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CAFってなに?

2024/04/12に公開

クラウド導入で失敗しないために考えられたフレームワーク

CAFはCloud Adoption Frameworkの略です。
「クラウドファースト」、「クラウド・バイ・デフォルト原則」などで多くの企業がクラウドを導入しましたが、その多くが失敗しました。主な例として、以下が挙げられます。

  1. 想定外のコストが発生
  2. 社内の運用負荷が増大
  3. 実現したかったことができない

クラウド導入企業の失敗から学ぶ4つの教訓

クラウド導入で失敗した企業から4つの教訓を得て、これがベースとなってクラウドサービスプロバイダー(Azure、AWS、GCPなど)はCAFを提供することになりました。

  1. 全社的なクラウド戦略を進める
  2. クラウドセンターオブエクセレンスを設置し、クラウドアーキテクトの役割を確立する
  3. 最適なクラウドワークロード候補と最適なクラウドサービスプロバイダーを見極める
  4. クラウド利用の成熟度に合わせた管理手法を採用する

CAFの理解

CAFは要するに、前もってちゃんと戦略、計画を立てて、準備をしてからクラウドを導入しましょう、という内容がフレームワーク化されたものです。

  1. 「戦略」 オンプレミスではなくなぜクラウドなのか、どんな成果を求めるのか
  2. 「計画」 求める成果を達成するにはどんなクラウドサービスにすればいいのか
  3. 「準備」 どんなアーキテクチャでどんな組織で運用すればいいのか

戦略・計画・準備の進め方

戦略

例えば、コスト削減をしたいからオンプレミスのシステムをクラウドに移行したい、といったユーザーがいた場合、クラウドに移行することでいくらコスト削減したいのか、いつまでにそれを実現したいのかを確認します。

クラウド移行に求める成果

  • 3,000万のコストを20%削減したい
  • 5年間で600万のコストを削減したい

計画

これを求める成果として、オンプレミスのシステムを同じサーバー構成でクラウドサービスに移行した、5年間の合計となる利用料金を試算します。いくつかのクラウドサービスで試算し、比較した結果、5年間で2,400万以下の利用料金に収まるクラウドサービスを選定します。

なお、試算した結果、どのクラウドサービスも5年間で2,400万以下の利用料金に収まらない場合は、オンプレミスでリプレイスした場合の費用なども試算し、2,400万以下のコストに収まる場合はクラウド移行を見直す必要があります。

準備

求める成果を満たせるクラウドサービスが選定できたら、そのクラウドサービス上でどのようなサービスを組み合わせてクラウド環境の運用管理を行うのか、どのようなスキルセットが必要になるのか検討し、事前に最適なスキルセットを持つエンジニアをプロジェクト体制に参加させ、クラウドを導入するための組織を作り準備します。

まとめ

このような流れで、クラウドの導入で失敗しない、成功するためのフレームワークをCloud Adoption Framework (CAF) といいます。

Azure、AWS、GCPで各々CAFを提供していますが、もっともページ数の多いAzureのCAFに注目して、今後は「戦略」、「計画」、「準備」、「導入」、これと並行して進める「セキュリティ」、「管理」、「ガバナンス」について記事を投稿していきたいと思います。

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