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Google Cloud とはなんぞや

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Google Cloudとは

Google Cloudは、Google社が提供している、システム開発の土台となるクラウドプラットフォームです。

ゲームアプリや、企業のウェブサイトで使われるAPI、あるいは社内だけで利用する業務アプリの開発など、本当に様々な用途で活躍しています。

よく比較されるライバルとしては、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureがあり、これらを合わせて「3大クラウド」なんて呼ばれたりもします。

今回は、「Google Cloudってなんなの?」という、基本的なところをメリットを含めて、掘り下げてみようと思います。

クラウドの世界ではシェア3位と言われていますが、意外とGoogle Cloud自体の特徴を詳しく知らない方もいらっしゃるかもしれません。

Google社の巨大なインフラ

Google Cloudのいちばんの特徴は、なんといってもGoogle自身のサービス、例えばYouTubeやGmail、Google検索などが動いているのと同じ、巨大で高性能なインフラを開発基盤として利用できることです。

世界中の人々が日常的に使っているサービスと同じ環境で、自分のシステムを開発・運用できる、というのは大きな安心感につながりますよね。

このメリットは、大きく2つ挙げられます。

1.システム障害に強い

皆さんは、YouTubeやGmailを使っていて「システム障害で使えない」という経験をされたことはありますか?

私自身、これまでの利用経験の中では、そういった記憶はほとんどありません。
これって、元エンジニアの視点から見ると、凄いことだと思います。

例えるなら、「10年間、毎日欠かさずハードな筋トレをしているのに、一度も怪我をしたことがないマッスラー」くらいの凄さと言えばゴールドジム会員には伝わるでしょうか。

もちろん、YouTubeやGmailが具体的にどんなシステム構成なのかは公開されていませんが、Google Cloudで提供されている技術やインフラが、Google社内でも活用されていると考えていいでしょう。

世界で何億人ものユーザーが利用するサービスを支えるのと同じレベルの基盤を使えるわけですから、「障害に強い、信頼性の高いクラウド」と言い換えることができると思います。

2.強固なセキュリティ

Googleは、検索エンジンや各種サービスで、日々世界中から膨大な数のサイバー攻撃を受けていると言われています。

そして、その攻撃を防ぐたびに、セキュリティに関する知見(ナレッジ)が蓄積されていきます。

Google Cloudは、この蓄積された膨大な知見を活かして、常にセキュリティ対策を強化し続けています。
そして、その恩恵を私たちユーザーも受けることができるのです。

Google自身が最前線で培ってきたセキュリティ技術が、私たちのシステムを守ってくれる、というわけですね。

頻繁なアップデートによる進化

Google Cloudを使っていたエンジニアとしての経験から言うと、かなり頻繁にアップデートが行われている、という印象が強いです。

管理画面(コンソール)のデザインが変わることもありますし、サービスの名称や機能、仕組み自体が変わることも珍しくありません。

もちろん、これにはデメリットもあります。「せっかく操作に慣れたのに、また変わって使いにくい…」「前と画面が違うから、作業スピードが落ちた…」なんて感じることもあるかもしれません。

ですが、なぜアップデートが行われるのか、その意味を考えてみると、それは常に何かしらの進化改善を目指した結果だと言えます。

エンジニアの視点で見れば、アップデートには必ず意図があります。多くの場合、セキュリティのさらなる向上、パフォーマンスの最適化、あるいは、より直感的で使いやすい操作性の提供などを目指して変更が加えられています。

慣れ親しんだ操作感が変わるリスクもありますが、それ以上に改善というメリットを追求し、進化し続ける姿勢もGoogle Cloudの魅力の一つと言えると思います。

強力なデータ分析基盤とAIプラットフォーム

Google Cloudといえば、特に有名なサービスとして「BigQuery」や「Vertex AI」が挙げられます。

どちらも、現代のビジネスや研究開発に欠かせない、データ分析とAI開発に関連するサービスです。

BigQuery

BigQueryは、主にデータ分析の場面で中心的な役割を果たすサービスで、「データウェアハウス」とも呼ばれます。

大量のデータを効率よく蓄積し、それを加工したり、分析したりするのに非常に優れています。

分析結果を可視化ツール(例えばLooker Studioなど)に連携させるのはもちろん、BigQuery内に蓄積したデータを使って、そのまま機械学習モデルを訓練することも可能です(BigQuery MLという機能があります)。

Vertex AI

Vertex AIは、AIモデルの開発から運用までを幅広くサポートする、統合的なAIプラットフォームです。

Googleがあらかじめトレーニングした高性能なモデルを利用することもできますし、それを自社のデータでさらにカスタマイズ(ファインチューニング)して使うことも可能です。

特筆すべきは、テキスト(文章)だけでなく、音声、画像、動画といった様々な種類のデータを扱える「マルチモーダル」なモデル開発に対応している点です。

特定のデータ形式に縛られずに、より高度で多様なAIを開発できる可能性を秘めています。

さらに、多く(全てではありませんが)の機能がGUI操作で扱えるように設計されているため、Pythonなどのプログラミング言語に詳しくないエンジニアや、企画担当者でもAI開発に挑戦しやすい、という点も大きな魅力です。

まとめ

Google Cloudは、Google自身のサービスを支える巨大インフラ上で提供されるクラウドです。
そのため、非常に高い信頼性と、Googleが日々培う最先端のセキュリティを享受できます。

頻繁なアップデートで常に進化を続けており、変化に対応する柔軟性も求められます。
特にデータ分析の「BigQuery」や統合AI基盤の「Vertex AI」は強力なサービスです。

初心者から専門家まで、幅広いニーズに応える、進化し続けるクラウドプラットフォームだと私は思います。

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