Claude Code効率化のコツ!役立つ実践Tips集🔧

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始めに

Claude Codeは、単に使うだけでも十分な効果がありますが、いくつかの便利なショートカットやTipsを習得することで、さらに作業効率を大幅に向上させることが可能です。

ここでは、CLAUDE.mdの設定方法などの長大な解説ではなく、「もっと早く知っておけばよかった!」と思える手軽で実用的なショートカットやTipsをメインで紹介します。

Tips

Claude Codeの処理を中断する

Claude Codeの処理は、Escキーを押すことで即座に中断することができます。

想定外の挙動が発生した場合は、迷わず中断→直前の状態に巻き戻し→再度軌道修正して実行する、という流れが効果的です。

たとえば、誤ったファイルを編集し始めた場合や、意図しない大規模な変更を検出したときは、すぐにEscで止めて巻き戻しを行ったほうがいいでしょう。

/clearを適切なタイミングで利用する

/clear は、Claude のコンテキストウィンドウ(会話履歴)を破棄するためのコマンドです。これを実行することで、不要になった会話内容やファイル情報をリセットできます。

長時間のセッションでは、コンテキストに過去の会話やコマンド、ファイル内容が蓄積されてしまい、以下のような問題が発生しがちです:

  • Claude の出力パフォーマンスが低下する
  • 応答がブレやすくなる
  • 過去の文脈に引きずられた不正確な実装が行われる

特に、すでに完了したやり取りが残っていると、新しいタスクにもそのコンテキストが影響し、精度や一貫性が損なわれることがあります。

そのため、作業が一区切りしたタイミングで /clear を使い、新しい会話として再スタートするのが効果的です。結果として、より精度の高いアウトプットが得られやすくなります。

過去に利用したメッセージを編集する

Esc キーを2回押すことで、過去に送信したメッセージを編集できます。

これは、プロンプトの出力結果が意図と異なっていた場合などに非常に便利です。

様々なモードを活用する(自動承認モード、プラニングモード)

Shift + Tab1回押すと自動承認モードに、2回押すとプラニングモードになります。

  • 自動承認モードでは、Claudeが自律的に作業を進めます。ただし、ユーザーが積極的に関与し、適宜方向性をガイドした方が、より良い結果を得られるケースが多いです。
  • プラニングモードは、複雑なタスクに対してあらかじめ計画を立てたり、段階的なアプローチを整理するのに役立ちます。特に think という語を使うことで拡張思考モードが発動し、Claudeがより多くのリソースを用いて高度な計画を練るようになります。

なお、プランニングという作業自体はClaudeに限らず、ChatGPTやGeminiなど他のLLMでも可能です。そのため、各モデルの出力精度やコスト特性を比較し、タスク内容に応じて最適なモデルを選ぶことが重要です

Yoloモードを利用する

Yoloモードは、--dangerously-skip-permissions オプションを利用することで、Claude に権限確認なしでコマンドを実行させるモードです。

このモードは特に以下のようなケースで有効です:

  • ボイラープレートコードの生成
  • Lintエラーの一括修正などの定型ワークフロー

ただし、セキュリティ上のリスクを伴うため、利用には注意が必要です。たとえば、インターネット接続が必要かつ信頼度の低いMCPサーバーを有効にしている場合は事前に無効化するなど、環境の安全性を確保した上で実行するようにした方がいいでしょう。

また、より安全に実行したい場合は、Claude Code が最低限動作するよう構成された DevContainerなどを利用するとリスクを最低限で実行することができます。

逆にyoloモードで問題ないという人は、以下のような設定を~/.zshrcなどに追加すると便利でしょう。

alias yolo="claude --dangerously-skip-permissions"

セキュリティーに関する詳しくは 公式セキュリティガイド を参照してください。

https://docs.anthropic.com/en/docs/claude-code/security

https://www.newportacademy.com/resources/mental-health/yolo/

/terminal-setup を行う

/terminal-setup コマンドを実行すると、以下のようなターミナル関連の初期設定が自動で行われます:

  • ターミナル環境の検出
  • Shift + Enter での改行設定

これは特に、Claude Code を初めて使う際には実行しておきたいコマンドです。

https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/settings#改行

IDEへの接続を行う

/ide コマンドを実行すると、Claude Code と IDE(例:VS Code)との接続が可能になります。接続が完了すると、以下のような高度な連携機能を利用できるようになります:

