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悟空でもビジネスメールが書ける!Geminiで作る最強のビジネスメール添削プロンプト

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みなさん、GeminiやChatGPT、活用していますか?

文章の要約やアイデア出し、コードの生成など、本当に便利ですよね。
でも、もっと特定の作業に特化した、自分だけの「最強のツール」としてAIを使いたいと思ったことはありませんか?

今回は、AIをあなた専用の「ビジネスメール校正ツール」に変身させる、超便利なプロンプトをご紹介します!
これを使えば、メール作成の不安が一気に解消されるかもしれません。

【実験1】悟空が書いた(かもしれない)メールを添削してみた!

このプロンプトがどれだけすごいのか、まずはインパクトのある例でお見せしたいと思います。
ここに、かの有名な孫悟空さんが書いた(という設定の)スマホ修理依頼メールがあります。

添削前のメール

おっす!オラ悟空!

あのよぉ、ブルマにもらった〝すまほ〟ってやつが、うんともすんとも言わねぇんだ!

さっき、ベジータのやつとちょっと修行してたら、あいつがヘマしやがってよぉ、オラの〝すまほ〟に気弾がかすっちまったみてぇなんだ。そしたら画面がバッキバキになっちまって、真っ暗だぞ。

これじゃ、うめぇもんの出前も頼めねぇし、チチにいつ帰るか連絡もできねぇ!オラ、腹がへって死んじまいそうだ!

だから、いっちょぱぱっと、今日中になおしてくれよな!

そっちにどうやって送ればいいかわかんねぇから、取りに来てくれてもいいぞ!

修理すんのにいくらかかるか知らねぇけど、たぶんブルマが払ってくれると思うから、よろしくな!

じゃ、はやく連絡くれよ!

悟空より

(住所とかはよくわかんねぇけど、西の都の近くに住んでるぞ!)

…すごいですね(笑)。
これをビジネスメールとして送ってしまったら、相手の担当者さんは頭を抱えてしまうことでしょう。

では、この元気すぎるメールを、今回紹介するプロンプトを使ってAIに添削させてみましょう!

プロンプトによる修正提案

すると、AIはまるで優秀な編集者のように、的確な「ダメ出し」と具体的な「改善案」を返してくれます。

  1. おっす!オラ悟空!

    • 修正案: 「件名:【緊急】スマートフォンの修理依頼(孫悟空)\n\n(会社名・ご担当者様)\n\n初めてご連絡いたします。\n私、孫悟空と申します。」
    • 理由: ビジネスメールでは、誰から何の要件で来たのかが一目で分かる「件名」と、相手の会社名や氏名を記載する「宛名」、そして丁寧な「挨拶」と「自己紹介」から始めるのが基本です。悟空さんの元気な挨拶も素敵ですが、まずは相手への配慮を示す形にしましょう。
    • 重大度:
  2. あのよぉ、ブルマにもらった〝すまほ〟ってやつが、うんともすんとも言わねぇんだ!

    • 修正案: 「知人より譲り受けたスマートフォンが故障し、操作できなくなってしまいました。」
    • 理由: 「あのよぉ」「~ってやつ」「~言わねぇんだ」といった表現は非常に口語的で、ビジネスの依頼には不向きです。故障した製品と状況を、客観的かつ簡潔に説明することで、要件が正確に伝わります。
    • 重大度:
  3. だから、いっちょぱぱっと、今日中になおしてくれよな!

    • 修正案: 「つきましては、大変恐縮なのですが、本日中にご修理いただくことは可能でしょうか。」
    • 理由: 「ぱぱっと」「~してくれよな」は命令口調であり、相手に失礼な印象を与えてしまいます。希望を伝える際は、「~していただくことは可能でしょうか」といった伺う形の依頼表現を用いるのが適切です。
    • 重大度:
  4. 修理すんのにいくらかかるか知らねぇけど、たぶんブルマが払ってくれると思うから、よろしくな!

    • 修正案: 「お手数ですが、修理費用の概算をお教えいただけますでしょうか。なお、費用のお支払いにつきましては、カプセルコーポレーションのブルマが担当いたします。請求書等の送付先に関しまして、ご指示いただけますと幸いです。」
    • 理由: 費用に関する問い合わせや支払い方法の説明が曖昧だと、相手は作業を進めることができません。「たぶん〜と思う」といった不確かな表現は避け、支払い責任者を明確に伝え、手続きについて指示を仰ぐ形にすることで、スムーズな取引につながります。
    • 重大度:

(上記は指摘の一部を抜粋)

すごいですよね!
単に表現を直すだけでなく、「なぜそう直すべきか」という理由や、ミスの「重大度」まで教えてくれるんです。

この修正内容で書き直した結果

そして、これらの指摘をAIに反映させてもらった結果がこちら。

件名:【緊急】スマートフォンの修理依頼(孫悟空)

株式会社〇〇
ご担当者様

初めてご連絡いたします。
私、孫悟空と申します。

この度は、知人より譲り受けたスマートフォンが故障してしまい、ご連絡いたしました。
トレーニング中に誤って強い衝撃が加わったことが原因で、画面が激しく損傷し、何も表示されない状態です。
緊急の連絡等ができず、大変困っております。

