[Flutter]RiverpodとIsarで作るシンプルカウンターアプリ
はじめに
RiverpodとIsarを組み合わせて簡単なカウンターアプリを作りました。
そもそもこの組み合わせでアプリの機能を実装しようとしたときに、参考となる記事が少ない&情報が古く、一応公式のページにcounterのサンプルアプリはあるのですが、2024年1月時点のメジャーバージョンでは実装できなく、Riverpodとの組み合わせをしたい自分にとっては求めていたコードはありませんでした。
そのせいもあって簡単なアプリを作ろうとしたものの少し手こずってしまったので、同じようにRiverpodとIsarを組み合わせて使いたいけど悩んでいる方の助けになれば幸いです。
今回様々な記事を拝見していって、Riverpodの使い方、Riverpod generatorの使い方が前よりだいぶ理解が深まりました。
完成図
見た目はよくあるカウンターアプリです。
右下のボタンを押すと、表示されているカウント数が自動的にカウントアップされて、Isarのデータベースが更新されます。
内部データベースに値を保存し、アプリをキルしたあとでも、また起動時に最後に表示された値がリセットされません。
packageの設定
次のようなpackage構成です。
environment:
sdk: '>=3.2.0 <4.0.0'
dependencies:
flutter:
sdk: flutter
flutter_riverpod: ^2.4.9
isar: ^3.1.0+1
isar_flutter_libs: ^3.1.0+1
path_provider: ^2.1.2
riverpod_annotation: ^2.3.3
dev_dependencies:
flutter_test:
sdk: flutter
flutter_lints: ^2.0.0
build_runner: ^2.4.8
isar_generator: ^3.1.0+1
riverpod_generator: ^2.3.9
Isarのデータモデル
まずはデータモデルを作っていきます。
といっても、モデルは簡単なものです。
ここではIsarのgeneratorを使うため、3行目のpart ~ のところはファイル名になります。
ここでは、Count.dartというファイル名なので、count.g.dartとなります。
import 'package:isar/isar.dart';
part 'count.g.dart';
class Count {
Id id = Isar.autoIncrement;
int step;
Count(this.step);
}
エラーが有る状態で構わないので、ターミナルに次のコマンドを入力し、コード生成します。
dart run build_runner build --delete-conflicting-outputs
コード生成が問題なければ、count.g.dartファイルが生成され、エラーが消えるはずです。
Provider
Providerを生成します。今回のアプリではIsarをグローバルで参照できるIsarProviderとCountのProviderをriverpod generatorを用いて生成します。
Isar Provider
Isarをグローバルに扱えるようにIsarのProviderを作ります。
Riverpod generatorと一緒に使っていきます。
import 'package:isar/isar.dart';
import 'package:isar_counter/model/count.dart';
import 'package:riverpod_annotation/riverpod_annotation.dart';
import 'package:path_provider/path_provider.dart';
part 'isar_provider.g.dart';
(keepAlive: true)
Future<Isar> isar(IsarRef ref) async {
final dir = await getApplicationDocumentsDirectory();
return Isar.open([CountSchema], directory: dir.path, inspector: true);
}
ここで若干ハマっていたのですが、Isar.openのところでdirectoryを空文字''と最初やっていました。どこかの記事で読んで荘やっていたと思うのですが、それが原因で上手くIsarを生成することができていませんでした。
inspectorをtrueにすると、↓のようにブラウザ上でデバッグ中のリアルタイムのデータベースが見ることができます。これがIsarの特徴の一つです。
先ほどと同じようにコード生成します。
dart run build_runner build --delete-conflicting-outputs
今回のように、isarというメソッド名でのNotifier名を作成すると、自動的にisarProviderというプロバイダを生成してくれます。
これのいいところは、自動的に型に合わせてProviderを生成してくれることで、ここではFuture<Isar>という型でのNotifierとなっていて、Provider側はisar_provider.g.dartのファイルを見るとわかるように、FutureProvider<Isar>という型を自動的に生成してくれます。
Counter Provider
カウント数を監視+Isarへの情報を更新するProviderを作成します。
Riverpod generatorを使用したクラスについてはRiverpod公式ページに詳しい記述があります。
import 'package:flutter_riverpod/flutter_riverpod.dart';
import 'package:isar_counter/provider/isar_provider.dart';
import 'package:riverpod_annotation/riverpod_annotation.dart';
import 'package:isar_counter/model/count.dart';
import 'package:isar/isar.dart';