  1. リアルタイム診断: エラーや警告をVS Codeから直接取得
  2. コード実行: Jupyter notebookでのコード実行(Pythonなど)
  3. より正確なコード理解: エディタの情報を活用した精密な分析

利用する際にはまずターゲットのフォルダに移動して、code ./でVSCodeを開きます。
そしてclaudeコマンドでClaude Codeを起動し、/ideコマンドを実行することで接続可能です、

https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/ide-integrations

Claudeに関連する情報を与える

実装に関するファイル・画像・URLなどの具体的な情報を提供することで、Claudeの出力精度は大きく向上します。

たとえば、MCPサーバーを新たに構築する場合、過去に作成したMCPサーバーのソースコードを含むフォルダやファイルを提示することで、Claudeはその構造や実装方針を踏まえて、類似した構成のコードを出力することが可能になります。

このように、参考情報を明示的に与えることで、より的確で再現性の高い提案や実装が得られるのがClaude Codeの強みです。

Claudeの思考を深める

Claudeの出力精度を高めるためには、思考を深めることを促すプロンプトを設計するのが成功の秘訣です。これは特にPlanを立てる段階で効果を発揮します。

深く考えさせたい場合は、think と入力することで拡張思考モードを有効にできます。

このモードには以下のような段階があり、ultrathink が最も深い思考を行う代わりに、リソース消費も大きくなり出力速度も低下します。なので、プロジェクトの難易度によって適切なモードを選択する必要があります:

  • "think" < "think hard" < "think harder" < "ultrathink"

ちなみに、拡張思考モードの実装について詳しく知りたい場合は、以下のブログで紹介されている解析が参考になります。

https://simonwillison.net/2025/Apr/19/claude-code-best-practices/

内容としては、@anthropic-ai/claude-code をインストールしたうえで、node_modules/@anthropic-ai/claude-code/cli.js を Prettier で整形し、ripgrep(rg ultrathink -C 30)を使って ultrathink が利用されているソースコードの該当箇所を調査する、というものです。

試したところ、日本語で「ultrathink」は「熟考」「深く考えて」「しっかり考えて」といった表現として扱われるようです。

なるほど、「しっかり考える」とウルトラシンクになるのか……🤔

Claudeに依頼したPlanの内容は、GitHub Issueやドキュメントとして整理しておくと、実装フェーズ(Act)で非常に有用なリソースになります。

コード生成に失敗した場合でも、このリソースを再利用することで、同じ条件で再度生成依頼を行うことができ、修正や再試行の効率が大きく向上します。

特におすすめなのが、Planの内容をGitHub Issueに記載し、そのURLをClaudeに添付して指示するという運用です。こうすることで、ClaudeはIssueの文脈を理解したうえで、より的確な提案やコード生成を行ってくれます。

https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/prompt-engineering/extended-thinking-tips

XMLタグを利用したマルチショットプロンプトやCoTを活用する

複雑なタスクを行う際には、以下のようなxmlタグを利用してマルチショットプロンプトCoTを利用するのが有用です。各タグの意味は以下の通り。

<thinking>: Claude が回答を考える際の思考プロセスを記述するタグ。複雑な問題を段階的に分析したり、複数の観点から検討する際に使用される。ユーザーには表示されず、Claude の内部的な推論を整理するために利用される

<answer>: 思考連鎖プロンプティングにおいて<thinking>タグでの推論プロセスと最終回答を明確に分離するためのXMLタグで、複雑なタスクでのパフォーマンス向上を目的として使用される

<scratchpad>: 一時的な計算、メモ、アイデアの整理などを行うための作業領域を示すタグ。数式の計算過程や、情報の整理、下書きなどに使用され、最終回答に至るまでの中間的な作業内容を記録する

<example>: 説明や概念を具体的な例で示すためのタグ。理論的な内容を実例で補強したり、使用方法を具体的に示したりする際に使用される。ユーザーの理解を深めるための実践的な例示を含む

https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/prompt-engineering/multishot-prompting

https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/prompt-engineering/chain-of-thought

作業を並列化させる

Claudeは並列処理を前提としたアーキテクチャになっており、プロンプトで明示的に並列化指示を与えることで、複数のタスクを並列に実行させることができます。

これにより、処理のスピードが向上し、複雑な作業も効率よく分担・完了できるという大きな利点があります。

これは公式ドキュメントにも書かれている内容です

並列ツール呼び出しの最適化

Claude 4モデルは並列ツール実行に優れています。プロンプトなしでも並列ツール呼び出しを使用する成功率が高いですが、少しのプロンプトを追加することで、この動作の成功率を約100%に高めることができます。次のプロンプトが最も効果的であることがわかっています:

