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0928 世界観は積み重ねと見せ方で育つ

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世界観は積み重ねと見せ方で育つ

自分だけの世界観は、一日では生まれません。最初は誰かの真似でいい。何度も描き、書き、作るうちに、気づかぬ癖や選択の積み重ねが、自分の色を形づくっていきます。世界観とは、努力の末に突然完成するものではなく、日々の積み上げの中からにじみ出るものです。

育てるには見せることが欠かせません。作品は外に出して初めて存在します。どれだけ中身が良くても、見せ方が雑なら届かない。文章なら改行ひとつ、イラストなら写真の明るさひとつで印象は変わります。見せ方とは、作品を翻訳する技術。余白を残す工夫や、読みやすさの配慮が、相手を作品に巻き込むのです。

面白いのは、見せ方を磨く過程で、自分が本当に伝えたい核が見えてくること。反応を受け取り、整え直す。その繰り返しの中で、自分の世界観はますます鮮明になります。

積み重ねが色を育て、見せ方がその色を相手に届ける。両輪が揃って初めて、作品は生き始めるのです。

①積み重ねが世界観を育てる
世界観は一日では生まれない。自分だけの世界観をつくりたい。これは、多くのクリエイターが抱く願いです。

イラストを描いても、誰かの作風に似てしまう。文章を書いても、どこかで見たように感じる。ゲームをつくっても、既存のコピーのように思える。

僕も最初はそうでした。オリジナルなんて、どこにもない気がして。自分にしか出せない色なんて、見つけられない。

やり続けて気づきました。世界観は、一日で生まれるものじゃない。積み重ねの中から、自然とにじみ出てくるものだ。

最初の一歩は、誰かの真似でいい
僕が最初に書いたブログも、誰かの文章のコピーでした。ゲームのアイデアも、既存タイトルの影響そのまま。当時はこれじゃ意味がないと思って落ち込みました。

考えてみると、ギターを始める人は、最初に好きな曲をコピーします。画家も、まずは名画を模写します。それと同じです。

真似ることは、土台をつくる大切な訓練。そこから少しずつ、自分だけの選択が混ざっていく。

小さな選択の積み重ねが色になる
イラストを毎日描いていると、自分でも気づかない癖が浮かび上がってきます。線の引き方。選ぶ色の傾向。キャラクターの表情や、モチーフの偏り。

同じように文章なら、よく使う言葉。自然と出てくるリズム。大事にしてしまう価値観。それらは一回ではわかりません。

何十回、何百回と積み上げる中で、ようやく輪郭を持つ。その蓄積こそが、あなたの世界観なんです。

世界観は、他人が気づかせてくれる
面白いのは、世界観を自分では定義できないこと。僕自身、文章を書くとき静けさを意識しようと思ったことはありません。

読んだ人から落ち着きますねと言われて、初めて自分の強みはそこなんだと気づいたんです。つまり、世界観は自分が名づけるのではなく、読んだ人、見た人が名づけてくれるもの。

だからこそ、発信し続けることが大事です。見せない限り、誰にも気づいてもらえないから。

積み重ねの中にある変化
もうひとつ、大事なことがあります。世界観は固定されたものじゃない、ということ。一年前の自分の作品を見返すと、どこかぎこちなく、粗さも目立つ。

その未熟さの先に、今の自分がいる。つまり、積み重ねは世界観を育てると同時に、世界観を変えていく。

最初からこれが自分のスタイルだと決める必要はありません。むしろ、変わっていくこと自体が、あなたの世界観になる。

世界観を育てる習慣
ここで重要なのは、毎日の積み上げをどうデザインするかです。僕は朝4時に起きて、ノートに一行書くことから始めます。

それだけで、自分の感覚が少し整う。次に、ゲームの仕組みを試作する。小さなループを組んで、楽しいと思える瞬間を探す。

その記録を、音声や文章にして発信する。こうやって、毎日の積み重ねを繰り返す。すると、気づかないうちに自分だけの色が育っていくんです。

見せることもまた、積み重ねの一部
最後に大切なのは、作ったものを見せること。未完成でもいい。途中経過でもいい。ただ出してみる。

その見せ方を考えることも、世界観の一部です。人は、あなたの内面を直接は見られない。だからこそ、見せ方が必要になる。

改行の仕方。写真の明るさ。声のトーン。その一つひとつが、あなたの世界観を形づくっていく。

まとめ
積み重ねが世界観を育てる。
・世界観は一日では生まれない
・最初は真似からでいい
・小さな選択の積み重ねが、自分の色をつくる
・世界観は他人が名づけてくれる
・変化し続けること自体が、世界観を育てる
・見せ方も含めて、すべてが作品の一部

