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MVP(Minimum Viable Product)のメタファーに「道」はどうでしょう

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MVP(Minimum Viable Product)のメタファーに「道」はどうでしょう

MVP(Minimum Viable Product)のメタファーに移動手段として、最初はスケボーを提供して最後は車だーというのを見かけます。

これを「道」にしてみると個人的にしっくりきたので、まとめてみました。

いきなり完成品を目指すのではなく、最小限の実用性を持つ形から始め、徐々に改善しながら完成度を高めていくあたりをうまく捉えられているんじゃないかと思います。

1. 最初は人が通れるだけの道

  • 状態: 草や石が残る山道、不整地。道がはっきりしない。
  • 目的: 最小限の移動手段を提供する(MVP)。
  • 例: 試作品やプロトタイプ。ユーザーのフィードバックを得るために最低限の機能のみ。

2. 馬が通れる道

  • 状態: 切通し(峠を削り、道幅を拡張)。馬が通れる幅に。
  • 目的: 移動の効率を少し向上。より安定した移動手段を提供。
  • 例: フィードバックを基に改善し、ユーザーにとっての価値を高める。

3. 馬車が通れる道

  • 状態: 道幅をさらに広げ、素掘りの隧道(トンネル)で峠を通過可能に。
  • 目的: 複数人や荷物を運ぶ手段を提供し、利用者層を拡大。
  • 例: 機能を追加し、複数のユーザーシナリオをカバー。

4. 汽車が通れる道

  • 状態: トンネルを拡張し、レンガ造りの安定した構造に。
  • 目的: 大量輸送が可能になり、速度も向上。
  • 例: パフォーマンス改善やスケーラビリティの向上。

5. 車が通れるトンネル

  • 状態: 二車線の自動車道。車の通行が可能に。
  • 目的: 高速・快適な移動が可能となり、多様な利用者に対応。
  • 例: ユーザー数が増えた際に対応できるインフラ改善。

6. 片側二車線の高速道路トンネル

  • 状態: 安定したインフラ。両方向にスムーズな交通を提供。
  • 目的: 高速かつ大規模な交通量に対応。信頼性も確保。
  • 例: 高可用性、パフォーマンス最適化、信頼性確保(スケーラブルで信頼性の高い製品)。

まとめ

  • MVPは「最小限の実用性」から始める: 初期は完成度よりも「ユーザーに価値を提供できるか」が重要。
  • ユーザーフィードバックに基づく段階的改善: 道を拡張し、安定させ、最終的に大量輸送が可能なインフラに。
  • 最終目標は、最初から目指さない: 最初はシンプルで不安定でも構わない。改善を重ねていく。

所感

スケボーに乗ったことが無い人だと違和感のある乗り物のメタファーと同じく、山道を歩いたり運転して通行することの無い人からすると違和感あるんだろうなと思いました。

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