Google Cloud Next Tokyo '25 アンバサダーレポート
4つの視点で切り取る Google Cloud Next Tokyo'25 アンバサダーのレポート
皆さん、こんにちは。山時です。
先だって開催された Google Cloud Next Tokyo'25、2日間にわたるイベントに現地でご参加された皆様、またオンラインでご視聴された皆様、本当にお疲れ様でした!そして、ありがとうございました。
おかげさまで、今年もイベントは信じられないほどの熱気に包まれ、まさに旗艦イベントと呼ぶにふさわしい2日間でした。私も、Google Cloud Next Tokyo アンバサダー、Google Cloud Partner Top Engineer 2025 Fellow、Jagu'e'r エバンジェリスト、そしてGWS(Google Workspace)分科会運営オーナーという、ありがたいことに4つの異なる立場からこのイベントに参加させていただきました。
それぞれの立場から見える景色は異なり、様々な視点を持つことで、今年のNext Tokyoが持つ多くの価値を感じ取ることができたように思います。
本稿では、この4つの視点からイベントを振り返り、私が何を見て、何を感じ、そして何を得たのかを総括してみたいと思います。アンバサダーとしては 5つの登壇機会やコミュニティイベントへの参加など、走り抜けた2日間でしたが、少しでも会場の熱量や得られたものを少しでも皆さんと共有できれば幸いです。
1. Google Cloud Next Tokyo アンバサダーとして
まず何よりも先に、アンバサダーとしてこの素晴らしいイベントに微力ながら一翼を担わせていただけたことに、心からの感謝を伝えたいです。アンバサダーのミッションは、イベントの「魅力や学びを発信する」こと。私自身も微力ながら、Next Tokyoの前後でSNSでの発信や各所でのコミュニケーションをすすめてきました。
基調講演
今年の Next Tokyoは、特に「AIエージェント」というテーマが会場全体を貫いていたように感じます。基調講演で語られる壮大なビジョンから、各ブースで展開される具体的なデモンストレーションまで、AIが私たちのビジネスや日常をどう変革していくのか、その息吹を肌で感じることができました。この「現場の空気感」を、言葉や写真、そしてセッションを通じて少しでも多くの方に届けられていれば、アンバサダーとしてこれほど嬉しいことはありません。
Next Tokyoの真髄
また、ありがたいことに5つのセッションで登壇させていただく機会にも恵まれました。Developer Stageブースでのセッションや自社ブース、Google Workspaceブースなどを通じて、本当に多くの方々と直接お話しできたことは、私にとって何物にも代えがたい財産です。登壇後やブース担当時に皆様からいただく熱心な質問やフィードバックの一つひとつが、カンファレンスイベントの持つエネルギーそのものであると再認識しました。この体験こそが、Next Tokyoの真髄なのだと改めて感じました。
2. Partner Top Engineer (PTE) 2025 Fellowとして
次に、一人のエンジニアとして、PTE Fellowという視点からNext Tokyoを振り返ります。この立場では、発表される新技術やソリューションが、いかにしてビジネス価値に転換されるのか、技術者としてその実装のリアリティに強く関心が向きます。
Partner Top Engineer(PTE) について
Partner Top Engineer(PTE)は、Google Cloud パートナー企業所属のエンジニアを表彰するプログラムです。
Google Cloud Partner Top Engineer 2025 アワードプログラム)
今年の目玉は、やはり**「AIエージェント」**の進化でしょう。基調講演では、AIが自律的にタスクを理解し、複数のツールを連携させて複雑な問題を解決していく未来が示されました。これは単なる効率化のツールではなく、ビジネスプロセスそのものを再定義する可能性を秘めています。PTEとして、この技術をいかにして顧客の具体的な課題解決に結びつけ、価値あるソリューションとして提供できるか、現地のブースやセッションで気づきを得られる時間は非常に刺激的でした。
PTEブース
また、今年初めて 「PTEブース」 がExpoエリアに設けられたことは、注目すべきポイントだったと思います。これは、Google Cloudがパートナーエコシステム、とりわけ現場のエンジニアの知見をいかに重視しているかの表れだと感じました。初めて企画ということことでPTEの有志が中心となりブースでは3つの企画を打ち出しました、私も企画・運営に参加いたしました。初企画ということで、ブースや企画のアナウンスなども、がご参加のPTEの皆様本当にお疲れ様でした!
