Proxmox に OpenWRT をインストールし、ルーターとして使う
本記事の目的
- 新品 PC へ Proxmox, Open vSwitch をインストールし、OpenWRT コンテナを稼働させ自作ルーターとする手順の紹介
- 以下の状態がゴール
※ハードウェアの品番は動作確認を含めて併記しています
- 本記事は次の記事「Proxmox で自作したルーターのパケット監視に Suricata を使う」へ続く
操作サマリー
- Proxmox をインストールするマシンを仮の LAN へ接続
- Proxmox セットアップ
- Proxmox 初期設定, Open vSwitch インストール, OpenWRT コンテナ作成・Proxmox 管理用 Web 画面を開く
- Proxmox コンソールを開く
- Open vSwitch インストール
- Proxmox コンソールを閉じる
- OVS ブリッジネットワーク作成, 名前 = ovsbr_wan0
- Linux ブリッジネットワーク作成, 名前 = vmbr_lan0
- Proxmox コンソールを開く
- pct create コマンドにてコンテナ作成・まだ起動しない
- Proxmox コンソールを閉じる
- ovsbr_wan0 を名前 = eth0 で OpenWRT と接続させる
- vmbr_lan0 を名前 = lan0 で OpenWRT と接続させる
- OpenWRT コンテナ起動
- Proxmox コンソールを開く
- OpenWRT のコンソールを開く
- /etc/config/network を編集
- OpenWRT のコンソールを閉じる
- OpenWRT のコンソールを開く
- OpenWRT の LAN 側 NIC へケーブルを接続
- コンテナ再起動
- Proxmox コンソールを開く
- OpenWRT 初期設定・OpenWRT 管理用 Web 画面を開く
- 管理者パスワード設定
- SSH 公開鍵設定
- SSH 応答 NIC の設定
- SSH パスワード認証の無効化
- Network / Interfaces 設定ページを開く
- Network / DHCP and DNS 設定ページを開く
- General・ドメイン名設定
- Devices & Ports・Listen NIC 設定
- Devices & Ports・Exclude NIC 設定
- Forwards・DNS サーバーの追加
- Hostnames・ホスト設定
- System / System 設定ページを開く
- General Settings・タイムゾーンの設定
- OpenWRT 管理用 Web ページを閉じる
- ルーター稼働用の Proxmox 設定・Proxmox 管理用 Web ページへ戻る
- Proxmox コンソールを開く
- OpenWRT コンソールを開く
- /etc/config/network を編集
- OpenWRT コンソールを閉じる
- /etc/network/interfaces を編集
- 管理用 NIC の固定 IP 設定を変更, OpenWRT の lan0 へ接続できるよう修正
- /etc/hosts を編集
- 新ネットワークの IP アドレスを Proxmox へ割り当てる
- OpenWRT コンソールを開く
- Proxmox コンソールを閉じる
- OpenWRT コンテナ自動起動設定
- Proxmox コンソールを開く
- Proxmox VE 電源 OFF
- LAN ケーブル接続変更
- Proxmox VE 電源 ON
初期状態のケーブル接続
ovsbr_wan0 ブリッジネットワーク
以下の図での ens2 を含む仮想ブリッジが ovsbr_wan0 です
WAN へ接続する NIC として使います
vmbr_lan0 ブリッジネットワーク
上の図での ens3, ens4, ens5 を含む仮想ブリッジが vmbr_lan0 です
LAN 内の各機器と接続するためのものです
OpenWRT コンテナ作成 ( pct create コマンドにてコンテナ作成 )
pct create <コンテナ ID> /var/lib/vz/template/cache/<Proxmox へ保存した OpenWRT のイメージ> --arch <ホストマシンのアーキテクチャ> --hostname <コンテナ名> --rootfs local-lvm:<使用するディスクサイズ> --memory <割り当てるメモリサイズ> --cores <割り当てる CPU コア数> --ostype unmanaged --unprivileged 1
Proxmox 管理用 Web 画面から作成することはできません。コミュニティ版のリポジトリには OpenWRT のイメージが無いためです
非特権コンテナを作成します ( --unprivileged に 1 を渡す )。デフォルト値は 0 ( 特権コンテナ作成 ) です
ovsbr_wan0 と vmbr_lan0 を接続した後起動します。この時点では起動しません
OpenWRT の NIC : eth0
OpenWRT のデフォルト設定で WAN 側 NIC の名前は eth0 です。この設定を活かしてセットアップを進めます
名前を変更するとインターネットへ接続するために設定を変更しなければなりません。かなり面倒 & eth0 から名前を変更する理由がないためこちらの名前は eth0 とします
OpenWRT の NIC : lan0
こちらの名前は自由に設定できます
/etc/config/network へ書き込む名前です
OpenWRT の /etc/config/network 最初の記述 ( 手順 3-10-1 )
記入例は以下の通り・LAN 側 NIC の設定を追記する必要があります
この時点ではセットアップ用仮 LAN へ接続するよう記入します
config interface 'lan'
option proto 'dhcp'
option netmask '255.255.255.0'
option device 'lan0'
OpenWRT 再起動前・ケーブル接続
OpenWRT 管理用 Web 画面を開くために OpenWRT LAN 側 NIC と接続します
OpenWRT 管理用 Web ページ・Network / Interfaces ( 手順 4-5 )
開くだけで OK です。「設定を更新しますか?」と聞かれるので「YES」ボタンをクリックしましょう
OpenWRT の /etc/config/network ルーター稼働前の記述 ( 手順 6-1-1 )
記入例は以下の通り・ゲートウェイとしての IP 設定を記入します
config interface 'lan'
option proto 'static'
option netmask '255.255.255.0'
option ipaddr '192.168.1.1'
option device 'lan0'
Proxmox の /etc/network/interfaces
Proxmox 管理用 NIC ( ens1 ) の固定 IP 設定を変更する必要があります
OpenWRT の lan0 へ接続できるよう修正しましょう
Proxmox の /etc/hosts
/etc/network/interfaces の修正に合わせてこちらも修正する必要があります
Proxmox 再起動前・ケーブル接続変更 ( 手順 8 )
以下の状態へケーブルを接続し直しましょう
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