part 'count_provider.g.dart';
// CountのProviderクラスを作成する
(keepAlive: true)
class Counter extends _$Counter {
int build() {
initialize();
return 0;
}
void increment() {
state++;
update();
}
Future<void> initialize() async {
final isar = await ref.read(isarProvider.future);
state = await isar.counts.where().findFirst().then((value) => value?.step ?? 0);
}
Future<void> update() async {
final isar = await ref.read(isarProvider.future);
await isar.writeTxn(() async {
final count = await isar.counts.where().findFirst() ?? Count(0);
count.step = state;
await isar.counts.put(count);
});
}
}
コードの概要を説明すると
まず、int型を状態としてもちたいので、build関数ではintを返すようにしています。
そして詰まったポイントなんですが、本当はここでstateをIsarデータベースの数値に設定し、return stateとしようとしました。
しかし、このbuild内でIsarを使おうとすると、非同期関数としなければいけなくなり、そうなるとstateがintではなくFuture<int>となってしまい、UI側で状態変更を監視して、ウィジェットを更新するということができませんでした。そのため、今回はinitializeという非同期関数を用意して、そこでisarとstateの処理を行っています。
build() {
initialize();
return 0;
}
Future<void> initialize() async {
final isar = await ref.read(isarProvider.future);
state = await isar.counts.where().findFirst().then((value) => value?.step ?? 0);
}
int
update関数では、Isarのデータベースでのカウント(=step)を更新しています。
画面の作成
Providerができたので、あとは画面を作成するのみです。
import 'package:flutter/material.dart';
import 'package:flutter_riverpod/flutter_riverpod.dart';
import 'package:isar_counter/provider/count_provider.dart';
import 'package:isar_counter/provider/counter_service_provider.dart';
void main() async {
runApp(const ProviderScope(child: MainApp()));
}
class MainApp extends StatelessWidget {
const MainApp({super.key});
Widget build(BuildContext context) {
return MaterialApp(
title: 'Isar Counter',
theme: ThemeData(
colorScheme: ColorScheme.fromSeed(seedColor: Colors.cyan),
useMaterial3: true,
),
home: HomePage(),
);
}
}
class HomePage extends ConsumerWidget {
const HomePage({super.key});
Widget build(BuildContext context, WidgetRef ref) {
final count = ref.watch(counterProvider);
return Scaffold(
appBar: AppBar(
title: Text("Isar Counter"),
),
body: Center(
child: Column(
mainAxisAlignment: MainAxisAlignment.center,
children: <Widget>[
const Text(
'You have pushed the button this many times:',
),
Text(
'${count}',
style: Theme.of(context).textTheme.headline4,
),
],
),
),
floatingActionButton: FloatingActionButton(
onPressed: () {
ref.read(counterProvider.notifier).increment();
},
tooltip: 'Increment',
child: const Icon(Icons.add),
), // This trailing comma makes auto-formatting nicer for build methods.
);
}
}
こんな感じです。わからないところがあったら、X(Twitter)で聞いてください!
参考
以下参考にさせていただいた記事
Discussion
ほわ〜ん!
参考になったんですね。僕も試したんですけど、パッケージを入れる順番とかあるのか???
競合が起きて、
riverpod generator
だと使うのが難しかったですね???一応動く💦
僕もNotifierにロジック書いてます。
これだと、StateとViewを分けてないからMVVMじゃなくて、MVCになっちゃってますね。
アンドレアさんでもNotifierにロジック書いてるから、レポジトリ作って分けなくても良い気がしますけどね。