- ブース展示(PTEでご賛同いただいた80名超のスライドショー)
- Ask the PTE
- PTEを探せ
特に、Ask the PTEでは多くのお客様から技術的な質問だけでなく、コミュニティや具体的なソリューションの活用方法まで、多岐にわたるご相談をいただきました。こうした生の声に触れ、PTEが単なる技術者ではなく、知識を普及させ、コミュニティに貢献する役割を期待されていることを改めて実感しました。
私自身もDeveloper Stageにて登壇させていただいた際には、まさにこの視点を意識し「Google Workspace APIをMCPサーバー活用し、AIエージェントと連携させる」という、一歩踏み込んだ実践的な内容をお話しさせていただきました。技術の可能性を提示するだけでなく、その具体的な実装方法やアーキテクチャまで示すこと。それこそが、PTEに求められる貢献なのだと考えています。
PTEスライドショー
PTEの紹介をスライドショー形式で展示しました。単なるGoogleスライドに留まらず、Google Vidsにより作成したムービーは Google Cloud,Google Workspace を日頃から扱うPTEならではの制作物だったと思います。
Ask the PTE について
PTEブースにてAsk the PTEという Ask the Expert のまさにPTE版を用意しました。
時間がある限り、ブースに立つようにしたのですが、生成AIエージェントや、セッションにもあった Gemini CLIのお話しが多かったですね。Claude Code についてはエンジニアの方はもちろん、非エンジニアの方からも質問をいただき、時間の許す限り、お話しさせていただきました。
「PTEを探せ」
こちらは正しくエンターテイメントの企画です。
Next TokyoにいるPTEを探して、PTEから貰える5枚のシールを集めると豪華景品と交換できる企画です。PTEの皆様と交流を持って欲しいという思いからの交流・エンタメ企画です。
当日は、私も登壇後や、移動の際にもお声がけいただき、様々な方と交流することができ、シールをお渡しすることができました。
3. Jagu'e'r エバンジェリストとして 〜コミュニティが生み出すHallway Track〜
Next Tokyoは、技術を学ぶ場であると同時に、人と人が繋がる巨大なコミュニティハブでもあります。Jagu'e'r(Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise)のエバンジェリストとしては、この「コミュニティ」の側面からイベントを切り取ってみます。
セッションの合間や Expoエリアのブースそこここで、自然発生的に技術的なディスカッションが始まる光景は、Next Tokyoならではのものです。普段はオンラインでしか交流のない方々と顔を合わせ、課題を共有し、解決策を共に探る。この「Hallway Track(廊下での立ち話)」こそが、イベント参加の大きな価値の一つだなと改めて感じました。
Jagu'e'rは、こうしたユーザー同士の繋がりを促進するためのコミュニティです。イベント期間中も、多くのJagu'e'rメンバーがブースを訪れたり、コミュニティイベントで交流したりしていました。Next Tokyoという大きな「交流の場」を通じて新たな繋がりが生まれ、それがまたJagu'e'rの各分科会活動へと繋がっていく。この流れは、Google Cloudだけに留まらず、業界全体を活性化させる上で不可欠な要素です。
今年のNext Tokyoで得た気づきや新たな交流を通した繋がりを、その場だけのものにせず、それを日々の活動へと繋げ、コミュニティ全体での学びのきっかけにできればと考えていました。Jagu'e'rブースでは、Jagu'e'rブースを開設し、2日間で多くの方たちにお立ち寄りいただきました。
4. GWS分科会運営として 〜働き方の未来を予想する〜
最後に、私が特に情熱を注いでいるGoogle Workspaceの視点から。Jagu'e'rのGWS分科会運営として、今回の Next Tokyoはまさに「宝の山」でした。
前述の通り、私自身が登壇したセッションの一つが 「あなたの Google Workspace を Gemini で拡張:最新の Gemini で作るカスタム業務効率化エージェント」 というテーマでした。このセッションでは、Google Workspaceが持つポテンシャルを最大限に引き出すための、Geminiとの連携やAPI活用についてお話ししました。これは、Workspaceがもはや単なるコラボレーションツールではなく、企業のあらゆる業務プロセスを内包し、AIによって拡張可能な「OS」のような存在へと進化しつつあることを示すものです。
基調講演や関連セッションでも、Google Workspace with Geminiのさらなる進化が数多く発表されました。単に文章を生成したり、要約したりするだけではありません。会議の文脈を理解して自動でタスクを生成したり、複数のアプリケーションを横断して情報を収集・整理したりと、Geminiはまさに「優秀なアシスタント」として、私たちの働き方を根底から変えようとしています。
これらのアップデートは、GWS分科会でも最近多く取り上げている「次世代の働き方」を具現化するものです。テクノロジーをいかに活用し、創造的で付加価値の高い仕事に集中できる環境を作るか。Next Tokyoで得られた最新の知見を分科会に持ち帰り、メンバーの皆さんと共に、具体的なユースケースやベストプラクティスを探求していくのが今から楽しみでなりません。
終わりに
Google Cloud Next Tokyo '25を、4つの異なる視点から振り返ってみました。
- Next アンバサダーとしては、イベントの熱量を伝える。
- PTE Fellowとしては、技術の深さとビジネスへの貢献。
- Jagu'e'r エバンジェリストとしては、コミュニティの力と繋がり。
- GWS分科会運営メンバーとしては、働き方の未来について。
それぞれの視点が得たものは異なりますが、根底に流れるテーマは共通していたように思います。それは、 「AIと共に、コミュニティと共に、新たな価値を見つけだしていく」 という、力強いメッセージです。
この2日間は、ゴールではなく、新たなスタートです。ここで得た学びや繋がりを糧に、また今日から、皆さんと共にクラウドの未来を創っていけることを楽しみにしています。
改めまして、Google Cloud Next Tokyo 25に関わった全ての皆様に、心からの感謝を。
また来年、さらに進化した姿でお会いしましょう!
長文になりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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