今日の問い
あなたが今日、積み重ねる一歩。それは、どんな世界観を育てると思いますか?世界観は、一気に作れない。

一日一日の積み重ねが、未来の自分の色をつくっていく。焦らず、比べず。今日も静かに、積み上げていきましょう。

②見せ方もまた作品の一部
作品は、見せて初めて完成する。僕たちはつい、作品を中身だけで評価してしまいます。どれだけ時間をかけて書いたか。どれだけ技術を詰め込んだか。もちろん、中身は大切です。

実は見せ方もまた、作品の一部なんです。なぜなら、どれだけ良いものを作っても、見せ方が雑だと、相手に届かないから。

伝わらなければ、存在しないのと同じ
たとえば文章。2,500文字のエッセイを書いたとしても、改行がなく、一気に文字が並んでいたら、読む気が失せてしまいます。

イラストも同じです。せっかく描いたのに、暗い部屋で撮った写真を投稿したら、その魅力は半分以下になってしまう。作品そのものの価値と同じくらい、見せ方に価値があるんです。伝わらなければ、存在しないのと変わらない。

見せ方は翻訳
ここで大事なのは、見せ方は飾りじゃないということ。僕にとって、見せ方は翻訳に近い。たとえば、あなたが日本語で素晴らしい文章を書いたとします。英語圏の人にそのまま渡しても、伝わらない。

だから、翻訳する。同じように、SNSに投稿するときも、相手が読みやすい形に翻訳する必要があります。短い文に分ける。シンプルな言葉にする。視覚的に読みやすいように、行間をあける。

それは作品を変えることじゃなくて、作品の本質を、相手に届く形に直すことなんです。

余白をデザインする力
もうひとつ大切なのが、余白の使い方です。全部を説明しようとすると、かえって重たくなる。逆に、あえて言葉を削って、空白を残す。

すると、聴く人の心がその空白を埋め始めます。自分ならこう考えるな。これは自分のことかもしれない。余白があるからこそ、相手が能動的に関われる。

そして、そのとき作品は自分ごとになる。見せ方とは、ただ飾ることじゃなく、余白を設計する技術でもあるんです。

見せ方で、自分の核が見えてくる
面白いのは、見せ方を工夫する中で、逆に自分は何を伝えたいのかがクリアになること。この一文をタイトルにしたらどう響くだろう。この一枚を一番上に置いたら、どんな印象になるだろう。

試して、反応を見て、また整える。その繰り返しの中で、自分が大事にしているもの、削っても残したいものが浮かび上がってくる。

つまり、見せ方を磨くことは、自分の哲学を磨くことと同じなんです。

見せ方にも積み上げが効く
最初から完璧な見せ方なんてできません。僕も何度も失敗しました。文字が多すぎて読まれなかったり、色の使い方がうるさすぎて伝わらなかったり。

毎日出して、毎日整えていくと、少しずつわかってくるんです。ここは削った方がいい。ここは太字にした方が伝わる。ここはあえて沈黙を残そう。

そうやって積み上げていくと、作品と見せ方が一体になっていく。その瞬間、作品は自分らしさを帯び始めます。

まとめ
・作品は、見せて初めて完成する
・見せ方は相手への翻訳である
・余白をどう残すかが、共感を生む
・見せ方を磨くことで、自分の核が見えてくる
・見せ方の積み上げが、作品を生かす

今日の問い🙋
👉あなたの作品は、どんな見せ方をすれば、いちばん相手に届くと思いますか?

作品をつくることと、見せ方を考えること。この二つは、切り離せない。見せ方もまた、作品の一部。今日の積み上げは、ただ作るだけじゃなく、どう見せるかまで考えてみる。

それが、創作を一段深くしていきます。今日も、静かに積み上げていきましょう。

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