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Potree COPC Viewerの使い方

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Potree COPC Viewerの使い方

何ができるか

2025年6月、産総研のデジタルツインプラットフォーム「3DDB」で東京都23区の点群データがCOPC配信に対応しました(公式発表)。
COPC(Cloud Optimized Point Cloud)は、点群データを効率的に配信・表示するためのLaz拡張フォーマットで、以下のような特徴があります:

  • ストリーミング表示: 必要な部分だけをダウンロードして表示
  • 軽量: データサイズが小さく、Webブラウザでの表示が快適
  • 高精度: 元データの品質を維持したまま配信可能

COPCに関する詳細な解説は、@nokonoko_1203 さんが要点を記事にしてくださっているので参考にしてみてください。
https://qiita.com/nokonoko_1203/items/281bf2e1c8dd78e0a9fa

産総研COPC配信が始まったことで、東京23区や兵庫県では「点群のトレース」「標高取得」「距離・面積計測」などの基本的な操作は、Webブラウザだけで完結できるようになりました!!!
専用ソフトウェアのセットアップや手作業でのデータダウンロードも一切不要なので、早速使いながら確認してみましょう。

ワンポイント
従来だと、上記のような「ちょっとした操作」でも、ローカルPCに点群専用ソフトウェアをセットアップし、大容量データをダウンロードする必要がありました。
そのため「はじめて点群データを活用したい」「サクッと、必要な情報だけピンポイントで点群から取得したい」という人にとって、敷居が高い、使いづらい、という課題がありました。
COPC配信の実現によって、これらの課題が解消され、より手軽に、より幅広い層でオープンデータの活用が進むことが期待されます。


対応ビューワー・必要環境

COPC対応ビューワー(Potree、Hobu など)であれば、産総研が提供するCOPC形式オープンデータを利用できます。
ここではPotree COPC Viewerを例に、トレース・計測方法を紹介します。

注意
PotreeのCOPC対応は進んでいますが、2026年6月現在、完全実装は未了との報告もあります。
不安定であったり、エラーが出る場合もあるので、ご注意ください。


使い方ガイド

1. 3DDB Viewerからreg_idを取得

  1. 産総研TDV(3DDB Viewer)にアクセス

  2. 操作マニュアルに沿って、目的の点群タイル(COPC)を検索

  3. ①「search result」②「show model detail」をクリックし ③6桁数字 (reg_id)をコピー

注意
2025年6月時点でCOPC配信に対応しているのは「東京23区点群(2025年4月以降)」と「兵庫県点群」のみです。
3DDBには、東京と兵庫の点群以外にも全国各地の様々なオープンデータが集約・公開されていますが、
COPCについては、上記二つのデータセットのいずれかで試してください。


2. Potree COPC Viewerにreg_idを入力

  1. Potree COPC Viewerにアクセス
  2. reg_idを入力し、「表示」ボタンをクリックすると点群データが表示されます

ワンポイント
複数のCOPCタイルも、reg_idをカンマ区切りで入力すれば同時表示が可能です。


3. 点群データのトレース・計測

Potreeの左側メニューから、トレース・座標取得・距離/面積の計測が行えます。
計測結果はdxfやjson形式でワンクリック保存できます。

詳細なPotreeの操作方法
Potreeの基本操作ガイド(kenta pt様)(第3章以降を参照)


オンライン勉強会のお知らせ (沢山のご参加ありがとうございました)

  • 日時:2025年6月17日(火) 20:00~21:00
  • 内容:本記事の内容デモ+COPCデータ活用の意見交換
  • 定員:20名程度
  • 対象:産総研3DDB Model Viewer、Potreeを初めて使う方。オープンデータのCOP配信にご興味のある方。

MapLibreベースのCOPC-Viewer(井口奏大様による実装例)
https://kanahiro.github.io/copc-viewer

勉強会OverView (GoogleNotebookLM)
https://notebooklm.google.com/notebook/73aabcdb-1ce5-4ca7-9ed1-7b3607f89ae1/audio


補足

@kanahiro_iguchi 様が公開されているMapLibreベースのAIST COPC Viewer
https://kanahiro.github.io/aist-copc-viewer/


まとめ

COPC配信の実現により、Webブラウザだけで最新の点群オープンデータを手軽に活用できる時代が到来しました。
3次元地理空間情報の分野でも、誰もが簡単に必要な情報へアクセスできる環境が整いつつあります。
このような環境が実現したのは、オープンデータの公開を推進してくださっている東京都や兵庫県をはじめとする自治体の皆様、
COPC配信の技術開発・運用に尽力されている産総研の皆様、
そしてCOPCフォーマットを策定・提供しているHobu.incの皆様など、多くの方々のご尽力とご協力のおかげです。
関係者の皆様に、心より深く感謝申し上げます。


参考リンク


※ 記事やツールの詳細は随時アップデートされています。最新情報は各リンク先をご参照ください。

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