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UV-LED硬化型レジンを利用して貝標本の修復をやってみた
概要
UV-LED硬化型レジンを利用して割れてしまった貝標本の修復をやってみました.
UV-LED硬化型レジンを入手したので, 試しに割れた破片の修復に使ってみました.
今回の作業はよく行っている破片をつなぎ合わせる作業において,
思いつきでレジンを接着剤の代用にしたところ使い勝手が良かったので書いてみました.
材料
- 割れてしまった貝殻
- UV-LED対応の光硬化型のレジン液
- UV-LED対応のライト
- ヘラ (ポリエチレン製)
方法
- 各破片をよく乾燥させる.
- 破片の接着する両面にUV-LED硬化型レジン液を塗る.
- 破片を接着面で合わせてUV-LEDライトを当てる (1-2分程度).
結果
今回修復を行ったMytilus galloprovincialisは割と大きめの二枚貝であるため,
接着後に自重で破片が外れてしまう可能性がありましたが貝殻を接着する程度なら問題ない強度でした.
利点
- 接着後の強度も十分にある.
- 硬化後も透明で表面構造を観察可能.
- 硬化開始のタイミングをコントロール可能 (完全に硬化するまでには1-2分程度).
欠点
- [レジン制作物共通] 主に紫外線の影響で黄変する.
- [レジン制作物共通] 高温によって劣化する.
欠点に関しては標本やコレクションを管理された環境で保管する場合問題なさそうです.
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