0920 環境と習慣が、創作を育てる
環境と習慣が、創作を育てる
創作というと何を作るかに、目が行きがちですが、実はもっと大切なものがあります。それは環境と習慣です。
環境が整っていなければ、どんな才能も埋もれてしまう。逆に、机の上を片付ける、音楽を流す、朝の静けさを活かす──そんな小さな環境の工夫が、手を動かすきっかけになります。環境を整えることは、準備ではなく創作そのもの。
そして、習慣。
作品は瞬間の奇跡ではなく、毎日の繰り返しという呼吸の中で育ちます。1日10分でも続ければ、作品は確かに息づく。途切れても構わない。戻ればいい。
創作は孤独に見えて、実は環境と習慣という味方がいつもそばにある。今日も環境を整え、一呼吸を積み重ねていきましょう。
① 環境を整えることも、創作の一歩
創作というと、何を作るか?どう作るか?に目がいきがちです。でも、もっと大切なことがあると思います。
それは、どんな環境で作るか。実はこの「環境」が整っていないと、才能も情熱も、発揮されずに終わってしまいます。
才能は、環境の中でしか育たない。たとえば、天才的な料理人がいたとしても、包丁もコンロもない場所に放り込まれたらどうなるか?
いい料理なんて、作れるはずがありません。それと同じように、どれだけ優れたアイデアがあっても、それを形にする場がなければ、空中分解してしまう。
だからこそ、環境を整えることは、創作のスタート地点なんです。
最初に整えるのは、空間よりも気持ち。
環境というと、デスクの上を片付けるとか、作業部屋を用意するとか、
つい物理的な空間に意識が向きます。もちろん、それも大事です。でも一番最初に整えるべきは、自分の気持ちです。
これから何かを生み出すんだ。まだ形になっていないけど、これは意味のある時間だ。そう自分に言い聞かせて、スイッチを入れる。
そのマインドセットこそ創作をはじめる一歩になります。逆に、どうせできないかも?意味ないかも?と思いながら机に向かっても、手は動きません。心が先に止まってしまうからです。創作を習慣にするためには、心の環境設計が不可欠です。
環境を整える=準備ではなく、創作そのものここで大事な視点があります。環境を整えることを、創作の準備と考える人は多いです。
でも、僕はあえてこう言いたい。環境を整えることも、創作の一部だと。アイデアが出ないとき。うまく進まないとき。手が止まってしまったとき。
その多くは、才能や努力が足りないのではなく、環境が整っていないだけです。
・目に入るスマホ通知を切る
・机の上に、今日使う道具だけを置く
・お気に入りの音楽をかける
・朝の静かな時間に集中する
・自分のやる理由を、紙に1行書いて貼っておく
たったこれだけの工夫で、クリエイティブは驚くほど進みます。
やる気がないときほど、環境を頼る
人は、毎日やる気があるわけではありません。むしろ、今日はちょっと無理かも…という日の方が多い。そんな日こそ、環境が力になります。
目に見える場所に、昨日の進捗があるだけで、もうちょっとだけ続けてみようと思えます。
あたたかい飲み物を用意するだけで、少しだけ安心して、PCに向かえます。環境は、創作の味方になる。
気合や根性だけで走ろうとすると、続きません。でも、環境を味方につけると、無理せず進めるようになります。
プロは、環境をデザインしている
プロのクリエイター、作家、開発者たちは、必ずと言っていいほど環境の設計にこだわっています。
・朝5時から2時間だけ集中して書く
・一つのノートに、すべてのアイデアを集約する
・週1で、アウトプットを公開する場を作っている
これは単なる習慣ではなく、自分を動かす設計なんです。
プロだから継続できるのではなく、継続できるように環境を設計しているからプロなんです。
小さく整えて、小さく始める
大きな環境改善はいりません。最初は、小さなことで十分です。
・机の上にやるぞのメモを貼る
・使わないアプリをホーム画面から消す
・10分だけ集中する時間を決める
