【初心者向け】Pythonの仮想環境構築
Pythonで開発を行う際に、仮想環境は欠かせない存在です。複数のプロジェクトで異なるバージョンのライブラリを使用したり、依存関係を管理したりする際に、仮想環境は非常に役立ちます。
この記事では、Pythonの初心者の方でも理解できるように、仮想環境の作成方法を具体的な手順を解説していきます。仮想環境のメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
仮想環境(venv)
venvとは、仮想環境と呼ばれるもので、Pythonのプロジェクトごとに独立した実行環境を作成するためのツールです。Pythonをインストールすると標準で利用できます。
なぜ仮想環境が必要なのか?
- 複数のプロジェクトで異なるライブラリバージョンを使用する場合: 同じPython環境で複数のプロジェクトを同時に開発していると、ライブラリのバージョンが衝突してエラーが発生してしまうことがあります。venvを使用することで、プロジェクトごとに異なるバージョンのライブラリをインストールし、互いの影響を避けられます。
- 依存関係の管理: プロジェクトごとに必要なライブラリとそのバージョンを明確に管理できます。これにより、他の環境に移行する際や、チームで開発する際に、依存関係に関するトラブルを減らすことができます。
- グローバル環境の汚染防止: システム全体のPython環境に直接パッケージをインストールすると、他のプロジェクトに影響を与えてしまう可能性があります。venvは、プロジェクトごとの独立した環境を提供することで、グローバル環境を汚染から守ります。
Windowsでvenv環境を作成
PowerShellで以下のコマンドを実行して、まずは現在の設定を確認します。
Get-ExecutionPolicy
デフォルトだと RemoteSigned になっています。
署名の無いスクリプトを実行する権限を付与します。現在のユーザに永続的に与えるか、現在のプロセスのみに与えるかでオプションを選択します。
現在のユーザーに永続的に与える場合:
Set-ExcecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
現在のプロセスにのみ一時的に与える場合:
Set-ExcecutionPolicy RemoteSigned -Scope Process
次に、v-testという名前の仮想環境を構築します。
python -m vemv コマンドで指定した環境名でフォルダ(環境名\Scripts\)が作成されて、そのフォルダ内のActivate.ps1スクリプトを実行すると、仮想環境が有効化されます。
python -m venv v-test
dir v-test
> v-test\Scripts\Activate.ps1
(v-test) >
仮想環境を抜けるには、以下のコマンドを実行します。
(v-test) > deactive
仮想環境を削除するには、以下のコマンドを実行します。
> rm -f -fo v-test
macOSでvenv環境を作成
仮想環境は、python3.10 -m venvコマンドで作成して、指定した環境名のディレクトリ(環境名\bin)の中に作成されたactivateスクリプトを実行すると、仮想環境が作成されます。
% python3.10 -m venv v-test
% ls v-test
% source v-test/bin/activate
(v-test) %
また、whichコマンドでpythonコマンドを実行しているか確認ができます。
(v-test) % python -V
Python3.10.6
(v-test) % which python
/.../v-test/bin/python
仮想環境を抜けるには、Windowsと同じコマンドを実行します。
% deactive
仮想環境を削除するには、以下のコマンドを実行します。
% rm -rf v-test
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