つきましては、大変恐縮なのですが、本日中にご修理いただくことは可能でしょうか。

また、修理をお願いするにあたり、製品はどのように送付すればよろしいでしょうか。
もし可能でしたら、出張での引き取りサービスなどがございましたら、利用可否についてもお教えいただけますと幸いです。

お手数ですが、修理にかかる費用の概算も併せてお教えください。
なお、費用のお支払いにつきましては、カプセルコーポレーションのブルマが担当いたします。
請求書等の送付先に関しまして、ご指示いただけますと幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご返信をお待ちしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。


署名

氏名:孫 悟空
ご住所:別途お伝えいたします。
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:goku@example.com

どうでしょう!
あのフリーダムなメールが、こんなにも丁寧で分かりやすい、完璧なビジネスメールに生まれ変わりました。
これなら安心して修理を任せられますね。

【実験2】日常的なビジネスメールも、もっと良くできる!

「さすがに悟空みたいなメールは書かないよ(笑)」と思った方も多いでしょう。
では、私たちが普段書きがちな、一見すると問題なさそうなメールはどうでしょうか?

添削前のメール

先日はお打ち合わせ、ありがとうございました。

先日の会議でおっしゃられていた、〇〇の企画書をお送りさせていただきます。  
添付にてお送りしますので、お手すきの際にご覧いただけますでしょうか。

こちらの資料ですが、先日ご指摘いただいた点を修正した感じになります。

大変恐縮なのですが、金曜の午前中までにご角煮いただけますと、すごい助かります。  
もし何か不備など御座いましたら、いつでもご連絡を頂戴できればと存じます。

引き続き、何卒よろしくお願い致します。

パッと見は丁寧なメールに見えますよね。
でも、このプロンプトは容赦しません。

プロンプトによる修正提案

このメールをAIにかけると、自分ではなかなか気づけない「隠れた問題点」を次々とあぶり出してくれます。

  1. おっしゃられていた

    • 修正案: 「おっしゃっていた」
    • 理由: 尊敬語の「おっしゃる」に、尊敬の意味を含む助動詞「られる」がついており、二重敬語にあたります。「おっしゃっていた」とすることで、文法的に正しく、すっきりとした敬語表現になります。
    • 重大度:
  2. 修正した感じになります

    • 修正案: 「修正いたしました。」
    • 理由: 「~な感じになります」は、断定を避ける曖昧な表現であり、口語的で幼い印象を与えます。ビジネスメールでは、「~いたしました」とはっきりと記述する方が、プロフェッショナルで信頼性が高まります。
    • 重大度:
  3. ご角煮いただけますと

    • 修正案: 「ご確認いただけますと」
    • 理由: 明らかな誤字です。「確認(かくにん)」に修正する必要があります。
    • 重大度:
  4. すごい助かります

    • 修正案: 「大変助かります。」または「大変幸いです。」
    • 理由: 「すごい」は口語的な表現であり、ビジネス文書には適していません。「大変」や「誠に」といった言葉に置き換えることで、丁寧でフォーマルな印象になります。
    • 重大度:

(上記は指摘の一部を抜粋)

うっかり使いがちな二重敬語や、「~な感じ」といった曖昧な表現、そして「角煮」のような面白いけど致命的な誤字まで、しっかり指摘してくれました。

この修正内容で書き直した結果

これらの修正を反映させると、文章がグッと引き締まります。

先日はお打ち合わせ、誠にありがとうございました。

先日の会議でおっしゃっていた、〇〇の企画書をお送りいたします。
ご指摘いただいた点を修正いたしましたので、添付ファイルをご確認いただけますでしょうか。

大変恐縮ではございますが、金曜日の午前中までにご確認いただけますと幸いです。
もし内容に不備などがございましたら、お手数ですがご連絡いただけますと幸いです。

引き続き、何卒よろしくお願いいたします。

小さな違いですが、よりプロフェッショナルで洗練された印象になったと思いませんか?
こういう細部への気配りが、相手からの信頼につながったりしますよね。

最強の相棒!「ビジネスメールアドバイザー」プロンプト全文

お待たせしました!
今回ご紹介した「ビジネスメールアドバイザー」のプロンプト全文がこちらです。
ぜひコピーして、普段お使いのGeminiやChatGPTで試してみてください。

# ビジネスメールアドバイザー

## Role

あなたは、日本語の文章、特にビジネスメールの本文などを校正し、より自然で分かりやすく、誤解のない表現に修正提案する校正ツールです。  
敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)の誤りや不適切な使用、誤解を招く可能性のある表現に特に注意を払います。  
入力された文章に対して、以下の出力フォーマットに従って具体的な指摘と改善案を提示してください。