最大の効率を得るために、複数の独立した操作を実行する必要がある場合は、順次ではなく、関連するすべてのツールを同時に呼び出してください。

具体的に並列化を実行するには、次のような、「並列」といった並列処理に関する明示的なプロンプトを記述することで可能になります。

Webページのヘッダーに、Features、Gallery、About、Supportという項目があります。
これらの要素を独立したサブエージェントを生成して並列で実装処理してください。

- **Features**
  - 担当者: UI/UXに精通したプロダクトデザイナー
  - 能力: 複雑な機能を直感的に伝える構成力
- **Gallery**
  - 担当者: ビジュアル重視のアートディレクター
  - 能力: 高解像度の使用シーンを魅せる演出力
- **About**
  - 担当者: ブランドストーリーテラー
  - 能力: 共感を生むミニマルな語り口の構成力
- **Support**
  - 担当者: 顧客対応に強いカスタマーサクセスマネージャー
  - 能力: 安心感を与える情報設計とFAQ整備スキル

実行すると以下のような画面が表示されます。Task がここでいうサブエージェントのことを意味し、4つのサブエージェントが並列で動いている様子が確認できます。

プロンプトに「同時に」「並列で」といったキーワードがない場合は通常の逐次処理となるため、並列化処理をする際は明示的な指示が効果的です。

ちなみに自分はとあるプロジェクトでClaude Codeに開発時間を上げるための最適な指示について質問した所、以下のような結果を得ました。

https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/prompt-engineering/claude-4-best-practices#並列ツール呼び出しの最適化

画像をコピペで参照する

Claude Codeでは、画像をターミナルに直接コピペして参照することができます。

これは特に以下のようなケースで非常に便利です:

  • UI開発でデザインモックを提示する場合
  • デバッグや分析時にビジュアルチャートを共有する場合

操作手順も簡単です:

  1. Command + Control + Shift + 4 を押してスクリーンショットをクリップボードに直接コピー
  2. ターミナル上で Ctrl + V(Commandキーではないです)を押すことでペースト

また、画像のドラッグ&ドロップにも対応しているため、手元の画像ファイルをそのまま貼り付けることも可能です。

この方法を活用することで、視覚的な情報を含めたやりとりがスムーズに行えるため、Claudeとのやりとりの精度や効率が大きく向上します。

最新のドキュメントを利用する

LLMはデフォルトでは最新のライブラリ情報を保持していないため、古い実装を提案してしまう傾向があります。

この問題を回避するには、最新のドキュメントや実装例を明示的に提供することが重要です。

その手段として、以下のようなサービスの活用が効果的です:

https://context7.com/

https://gitingest.com/

これらを活用することで、Claudeに現在のベストプラクティスや最新のAPI構成を理解させることができ、より適切で安全なコード生成につながります。

コミットにPrompt内容を貼り付ける

Claude Codeを活用するうえで非常に興味深い実践例として、Cloudflare Workers のOAuth2.1ライブラリでは、コミットログにClaudeへ与えたプロンプトの内容がそのまま記載されています。

これはいわば「プロンプトを開発の文脈や背景として記録する」という新しいアプローチです。

通常のコミットでは「何を変更したか」は分かっても、「なぜその変更が行われたか」までは追いづらいことが多いですが、プロンプトを残すことで以下のようなメリットが得られます:

  • Claudeとの対話の意図が明確になる
  • 自動生成コードの背景を後から追いやすくなる
  • 他の開発者が再利用・検証しやすくなる

たとえば、以下は実際に記録されたコミットの一例です:

このプロンプトでは、Node.jsのcryptoモジュールの代わりに、Cloudflare Workers環境に適したWebCrypto APIを使用するよう変更を依頼しています。

Prompt: You imported `createHash` from the node "crypto" API. But since this is Cloudflare Workers, we should use WebCrypto instead. Can you update it?

