kintone認定試験(アソシエイト、アプリデザインスペシャリスト)受験記
この記事は、「すごくない」kintone その3 Advent Calendar 2024の初日記事です。
『その3』というタイトルのとおり、『その1』、『その2』もあります。
今回の内容
先月11月に
- kintone認定アソシエイト試験
- kintone認定アプリデザインスペシャリスト試験
を受験してきました。
ギリギリ無事、合格を勝ち取れたので、振り返りもかねて自分が参考にした教材などをまとめていきます。
アソシエイト
アプリデザインスペシャリスト
kintone認定試験って?
サイボウズ社が実施している、kintoneの公式認定資格制度です。
公式サイトには下のように記載されています。
kintoneに関する基礎知識と各分野の専門技術をもとに、
kintoneを活用した業務の効率化や改善、チームワーク向上のスキルを証明します。
試験区分
これも公式に記載されていますが、分野、スキルレベルによって4段階6種類に分かれています。
※最上位のビジネスソリューションアーキテクトは現在準備中のため、実際に受験可能なのは3段階5種類
それぞれの資格の取得目安も公式サイトに記載があり、たとえば基礎スキルである「アソシエイト」の場合、経験年数の目安は1年程度となっています。
受験時の注意事項として、kintone認定試験では上位の試験を受けるにはその一つ下位の試験に合格している必要があります。
(例 アプリデザインスペシャリストの受験資格:kintone認定 アソシエイトに合格していること)
各区分で受験までにしたこと
今回受験した2区分について、自分がどんな風に勉強していったかを書いていきます。
kintone認定アソシエイト試験
kintone認定試験で一番最初に挑戦する試験になります。
先ほどのページに出題ポイントが記載されています。
kintoneの全機能が網羅的に出題され、機能を正しく理解しているか問われます。
アプリやスペース、管理者設定などに加え、契約内容も出題範囲に含まれます。
kintoneでデキることとデキないことが理解できるようになり、正しい設定方法も学ぶことができるため、kintoneをより活用したいと考えている方におすすめです。
出題形式は 多肢選択式(択一、または複数選択) となります。選択式の問題ですが、択一だけでなく複数選択(該当するものをすべて選べといいった出題形式)の問題も出題されます。
そのため、消去法で対応できない問題も出題されるため、しっかりと知識を定着させる必要があります。
1️⃣公式ページの試験対策ガイドとラーニングコンテンツをチェック
まずは、公式サイトに載っている、試験対策ガイドとラーニングコンテンツの内容をチェックしました。
これらのコンテンツでは、試験対策を行う際に役に立つ公式が提供しているサービスやコンテンツの紹介をしています。
今回は主に、
- 学習環境(kintoneライセンス)の構築
- 試験対策テキスト
- 練習問題
- kintone ヘルプ
- cybozu.com ヘルプ
を活用しました。
なお、学習環境の構築については、30日間お試し用のライセンスではなく、kintone開発者ライセンスを使用しています。
2️⃣アソシエイト試験の受験体験記を書いたブログ等をチェック
次に、アソシエイト試験を受験した方の受験体験記や勉強方法を書いてくれているブログなどをチェックしました。
後述しますが、この時に練習問題用アプリの存在を知ることができました。
3️⃣対策テキストで学習
まずは試験対策テキストを購入し、内容を一通り読み進めました。
テキストを読んでいまいち挙動がイメージできない部分については、実際にkintone上でアプリを作成し、適宜手を動かしました。
4️⃣練習問題用アプリを使用して学習
テキストを一通り読み終わったタイミングで練習問題に挑戦しました。
この際、対策ブログを読んで存在を知った、「アソシエイト試験対策プラグイン」を使用しました。
このプラグインを自分のkintone環境に取り込むことで、
- 一問一答式で練習問題を解ける
- 過去の正答率がチェックできる
- 苦手な問題(正解率の閾値は設定可能)のみ出題する
といったことが可能になり、大変助かりました!
※リンク先にも記載がありますが、アルファ版のため使用は自己責任でお願いします
5️⃣公式ヘルプの読み込みと開発環境で実習
先ほどのアプリを使用すると、1問回答ごとに正解or不正解に加えて関係する公式ヘルプのリンクが表示されます。
特に間違えた場合には、リンク先のページをすべて確認し、理解を深めるというサイクルを何度も繰り返しました。
また、その際に必要に応じてkintoneを実際に触って動作を確認するということも行いました。
自分はこの作業に一番時間をかけたと思います。
6️⃣試験本番&結果
試験はテストセンターで受けました(受験日:11/9)。
試験時間は60分で出題数は50問なので、1問1分程度で解いていけば大丈夫です。
体感としては、そこまで時間に追われた感覚はなかったです。
回答に不安がある問題にチェックをつけておいて、後から見直すくらいの余裕はありました。
回答を終了すると、すぐに結果が表示されます。
結果の画面では、全体スコアとセクションごとのスコアが確認できます。
自分の各セクションの結果はこんな感じでした。
・・・応用セクションがボロボロ
*️⃣今回はあまり使わなかったコンテンツ
今回、自分が試験対策をする中で、「kintone認定 アソシエイト試験対策動画」はほぼ視聴しませんでした。
理由としては、対策テキストと内容的にかぶる部分が多いと判断したのと、対策動画を見る時間を公式ヘルプの確認にあてたためです。
スキマ時間に視聴できるメリットや、人によってはテキストよりも動画のほうが頭に入りやすいといったこともあるので、自分に合ってるほうを選ぶといいかなと思います。
kintone認定アプリデザインスペシャリスト試験
アプリデザインスペシャリスト試験はビジネススキルに関する試験で、アソシエイト試験合格後に受験が可能です。
