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Microsoft Build 2024予習 Lab~LLM~編

2024/05/14に公開

はじめに

Microsoft Build2024に参加するにあたり予習をしております。
Labという現地で参加可能で事前予約をして参加する形のセッションがあります。
その中で、私はLLMに関するセッションLearn how to interact with Large Language Modelsに参加する予定なので、LLMの予習をしておきます。

セッションの内容

Learn how to interact with Large Language Modelsの内容を見ると、以下の記載があります。

This lab provides a hands-on and engaging learning opportunity for working with Large Language Models. Learn how to use methods such as few-shot learning and chain of thought. See the creative possibilities of generative AI for image creation and multi-modal scenarios, master the skill of function calling and understand how the model can apply existing knowledge.

大規模言語モデルで few-shot learning chain of thought を使った対話や、
image creation multi-modal scenarios に関する記載があります。
それらを現地で学ぶ前にそれぞれについて学習しておこうと思います。

few-shot learning

日本語ではそのまま「ヒューショット学習」です。
これは大規模言語モデルで利用される一般的な手法で、少数の例文等をプロンプトに入力することで、
ファインチューニングなしで簡単な学習をさせることができます。

例えば以下のようにプロンプト入力で意図した回答が得られます。

🔳プロンプト
ユーザー:6
アシスタント:偶数
ユーザー:11
アシスタント:奇数
ユーザー:7
アシスタント:

🔳回答
奇数

Azure OpenAIにおいても同様の手法が利用でき、以下のLearnでも紹介されています。
Azure OpenAI Service を使用してプロンプト エンジニアリングを適用する - 精度を高めるようにコンテキストを提供する

chain of thought

日本語で「思考の連鎖」と言われています。
こちらもヒューショット学習同様に大規模言語モデルで利用される一般的な手法です。
問題を紐解くまでの具体的なプロセスをプロンプトに入力することで、
問題を解く手順を簡単に学習させることができます。

例えば '最も効果的で継続できるダイエット方法はなんですか?' と質問すると単純な手段の羅列が返されますが、
'最も効果的で継続できるダイエット方法はなんですか?あなたの考えを段階的に説明し、最後に答えを導き出してください。' と質問すると、段階を踏んだ説明を入れて1つの結論を導き出してくれます。
実際にGPT-4に質問したところ以下のような回答を得られました。

🔳回答
ダイエットを成功させるためには、長期的に持続可能で健康的なアプローチを取ることが重要です。最も効果的で継続できる方法を考える際、以下の段階を踏んで最終的な答えを導き出してみましょう。

段階 1: 自己評価
まず、現在の食習慣、活動レベル、健康状態を評価します。ダイエットを始める前に、何が改善されるべきかを明確にすることが重要です。また、過去に試したダイエット方法とその結果を振り返ることも役立ちます。

段階 2: 目標設定
具体的で達成可能な目標を設定します。これには、短期的な目標と長期的な目標が含まれます。目標を細かく設定することで、進行状況を定期的に評価しやすくなり、モチベーションの維持にもつながります。

段階 3: 食事の計画
バランスの取れた食事計画を立てます。これには、適切な量のタンパク質、脂質、炭水化物の摂取が含まれます。加工食品を避け、新鮮な野菜、果物、全粒穀物を中心にした食事にすることが、長期的な健康に寄与します。

段階 4: 運動計画
定期的な運動はダイエットに不可欠です。週に数回、心拍数を上げるエアロビクス運動と筋肉を強化する筋トレを組み合わせることが、最も効果的です。運動は、単にカロリーを消費するだけでなく、体調を整える効果もあります。

段階 5: 心のサポート
ダイエット中は、心理的なサポートも重要です。友人や家族、場合によってはプロのサポートを受けることで、挫折感を克服しやすくなります。また、食事や運動の記録をつけることで、自己管理を助けることができます。

段階 6: レビューと調整
定期的に進行状況をレビューし、必要に応じてダイエット計画を調整します。体重の変化だけでなく、体調や気分の変化にも注意を払い、自分にとって最適な方法を見つけることが大切です。

最終的な答え
最も効果的で継続できるダイエット方法は、「バランスの取れた食事と適度な運動を組み合わせ、自分のライフスタイルに合わせて継続する」ことです。このアプローチは、一時的なダイエットではなく、健康的な生活習慣を長期的に維持することを目指しています。

こちらもヒューショット学習と同様のLearnページで紹介されております。
Azure OpenAI Service を使用してプロンプト エンジニアリングを適用する - 精度を高めるようにコンテキストを提供する

image creation

Azure OpenAIではDALL-Eモデルを利用して画像生成をすることが可能です。
Azure OpenAIのAPIを利用して、「サイズ」や「画質」のパラメーターを指定することができるので、
用途に応じて必要な画像を生成することができます。

こちらもLearnがあるため具体的にはこちらで学習することができます。
Azure OpenAI Service を使用して画像を生成する

multi-modal scenarios

「マルチモーダルシナリオ」と検索しても完全一致するものは出てこなかったのですが、
LMM(大規模マルチモーダルモデル)を指していると考えられます。
LMMはテキストや画像などの情報を組み合わせることができるモデルで、GPT-4がそれの1つです。

マルチモーダルモデルでは自身のアイディアや創造性を広げたいときに有用な手法です。
例えば、ブランドのアイディアを考えたい場合、最初に幾つかのアイディアを生成AIに出してもらい、
その結果を抜粋して実際の画像の生成や説明文の作成を出してもらうといったことが一連の会話形式でできます。

こちらもLearnがありましたので具体例も合わせた学習はこちらで可能です。
Bing で Copilot を使って生成 AI について確認する

まとめ

まとめると生成AIをより有効に活用する方法を、
最前列の開発者から学ぶことができるセッションのようです。
生成AIを業務利用する際のヒントが得られそうですね。

Labについてはオンラインでの視聴はできませんが、
オンライン視聴が可能なLLMをテーマにしたセッションもあるのでよければご参加ください。
Microsoft Build 2024 - LLM

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