Nuxt3を静的ファイルとしてビルドし、.NET Coreに表示する
Nuxt3をViewとして.NET Coreにデプロイした作業備忘録。
モチベーション
Nuxt3をMVCモデルのViewとして使いたい
.NET CoreやdjangoのMVCフレームワークを用いるとフロント側はHTML, CSS, JavaScriptで書くことになる。
しかし、個人的にはライブラリが揃っておりディレクトリ構造がある程度統一されているフレームワークを使ったほうが実装効率が高い。
特に、ルーティング機能やコンポーネント分割、プラグイン機能、TypeScriptなど簡単に扱えるNuxt3・Vueが使い勝手が良かった。そのため、Nuxt3をフロント、.NET CoreやFast APIをバックエンドとして主に開発をしている。
Azure(クラウド)リソースの節約
Nuxt3のデプロイとして、buildによるAzure Web AppなどのNodeサーバーへのデプロイか、generateによるAzure Static Web Appsなどの静的コンテンツホスティングによるデプロイがある。
現在、Nuxt3をフロント、.NET Coreを認証サーバーなどのバックエンドとして使用しており、buildだとNodeサーバーと.NET Coreサーバーの計2つのサーバーが必要になる。
一方、静的ファイルにgenerateした場合は、.NET Coreが静的ファイルサーバーとして兼任できるためサーバーが一つで済む。これにより少なからずリソースが節約でき、運用・保守費が抑えられるため実践した。
Nuxt3の静的ファイルのビルド(generate)
Nuxt3プロジェクトの立ち上げ
今回はnpmを使ってNuxt3のプロジェクトを立ち上げるため、あらかじめLTSのNode.jsをインストールする。
Nuxt3のホームページからNuxtプロジェクトを立ち上げるコマンドを参照する。
npx nuxi@latest init <project-name>
Nuxt3が開発モードで立ち上がるか確認する。
npm run dev
静的ファイルの作成
Nuxt3は通常SSR(サーバーサイドレンダリング)であるが、今回は静的ファイルとしてビルドするためSPA(シングルページアプリケーション)として運用する。
nuxt.config.tsの設定をSPAに変更する。
export default defineNuxtConfig({
+ ssr: false,
devtools: { enabled: true }
})
設定後、generateより静的ファイルを生成する。.outputディレクトリが作成されその中に静的ファイルが生成される。これらをこの後.NET Coreにコピーする。
npm run generate
.NET Coreのプロジェクト立ち上げ
バックエンドWeb APIの作成
続いて、.NET Coreでバックエンドのプロジェクトを立ち上げる。あらかじめ.NET Coreをインストールした状態でVisual StudioからWeb APIを選択するか、以下のコマンドから作成する。
dotnet new webapi -n <project-name>
同様に開発モードで立ち上がるか確認する。コマンドラインでは以下のコマンドからホットリロードとして立ち上げる。
dotnet watch run
Projecct.csの設定
静的ファイルを読み込む設定を行う。
今回はwwwrootディレクトリを作成し、その中にビルドした静的ファイルを格納するため、デフォルトの設定をProject.csに設定する。
追加として、index.htmlを認識するUseDefaultFilesと静的ファイルサーバーとするUseStaticFilesを追加する。
var builder = WebApplication.CreateBuilder(args);
// Add services to the container.
// Learn more about configuring Swagger/OpenAPI at https://aka.ms/aspnetcore/swashbuckle
builder.Services.AddEndpointsApiExplorer();
builder.Services.AddSwaggerGen();
var app = builder.Build();
// Configure the HTTP request pipeline.
if (app.Environment.IsDevelopment())
{
app.UseSwagger();
app.UseSwaggerUI();
}
else
{
app.UseHttpsRedirection();
}
+ app.UseDefaultFiles();
+ app.UseStaticFiles();
app.Run();
.NET Coreへ静的ファイルをコピー
wwwrootディレクトリ作成・静的ファイルコピー
Nuxt3で生成したファイルをwwwrootにコピーする。
生成した内容は.output/public内のすべてのファイルであり、以下のようなファイルがコピーされる。
.NET Coreプロジェクト
+ |--wwwroot
+ | |--_nuxt
+ | |--200.html
+ | |--404.html
+ | |--favicon.ico
+ | |--index.html
+ | |--その他生成ファイル群
|--bin
|--obj
|--Properties
|--Program.cs
動作確認
開発時
開発モードでNuxt3のページが立ち上がるか確認する。コマンドラインでは以下のコマンドからホットリロードとして立ち上げる。
dotnet watch run
デプロイ時
デプロイする場合はさきにpublishコマンドよりプロジェクトをビルドする。
dotnet publish
その後、Releaseディレクトリに作成されたexeファイルを起動する。
.\bin\Release\net8.0\publish\<project-name>.dll
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