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🤖 AIエージェント vs エージェンティックAI
こんにちは!やきとりです。
2025年はエージェントの年、なんて言われますが、
最近ではAIエージェントやらエージェンティックAIやら、似た単語が登場しています。
私やきとりは、文字通り🐔”鳥頭”なので同じものかと誤解していました。
↓論文中のGoogle Trendsグラフ。どちらもこんなに伸びているんですね。
今回は、「AIエージェントとエージェンティックAIの違い」に関する論文を紹介します。
元論文情報
- タイトル:AI Agents vs. Agentic AI: A Conceptual Taxonomy, Applications and Challenge
- 著者 :Ranjan Sapkota, Konstantinos I. Roumeliotis, Manoj Karkee
- 掲載 :arXiv(人工知能分野)
- リンク:https://arxiv.org/abs/2505.10468
✒ 論文を一言でまとめると?
この論文は、 AIエージェント(AI Agents)とエージェンティックAI(Agentic AI) という、
似て非なる2つのAIの設計思想を明確に区別し、それぞれの特徴や応用例、課題を整理しています。
- AIエージェント:特定のタスクをこなすために設計されたモジュール型システム。大規模言語モデル(LLM)や大規模画像モデル(LIM)を活用し、ツール統合やプロンプトエンジニアリング、推論強化を通じて進化しています。
-
エージェンティックAI:マルチエージェントの協調、動的なタスク分解、持続的なメモリ、統合された自律性を特徴とする新たなパラダイム。より高度な自律性と柔軟性を持ちます。
🤔 AIエージェントとエージェンティックAIって何?
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ざっくりいうと、
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AIエージェントは特定のタスクをこなすために設計されたモジュール型システムであり、
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エージェンティックAIは複数のAIエージェントが協力し合い、タスクを動的に分解・実行し、長期的な記憶を持ちながら自律的に行動するAIシステム。
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例えば、
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AIエージェントはカスタマーサポートやスケジューリング、データ要約などの特定個別タスクに適しており、
-
エージェンティックAIは研究の自動化、ロボットの協調作業、医療の意思決定支援など、複雑で変化する環境での応用が期待されています。
例えると…
- AIエージェントが「特定の作業をこなす職人」 だとすれば、
-
エージェンティックAIは「プロジェクト管理し、職人を配置・調整するマネージャー」
のような存在です。
⚠️ 従来の問題点
- ❌ AIエージェントは、特定のタスクには強いが、複雑で変化する状況への対応が難しい。
- ❌ エージェンティックAIは、設計や実装が複雑で、協調や記憶の管理が課題となる。
🚀 本論文の革新ポイント
✨ ポイント1:明確な概念整理
- AIエージェントとエージェンティックAIの違いを、設計思想や機能、応用例などの観点から体系的に整理しています。
✨ ポイント2:応用領域と課題の対比
- 両者の応用例を比較し、それぞれが直面する課題(例:幻覚、脆弱性、協調失敗)とその解決策(例:ReActループ、RAG、オーケストレーションレイヤー、因果モデル)を提案しています。
🔬 実験結果ハイライト
- ✅ AIエージェントは、カスタマーサポートやスケジューリング、データ要約などのタスクに適している。
- ✅ エージェンティックAIは、研究の自動化、ロボットの協調作業、医療の意思決定支援など、より複雑なタスクに対応可能。
- ✅ 両者の設計哲学や能力の違いを明確に示すことで、今後のAIシステム開発の指針を提供。
🌱 今後の可能性
- 💡 教育:学習者の進捗や理解度に応じて、動的に教材や指導方法を調整するAIチューター。
- 💡 ビジネス:市場の変化に応じて、戦略を自律的に調整・実行するAIマネージャー。
- 💡 災害対応:状況に応じて、複数のロボットやドローンを協調させ、救助活動を行うAIシステム。
📝 まとめ
- AIエージェントとエージェンティックAIは、設計思想や応用範囲において明確に異なる。
- 本論文は、両者の違いを体系的に整理し、応用例や課題、解決策を提示している。
- 今後のAIシステム開発において、両者の特性を理解し、適切に活用することが重要となる。
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