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散文コード詩「友情コンフリクト」
散文コード詩「友情コンフリクト」
僕らの友情は、まるで Git のブランチだった。
最初は同じリポジトリから始まり、
同じ未来を pull して、
同じ夢を commit していた。
けれど時が経つにつれ、
互いのコードは違う方向へ diverge した。
君は現実的な修正を、
僕は理想的な追加機能を。
やがて inevitable な瞬間が訪れる。
再会という名の git merge。
そこで画面に現れたのは、
真っ赤に塗られたコンフリクトの印だった。
「ここの行はどうする?」
「お前の生き方は間違っている」
お互いに正しいと思い、
どちらのコードも捨てられなかった。
結局、僕らはマージを諦めた。
それぞれ別のブランチに残り、
互いを remote と呼びながら距離を置いた。
けれど夜更けにふと開くログには、
あの頃の commit message が並んでいる。
「楽しかった」
「また遊ぼう」
「世界は広い」
画面の端で点滅するのは、
諦めきれない未解決のマーク。
<<<<<<< HEAD
友情はまだ、衝突したままだ。
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