
  • Google Cloudでは必ず予算上限を設定
  • フォールバックや再生成には制限を入れる

つまり、
「APIコールを慎重に扱え」
これに尽きます。 ←当たり前だよバカ野郎!!って感じですね。

nano-bananaAPIだけでなく、すべてのAPIに共通する教訓です。


おわりに

今回は高くついた勉強代でした。
正直、nano-bananaAPIは当分使う気になれません。

でもWeb版では楽しく使ってますし、毎朝バナナは食べてます🍌

以上、僕の失敗談でした。

皆さんも気をつけてくださいね。
最後にスクショ貼っときます。

Discussion

MooseMoose

ビルドお疲れ様です🎉!
経験をご共有いただきありがとうございます。
僕も似たようなことでした😭すごく共鳴しています...

Y_KOY_KO

コメントありがとうございます!
金額が上がっていくのを見るのは正直生きた心地がしませんでした🥶
共鳴していただけて嬉しいです🥲
仲間がいるって心強い!
財布は瀕死ですが笑