これだけで、気持ちは変わります。行動も変わります。整えることは、前に進む合図。たとえ何もアウトプットが出なくても、環境を整えた自分は、すでに一歩進んでいます。
環境を整えることは、才能を守ること
最後にまとめます。創作において、環境を整えることは決して贅沢ではありません。むしろ、自分の中にある才能や情熱を守るための行為です。
・整えた人から、動けるようになる
・動けた人から、続けられるようになる
・続けた人だけが、創作を形にできる
今日、少しだけ机の上を片付けてみる。1行だけ、目標を書いて貼ってみる。それだけで、次の一歩はずっと軽くなります。
創作は、孤独なようでいて、環境という仲間が、いつでも味方になってくれる。だから今日も、環境から整えていきましょう。
② 習慣の継続が、作品の呼吸になる
続けることが、作品に命を吹き込む唯一の方法。作品とは、単発では生まれない。良い作品を作りたい。
誰もが思うことです。でも、それ以上に大切なのは、良い習慣を続けること。なぜなら、作品とは瞬間の奇跡ではなく、毎日の積み重ねの呼吸でしか生まれないからです。
たとえば、たった一日、完璧な時間が取れたとしても、その一日で完成するような本物の作品は、ほとんど存在しません。
何気ない日々の中で、今日も、昨日と同じように手を動かした。という 繰り返しの呼吸のなかにこそ、命を持った作品が静かに育っていくのです。
習慣とは、作品のリズム
継続は、精神論ではありません。それは作品のリズムそのものです。毎朝、机に向かう。毎晩、5分だけでもスケッチする。毎週、1本だけでも発信する。
このような一定のリズムがあることで、作品は呼吸を始め、少しずつ、作者とは別の存在として育っていくようになります。
そして気づくのです。作ることが、自分の作風を育てていたと。
作品に厚みを与えるのは、継続の積み重ね。1日だけ集中して作った作品と30日、90日、365日かけて少しずつ磨いた作品。
見た目は似ていても、厚みが違います。
言葉の深さ、線の迷いのなさ、表現の芯の強さ。
それらは、習慣的に創作と向き合ってきた時間の中でしか、得られないものです。そしてその「厚み」は、受け手の心に響く本物の感触として伝わります。
習慣の途切れに罪悪感はいらない。ここでひとつ、大切な補足を。習慣が続かなかったとき、多くの人が罪悪感を持ちます。でも、必要ありません。
習慣とは、完全に守るものではなく、立て直し続けるものです。3日サボってしまっても、また4日目に戻ればいい。
1週間手が止まったら、1週間後から始めればいい。呼吸も同じですよね。1回うまく息が吸えなかったからといって、命が止まるわけではない。作品も、そうやって不完全さの中で生きていくのです。
今日は、続けられた。その実感が作品になる。1日10分でもいい。今日、創作と向き合えたら、それだけで作品が呼吸した日になります。
今日の自分は、未来の作品にとっての、新しい酸素を吹き込む1日です。何も書けなかった日すら、何も書けなかったと記録した1日として、作品の記憶の一部になっていきます。
続けた人にしか見えない景色がある
習慣を続けるということは、未来の作品と一緒に時間を歩いていくということ。
途中で不安になることも、この先、意味があるのか?と迷う日もあるかもしれません。
でも、それでもいい。作品は、あなたが迷いながら手を動かしたその日も、確実に呼吸しながら育っているのです。
ある日ふと、こんな景色が見えるなんて、思わなかった。という瞬間に出会える日が来る。
それは、続けた人にしか届かない、特別なご褒美です。
・作品は「習慣の呼吸」から生まれる
・継続は、作風を育て、作品に厚みを与える。
・途切れてもいい。戻ればいい。
・今日も1回、呼吸を。たったそれだけでいい。
あなたの創作に、今日もひと呼吸を。
この積み重ねが、やがてあなたの代わりに「語り始める」日が来ます。
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