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【2023年】読んだ本と思考のアップデート

2023/12/30に公開

自分への振り返りと記録です。

まえがき

エンジニアとして入社してから本といえば技術書しか読んだことがなかったですが、今年は会社でダイバーシティ推進プロジェクトの責任者を務めることになったことで毛色の違う本を読む機会が増えました。

以前の私は「何を発言するにもまずは技術力をつけてから。技術力がないと何も説得力がない。」という呪縛に囚われていました。なので技術書以外を手に取らなかったのは敢えてと言って良いかもしれません。

今や3児の母となり、業務でもマネジメントの割合がぐっと増え、企業のダイバーシティ推進という高い目線で経営や社会とシンクロし、社外でもWomen Techmakersアンバサダーをはじめ次世代へ良い影響を与えるべき立場となりました。
そこで啓発書といいますか、社会をマクロで捉える類の書籍を読むことで、技術書ばかり読み漁ってた時代より視界が何倍にも開けた気がします。(これこれで要素技術習得として必要な時間でしたが)
さらにいうと、2023年と言えば、何を隠そう「生成AI Year」。生成AIの登場によって「優れた技術者 is 何」となっていることも拍車をかけていますね。

前置き長すぎました。
紹介に参ります。

SDGs、ESG経営に必須! 多様性って何ですか? D&I、ジェンダー平等入門

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2022年の年末から年始にかけて読んだかな。年始から開発組織のダイバーシティ推進プロジェクトが始動すると決まったものの、全社規模のプロジェクトはさすがに動かしたことがなく何かしらの指針をと探していたところ。「第二章: うちの会社、何から始めればいいですか?」の小見出しに運命的な出会いを感じ、誰かに薦められたわけでもない出たばかりの書籍を手に取りました。
多様性に関してはアカデミックなものから社会的なもの、人権問題など一言で多様性と言っても幅広い書籍がありますが、この本は企業のダイバーシティ推進に寄っており探し求めていた類のものでした。企業としての立ち上げにあたり多くのヒントを得ました。

多様性の科学

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バイブル書。正確には今年じゃないかもしれませんが辞書がわりにちょこちょこ開いてるので入れてしまいます。
推進にあたって気を付けてることに 科学的に、データドリブンで があります。豊富な事例や実験、考察が載っているためエビデンス参照に使います。
冒頭にある、9.11事件を多様性の欠落(画一的な組織)が原因だとしているのはストーリーとしても面白く、そんな切り口もあるんだ〜と感心した一方で、属性の偏りが9.11クラスの世紀の大惨事に繋がり得るというのはゾッとする見方でもあります。

Google流 ダイバーシティ&インクルージョン インクルーシブな製品開発のための方法と実践

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これも正確には今年かわからないけどダイバーシティ推進にあたって稀に参照する本です。多様性というと、組織だったり人に焦点が当たることが多いですが、本書は我々インターネットサービス屋さんとして、プロダクトの開発にあたり留意すべき観点が中心となっています。多様性推進本というと、道徳的な観点を説くものが多いのに対し、「あなたたちインクルーシブなプロダクトを作らないとこれだけ損しますよ」といった利益的な話が含まれます。これは変な話しではなく実は営利企業でダイバーシティ推進を行うには大事な観点だったりします。という気付きも得ました。
ただしD&Iを自社の利益だけを目的とするのも間違っていて(道徳的観点が損なわれる)この辺りのバランスは一年やってみてようやく掴めてきたところです。

わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書

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ロールモデル章にインタビュー掲載いただいてるのはもちろんですが、難解に見えるITを平易な日本語で噛み砕いており、普通に娘にオススメしたいと思える仕上がりになっています。
実際、女子校に通い理系志望のお子さんがいるママ友に、「娘が理系に進みたいけどITには疎くて」というのでお貸ししました。1人でも多くの女子・ジェンダーマイノリティの生徒の背中を押すための書籍です。

大規模言語モデルは新たな知能か

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これはもう、面白かったのひとこと。
ChatGPT使ってみたわ→なんか嘘つくことあるんですわ→いやそれプロンプトがイケてないだけだろ
みたいな時期に一気読みしたので腑に落ちまくりでした。
個人的にはニューラルネットワークって何度聞いても調べても、その時はわかった気になるんだけど体系的に学んだことがないのでイマイチしっくりきてなかったんですよね。そこの解像度はだいぶ上がったと思います。とにかく文脈をたくさん与える!という鉄則がどうしてなのか。初心者にも噛み砕いた表現で書かれてるので読みやすいです。これは実際周辺エンジニアの口コミでしたがこれを選んでよかったです。こういう黎明期ってピンからキリまでどれを選べば良いかわからないもんね。

令和の中学受験

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1番上の子が小3なのでそろそろ情報収集するかな〜なんてのんびり構えていました。自分がうん十年前に町田の四谷大塚に通っていたため何となくのしきたりはわかってるつもりでした。が。
同じ保育園で既に大手塾に通ってる(周囲でも多いケース)ママ友から話を聞いたところ、時代なのかエリアなのか、何やら思ってるより大変だぞ?ということがわかり。
中学受験本も腐るほどある中、売れ筋もよくキャッチーなこちらの本でまずは基礎知識をと手に取ってみました。読んでみてわかったのは、「時代とかエリアとかいう問題ではなく私のケースがかなり特殊(はなから行きたい中学が1校のみで偏差値争いに参加してなかった説)」であって、偏差値から行きたい学校を選ぶ云々はピンときていなかったため、ある意味フラットに過去の常識/新常識というものを知れたと思います。
受験業界は情報戦だということで、まずは親が勉強してメリデメ、向き不向き、長い目で見て幸せか?を把握した上で、受験するか否か、今後の対話に役立てようと思います。

ちなみに本ではありませんがこちらの漫画もよく聞くので読んでみました。評判通り読みやすかったです。
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おわり

他にも読みかけの本がたくさんありますが最後まで読み終わったものだけを。
実はがっつりした読みかけの技術書もあったものの、途中で生成AIの盛り上がりが半端なくなってそちらのキャッチアップに時間を割いたり。
こう見るとやはりDE&Iに関する書籍が多い年でした。

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