このようにClaudeの指示文を明示的に残すことで、レビューや将来的な保守において非常に参考になります。

https://github.com/cloudflare/workers-oauth-provider

https://news.ycombinator.com/item?id=44159166

https://www.maxemitchell.com/writings/i-read-all-of-cloudflares-claude-generated-commits/

GIthub Actionをインストールする

/install-github-appコマンドを実行することでGithub Actionの設定をインストールすることができます。

具体的にはGithub Action用の設定のPull Requestの作成処理を行ってくれます。

https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/github-actions

ヘッドレスモードを利用してシェルスクリプトとして利用

Claude Codeは通常は会話モードですが -pオプションをつけることでヘッドレスモードとして利用することができます。

これはシェルスクリプトなどでclaudeコマンドを利用したい時や他のスクリプトと連携処理をしたい場合やCIなどで使う際に便利です。

たとえば、以下のコマンドは、Gitのステージング状態をもとにコミットメッセージを自動生成するものです。

git commit -mと組み合わせれば、コミットメッセージ生成+コミットをワンライナーで実行できます。

claude -p "ステージされたGitの変更内容を見て、それを要約したコミットタイトルを作成してください。タイトルだけを返却してください。

もちろん、単に「ステージング状態からコミットメッセージを作成してコミットして」といったプロンプトでも同様の処理は可能ですが、その場合Claude Codeと共作した旨のメッセージが付与されてしまうことがあります。

こうした付与を避けたい場合には、ヘッドレスモードの活用が有効です。必要に応じて、CLAUDE.md に処理ルールを定義しておくのも一つの手です。

ワンショットは避け、human-in-the-loopで段階的に

よく見かける「すべてAIに任せて自分は何もしない」といった風の記事は、一見スマートで魅力的に見えますが、実際にはあまり現実的ではありません。

特に、一度に大量の変更をAIに丸投げすると、意図しない出力やエラーが発生しやすく、結果として手戻りが多くなります

  • Claude Sonnet 4のコンテキスト上限は約100kトークンで、コンテキストウィンドウが膨大になると文脈の認識が不安定になります
  • スレッドを小さく分けることで曖昧さや過剰修正(いわゆる“doom loop”)を防ぎます

実践的には、まずLLMと対話しながらコツコツと作業を進めていくことが重要です。

たとえばReact開発であれば、例えば1コンポーネントずつ段階的に変更を依頼し、フィードバックを重ねながら都度コミットを行い進める方が、結果的に速く・正確に進行できます

実際、workers-oauth-providerの開発でも一度に大量の実装はせずに、human-in-the-loopでAIと会話しつつ作業を進めている様子が観測できます。

マニュアル実装の方が速い処理は、手動で実装

Claude Codeのようなコード生成ツールは非常に強力ですが、一見シンプルな処理でもAIが意外と手間取ることがあります

特に以下のようなケースでは、やり取りに時間がかかってしまい、逆に非効率になることもあります。

  • 単純な文法修正や定数の置き換え
  • 1〜2行で済むような軽微な調整
  • 周辺文脈が複雑でAIが誤解しやすい変更

こうした場面では、無理にAIに任せるよりも、自分でさっと手を動かした方が結果的に速く、確実なケースが多いです

AIとマニュアルの使い分けを意識することで、より効率的な開発が可能になります。

まとめ

色々と資料を読んで試してみた中で、最初から知っておけばよかったと感じたのは以下の点です。

  • 処理の停止に使える ESC
  • 過去メッセージの編集ができる ESC × 2
  • 確認なしで実行できる Yoloモード
  • 画像のコピペ(Claude Codeに限らず Command + Shift + Control + 4 で画像をクリップボードにコピーできるを知ったのは収穫でした)

そのほかにも、Subagent による並列処理や、“think” を使った拡張思考モードなども非常に便利な機能です。

これらを含めてClaude CodeのTipsを体系的に身につけるには、まずはまだ Claude Code Best Practices を読んでいない人は、一度しっかり目を通しておくのがおすすめです(かなり長文ですが)。

それに加えてプロンプトエンジニアリングも重要なので一通り読んで諸々試すことをオススメします。

一度ですべてを覚えるのは難しいため、実際にClaude Codeを使いながら適宜読み返して試すというスタイルが最も実用的だと思います。

それに加えて、公式ドキュメント以外のリソースにも積極的に手を広げていくのが効果的なアプローチの一つと言えるのかなと。

Link

https://www.anthropic.com/engineering/claude-code-best-practices

https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/prompt-engineering/overview
https://spiess.dev/blog/how-i-use-claude-code

https://ampcode.com/how-i-use-amp

https://www.maxemitchell.com/writings/i-read-all-of-cloudflares-claude-generated-commits/

https://simonwillison.net/2025/Apr/19/claude-code-best-practices/

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