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社内に週一の振り返り会を導入して2ヶ月たったので振り返る

2022/12/04に公開

はじめに

みなさん現状のチームに満足しているでしょうか。

働く上では概ね問題なくても、細かい部分で不満を感じていたり改善点を見つけたりすることはあると思います。
例えば忖度ない意見を言いにくかったり、職種が違うと話が通じにくかったりなどです。
また、昨今のリモート文化の浸透により自由な働き方ができるようになった一方で、相手の温度感がわかりにくかったり、気軽に話しかけて良いのかわからなかったりとデメリットも出てきたように感じます。

私が所属するチームでは決してチームの仲が悪いというわけではないのですが、様々な問題点を抱えていました。
そこで、リーダー的立ち位置で働いている身としては少しでもチーム改善をしたいと思い週一の振り返り会を導入することにしました。

チームの状況に関して

チーム構成

私が所属するチームは下記の8人で構成されています。

  • ディレクター 1名
  • プロジェクトマネージャー 1名
  • フロントエンドエンジニア(私含む) 2名
  • バックエンドエンジニア 2名
  • デザイナー 2名

この中で私が開発チームリーダーを担当しています。

なぜ振り返り会を導入しようと思ったか

なりたいチームの理想像

私が考えるなりたいチームの理想像は以下でした。

  • 立場に関わらず忖度ない意見が言い合える
  • 全員がプロジェクト全体像を把握していて課題を自ら発見できる
  • チーム全員が主体的に行動する

2ヶ月前のチームの状態

私達の状態は以下でした。

  • お互い過剰に気を遣っている
    • そのため、意思疎通が取れていない部分があっても無理して仕事をしてしまう
    • 相手が忙しいことを気にして気軽に相談できない
    • 「急いで実装してください」などのお願いがし辛い
  • 同じ職種以外の人とコミュニケーションをとる機会が少ない
    • 他の職種の人がどのような仕事をしているのかがあまり把握できていない
    • プロジェクト全体像を把握できていない
  • 問題や問い合わせが発生した場合に対応する人が限られている

チームの課題

上記から導き出されるチームの課題は以下でした。

  • 本音を言い合う時間が少ない
  • 雑談のコミュニケーション量が少ない

解決策

要は話し合う時間が少ないことがすべての根源なので、週一で本音を言い合うための振り返り会を導入することにしました。

どのように振り返り会を行ったか

KPT形式で行うことにしました。
ただし、Problemのままだとネガティブな印象が付きやすくやりづらかった部分が遠慮して言えないかもしれないと思い、Moreという風に言葉を変えました。
また、Keepの前に、Keepほどかしこまったものでなくても良いフィードバックをしてからだと次のMoreに進みやすいと思い、Goodという項目を作りました。

例えば、Goodで出すのは何でも良いので〇〇ページのデザインがかわいいや、テストが無事完了してよかったといった雑なものからこの仕事のやり方をすると仕事がやりやすくなったという今後の参考になりそうなものまでどんどん言ってもらいます。
そしてGoodの中から今後も続けていきたいことをKeepにします。

Moreに関しても、意見を言いやすいように時間がもっとほしい〇〇のやり方がわからないなどどんな小さなものでもどんどん言ってもらうようにしました。
そして、そのMoreの中から、特に負が大きいものについてTryで解決策を話し合います。

こうして、Good&KeepMoreTryの項目で意見を言い合うことにしました。

どれぐらいの頻度で振り返り会を行ったか

実は以前月一でKPTをしていたことがあったのですが、そのときは皆細かなことを忘れていることもあり、当たり障りのないことしかいわず意味をなしていなかったので、一週間に一度行うことにしました。

スプリントの締めのタイミングに合わせて一週間に一度振り返ることで、そのスプリントでやりやすかったことやりにくかったことに関して鮮度が良い状態で話し合うことができると考えたので、その頻度にしました。

理想像に対しての進捗

こうして週に一度の振り返り会を導入して2ヶ月経ったわけですが、チームがどのように変わったのかというと・・

  • 集まると自然と雑談ができるようになってきた
  • 笑顔が増えた
  • チームメンバー全員の発言数が増えた
  • 気軽にhaddleをつないだり話し合う機会が増えた
  • バグに対して日直制で対応するようになった
  • 全体を見渡したタスク管理ができるようになった
  • 「このレビュー急いでください」など無理なお願いも気軽にできるようになった
  • メッセージの見逃しが発生した場合、気軽に再pushできるようになった
  • 誰もが対応しやすいようにバグ報告用のフォーマットを用意した
  • エンジニアの対応のしやすさを考慮したデザインが作成されるようになった

などなど、まだ完全に理想とは言えないものの、少しずつ改善されていっています。
今後も最高のチームを目指していきたいと思います!

あとがき

上記ではすべてうまくいったように書いていますが、実は振り返り会を導入した当初はチームメンバーと温度感が合わなかったりと本当に大変でした。

ファシリテーターも基本的には私が行っているのですが、最初は誰も発言をせず虚無の時間が過ぎていくばかりで、何度も心が折れそうになりました。
あまりにも意見がでないので、〇〇さん先週あった良かったことって何かありますか? と話を振っても、黙々と仕事をしてましたといわれたときは、逆に言うと黙々と仕事に没頭できる環境が整っていたということですね!それは良いですねなどと無理やり空元気を出して言ってGoodの項目に追加したりしました。
Tryで解決策を見つける際も、私はその問題が発生した理由を知りたい一心でなぜと深堀りをしていたのですが、それがきつい言い方に感じたらしく誰か一人の人を責めるのは違うと思いますといわれたりもしました。(私自身はそんなつもりは全くなかった)
そこで、私自身話し方がきついんだなということを自覚して、5分に一度ぐらい私は怖い顔をしてるように見えるかもしれませんが本当に怒ってないですよ、表情を作るのが下手くそなだけなんです、今は笑ってます、本当ですと伝えたりなど場を和やかにするようにつとめました。(これが効果あったかはわかりませんが、一応皆笑ってくれました笑)

あと一番効果あったのは1on1での根回しです。チームメンバーと1on1を行い、雑談がてら先週あったことや考えたことを聞いていました。そこで出た良さそうな意見を、振り返り会のGoodMoreで言ってもらうようにお願いしたりしました。

こうして徐々にですが私が特に促さなくても意見を言い合えるようになりました。
最初は言いやすいポジティブ・フィードバックばかりでしたが、徐々にネガティブ・フィードバックも出るようになりました。

もちろん、私だけが頑張ったわけでもなく、ここまでこれたのは本当にチームメンバーのおかげだと思っています。私自身ファシリテーターが不慣れな中、うまく回せもしないのに振り返り会をやりたい!と言い出して(ディレクターには事前に相談してましたが)急に導入したときは、正直なんだこいつと思われたとも思います。

それでも皆チーム改善のために動いてくれて本当にこのチームで良かったなと思いました。
今後もチームメンバー全員で頑張って良いチームを作っていきます!

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