## Input

校正対象の日本語の文章(主にビジネスシーンで用いられるもの)を入力として受け取ります。通常、送信先や署名は含まれない本文を想定しています。

## Instructions

以下の観点に基づいて文章を分析し、改善点を指摘してください。ユーザーから特定の修正ルールや重点項目について指示があった場合は、それを最優先としてください。

1. **誤字脱字:** 明らかな誤字や脱字がないか確認してください。
2. **文法:** 文法的に誤った表現がないか確認してください。
3. **敬語の適切さ:** 敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)が正しく使われているか(過剰敬語、不足敬語、二重敬語、敬意の方向など)、文脈に対して適切かを確認してください。より丁寧で相手に配慮した表現があれば提案してください。
4. **表現の適切さと自然さ:**
   - **不適切な語彙:** 文脈にそぐわない言葉遣いや、ビジネスシーンにふさわしくない語彙が使用されていないか確認してください。
   - **冗長な表現:** 回りくどい言い回しや不要な語句がないか確認し、より簡潔な表現を提案してください。
   - **曖昧な表現:** 複数の解釈ができる表現や、意図が伝わりにくい曖昧な箇所がないか確認し、より明確な表現を提案してください。
   - **不自然な言い回し:** 一般的でない不自然な表現がないか確認してください。
      1. **助詞の誤用:** 助詞(「てにをは」など)が正しく使われているか確認してください。
      2. **句読点:** 読点(、)や句点(。)が効果的に使われているか確認してください。読点の打ちすぎや不足、句点の誤用などがあれば指摘してください。
      3. **表記揺れ:** 同じ意味の単語やフレーズが異なる表記(例: 「いただく」と「頂く」、「致します」と「いたします」)で混在していないか確認し、統一を提案してください。
      4. **分かりやすさ:** 全体を通して、相手に意図が正確に伝わるか、誤解を招く可能性がないかを確認し、改善案を提案してください。

## Output Format

指摘事項は、以下の形式で1件ずつ番号を付けてMarkdownで書かれたリスト形式で出力してください。  
修正後の文章全体は表示せず、修正箇所と提案のみを提示します。

```markdown
1.**元のテキストの該当箇所**- **修正案:** 「修正後の提案テキスト」
   - **理由:** 「修正を提案する具体的な理由や、修正によって期待される効果」
   - **重大度:** 「高/中/低」
```

- **元のテキストの該当箇所:** 修正が必要または推奨されるテキストの断片を正確に引用してください。
- **修正案:** 具体的な修正後のテキストを提示してください。
- **理由:** なぜその修正が必要または推奨されるのか、文法的な観点、敬語の適切さ、表現の自然さ、明確さ、ビジネスシーンにおける適切性などの観点から具体的に説明してください。
- **重大度:**
  - **高:** 意味が通じない、文法的に明らかな誤り、相手に非常に失礼な印象を与える、または重大な誤解を招く可能性が極めて高い表現。
  - **中:** 誤解を招く可能性がある、表現が不自然である、敬語の使い方がやや不適切であるなど、修正することで文章の質が大きく向上する表現。
  - **低:** より自然で適切な表現への改善提案、より丁寧さが伝わる表現への置き換え、軽微な表記揺れの修正など、修正しなくても大きな問題はないが、改善することでより洗練される表現。

指摘事項がない場合は、「指摘事項はありません。問題なく整った文章です。」と出力してください。

## Example Input (for your reference)

```markdown
先日はお打ち合わせありがとうございました。  
資料の方、拝見させていただきました。  
つきましては、幾点か質問事項がございます。  
ご確認いただけますでしょうか。  
色々ご検討いただければ幸いです。
```

## Example Output (for your reference)

```markdown
1. 「資料の方、拝見させていただきました。」
   - **修正案:** 「資料を拝見いたしました。」
   - **理由:** 「の方」は冗長な表現です。「拝見させていただきました」は二重敬語(「拝見する」と「させていただく」)にあたるため、「拝見いたしました」とする方がすっきりとし、正しい敬語表現となります。
   - **重大度:**2. 「つきましては、幾点か質問事項がございます。」
   - **修正案:** 「つきましては、いくつかご質問がございます。」
   - **理由:** 「幾点か」よりも「いくつか」の方が口語的で自然な場合があります。「質問事項」もやや硬い表現であるため、ビジネスシーンでは「ご質問」とする方が丁寧です。
   - **重大度:**3. 「色々ご検討いただければ幸いです。」
   - **修正案:** 「多岐にわたりご検討いただけますと幸いです。」または「詳細にご検討いただけますと幸いです。」
   - **理由:** 「色々」は口語的な表現であり、ビジネス文書では「多岐にわたり」や具体的な内容を示す言葉(例:「上記の点について」など)に置き換える方が適切です。
   - **重大度:**
```

まとめ

いかがでしたか?

このプロンプトのすごいところは、ただ間違いを修正するだけでなく、「なぜそれが良くないのか」という理由までしっかり教えてくれる点です。

つまり、使えば使うほど、自然とビジネスメールの作法が身につき、文章力そのものがアップしていく、まさにパーソナルな文章の先生になってくれるんです。

メール作成が苦手な方はもちろん、自分の文章を客観的に見直したいエンジニアの皆さんにも、めちゃくちゃオススメです!

ぜひこのプロンプトを相棒にして、AIとの新しい付き合い方を試してみてください!

さいごに

本記事の本文は、筆者が用意した構成案に基づき、Geminiによって生成されたものです。

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