こちらも前述のページに出題ポイントが記載されています。
業務課題を正しく理解し、kintoneに合った構築をできるかがシナリオ形式で出題されます。
業務設計、構築、展開・定着化、運用保守の観点から、kintoneの機能を適切に活用できるか問われます。
チームの業務課題をkintoneを使って改善提案する方におすすめです。
出題形式はアソシエイト試験同様、 多肢選択式(択一、または複数選択) となります。
1️⃣公式ページのラーニングコンテンツをチェック
アソシエイト試験同様、公式サイトに載っている、ラーニングコンテンツをチェックしました。
なお、試験対策ガイドは、アプリデザインスペシャリストにはありません。
今回は主に、
- kintone SIGNPOST
- パターン
- パターン実践ガイド
- kintone ヘルプ
を活用しました。
2️⃣アプリデザインスペシャリスト試験の受験体験記を書いたブログ等をチェック
アソシエイト試験に比べると数は減りますが、体験記を載せてくれているブログがいくつかあるため、そちらをチェックしました。
これらのブログにも書いてありますが、アプリデザインスペシャリスト試験はアソシエイト試験のような試験対策テキストが存在しないため、試験対策をたてにくいです。
一番の対策はkintone SIGNPOSTの内容を熟読し、その考え方を身につけることが合格の近道になりそうでした。
3️⃣kintone SIGNPOSTのパターン、パターン実践ガイドを使って学習
公式サイトに載っている、kintone SIGNPOSTのページを一通り読みました。
自分の場合、パターン実践ガイドについては印刷して紙ベースで学習しました。
※紙に印刷する際、一部のページで表が見切れる部分がありますので、そこは公式サイトでチェック
44個のパータンについては、kintone SIGNPOSTアプリをkintoneに読み込んでスマホでスキマ時間に確認しました。
このアプリの概要については、以下のコミュニティスレッドをご確認ください(このアプリも学習するうえで大変助かりました!)。
4️⃣kintone SIGNPOSTの44のパターンを音声データ化して学習
ここまでの内容は、ほかの方の学習方法とほとんど変わりませんが、独自の工夫?として、SIGNPOSTの内容を音声データ化してみました。
最近では、テキストを音声読み上げするツールはいろいろありますが、今回はMicrosoft社が提供する「Microsoft Clipchamp」を使用しました。
本来は動画作成ソフトになりますが、このソフトの中にテキスト-音声変換の機能があります。
簡単に手順を記載します。
- ソフトを起動し、新規で動画の作成を行う
- 「録画と作成」を選択し、左下にある「音声変換」を選択
- 画面右側の「音声変換」を選択し、言語を「日本語」、音声は好きなキャラクタを選ぶ
- テキストの欄にSIGNPOSTの内容をコピペする
- 適宜テキストの内容を修正したら、保存を選択
ここまで行うと、音声データがトラック上に作成されます。
複数のパターンを1ファイルにまとめる場合は1~5
の作業を複数回行った後、最後にエクスポートを選択すれば完了です。
なお、ここでできるファイルは動画形式のファイル(MP4)となってしまうため、mp3などの音声ファイル形式にしたい場合は別途変換が必要となります。
自分はこの方法で作成した音声データをスマホに入れて、時間があるときに再生していました。
5️⃣試験本番&結果
いつ試験を受けるかですが、アプリデザインスペシャリスト試験の場合、どこまで勉強しても、「ここまでくれば受かるだろう!」という自信を持つのは難しいのでどこかのタイミングで(意を決して)申し込むことなるかと思います。
また、これも複数の方が言及されてましたが、アプリデザインスペシャリスト試験はアソシエイト試験からあまり期間を空けずに受験したほうがアソシエイト試験で学んだ内容を復習する必要がなくなるため、おススメです。
そういった意見を鵜吞みにし、自分も早めに試験を受けました(受験日:11/23)。
今回も試験はテストセンターで受けました。
試験時間は60分で出題数は40問のため、アソシエイト試験よりも問題数は少ないですが、
正直アソシエイト試験よりも時間に追われた印象です。
じっくり考えると数分かかるような問題もあるため、適宜問題に見切りをつけていくことが必要かなと感じました。
結果としては、ボーダーギリギリの70%で合格でした💦
各セクションの結果はこんな感じです。
*️⃣今回はやらなかったこと
アソシエイト試験から期間が短いこともあり、アプリデザインスペシャリスト試験の対策をする中で、アソシエイト試験の内容について復習することはほぼしませんでした。
仮に、アソシエイト試験から期間を空けてアプリデザインスペシャリスト試験を受験する場合はアソシエイト試験の内容についてある程度復習が必要になると思います。
特に、
- 各フィールドの特性
(例 ドロップダウンフィールドは、選択肢の中から1つしか選択できないなど) - アプリ間の連携に使われるフィールド
(関連レコード、ルックアップなど)
あたりは問題を解くうえで必要になることが多い印象です。
※アプリデザインスペシャリスト試験が実際のユースケースを想定しており、複数のアプリが必要になるパターンが多いため、アプリ間の連携が重要になってくるためなのかなと思います。
おわりに
今回の記事では、kintone認定アソシエイト試験とアプリデザインスペシャリスト試験の受験体験をまとめてみました。
どちらの試験も、公式リソース等を活用しつつ、実際に手を動かしてみるのが理解の近道だと思います。
この記事がこれから試験を受けようと思っている方の参考になれば嬉しいです。
また、この後も『「すごくない」kintone Advent Calendar 2024』は続きますので、ほかの記事もぜひチェックしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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