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"AI学習のきっかけが欲しい人へ"AI-102を取得した経緯とその後

2024/05/10に公開

はじめに

2024/5/5にMicrosoft AzureのAI-102という資格を取得しました。
本記事では取得経緯、試験の詳細、取得後についててまとめます。

Microsoftの認定資格は世界的にも認知されている認定試験です。
AIに興味のある方、これから業務に携わる方等、学習のきっかけとしても利用いただいても良いと思います。

取得の経緯

AI-102を取得した経緯についてです。
きっかけは2024/5/21-23に開催される「Microsoft Build」に参加するためです。
会社でイベントに参加させていただけることになり、より有意義な時間を過ごすため、資格取得に挑戦しました。
ちょうど2024/4にコンテンツをこなすことで1度無料で試験が受けられるAI Skills Challengeも開催されていたので、それにも乗っかりました。

ちなみに、MicrosoftのAI関連の資格は主にAI-900という初級資格と、
今回私が取得したAI-102という中級資格があります。
イベント参加前にできるだけキャッチアップをしようというのと、無料で受けられるというのもあり中級の方の取得に動きました。(ちなみに、受験料もAI-102の方が高いです)

AI-102の試験内容について

AI-102はAzure AI資格の中級に位置付けられている資格です。
(初級はAI-900という資格があります)

中級に位置付けられていることもあり、Azure AI Serviceのサービス内容についての理解だけでなく、
簡単なプログラミングの知識やコンテナーに関する理解も求められます。

例えば以下のような問題が出ます。(かなり簡素化しているので実際の問題とは異なります)

Azure AI Serviceに関する問題

【問題】
大学の出席確認を顔認証するシステムを導入する場合、どのAI Serviceを利用すべきか

【選択肢】
・{1:1の照合に適したサービス}
・{1:nの照合に適したサービス}
*サービス名は時期によって変わる可能性があるので濁した書き方にしています。

【回答】
{1:1の照合に適したサービス}
例えば「初めて出席する学生かどうかを判断する場合」という問題の場合は、{1:nの照合に適したサービス}を選びます。

簡単なプログラミングに関する問題

【問題】
機械学習をするロジックで、以下のような処理でXXXに入るものを選択してください。

    while (training.status == processing or training.status == XXX):
        continue;

【選択肢】
・unprosessed
・fninished
・error

【回答】
unprosessed
処理が完了するのを待っているので、「処理中」もしくは「未処理」の場合にループに入るようにします。
ある程度プログラミング経験があればなんとなく推測はできる範囲かとは思います。
(簡素化のため処理の大分部分は省いているのでご了承ください)

コンテナーに関する問題

【問題】
ローカルのネットワーク上でAzure AI Serviceを利用したい場合はどうするか

【選択肢】
・コンテナーにAzure AI Serviceをデプロイする
・Azure AI Serviceに接続可能なIPを制限する

【回答】
コンテナーにAzure AI Serviceをデプロイする
コンテナーはdockerが指定されている場合がほとんどです。
docker起動のコマンド等も出題されることもあります。

上記はあくまで一例です。
全般的にAzure AI Serviceについての知識がないと答えられない問題なので、
Azure AI Serviceについて学習した上で枝葉のコマンド等の部分を学習した方が良いと思います。
なお、サービス内容については統廃合や新規追加が頻繁にされているようなので、最新の情報を確認することをお勧めします。

詳細はMicrosoft 認定: Azure AI エンジニア アソシエイトをご覧ください。

AI-102の難易度について

難易度は上述の通り中級なので、それなりの学習時間は必要です。
最低でも50時間程度は必要と思います。
(あまり正確には計算はしていないですが、私もだいたい50時間は勉強に費やしました)

プログラミング経験がなければもっと時間がかかるかもしれません。
問題にPythonのロジックのメソッド名やクラス名を答える問題がありますが、それなりの経験があれば直感的に答えられます。(実際、私は実装の方の学習はあまりしませんでした。)

試験勉強については、公式の問題集に加えてUdemyの問題集を利用しました。(これは先人の教えに従いました)
出題傾向を掴むにはUdemyの問題集はやった方が良いです。

試験中にMicrosoft Learnを見ることができますが、
"どのような問題をLearnで調べるか"をある程度切り分けておくと便利です。
ちなみに私はAPI実行時のパラメータやコマンド系は調べる問題として考えていました。
問題に出ている文言を調べればそのまま回答に辿り着くことが多かったりします。

また、Udemyの問題集には廃止されているサービス(QnA maker等)の問題がありますが、出題傾向としては最新のサービスとあまり変わらないので気にせず取り組んで良いかと思います。
最新の問題集があればそれを見つけてやっていただいても良いです。
(AzureOpenAIStudio関連は私が取り組んだ問題集にはありませんでした)

感想と資格取得後について

最後に少し資格取得した感想をまとめておきます。
AI-102の学習を通して、「AzureにはどのようなAIサービスがあり、どのような使い方ができるのか」という情報を幅広くキャッチアップできます。
知識が増えることで問題解決の手段の一つとしてAzure AI Serviceを検討することもできるようになるのではないかと思います。

例えば上述した大学の出席の例なんかも、「会社主催のイベントに参加する人」とか「店舗に訪れる人」に置き換えれば様々は使い方が考えられますし、
実装方法も学習できるので自分で試してみることまでできるようになります。

ただ「知識を得ること」と「資格を取得すること」はまた別だとは思うので、
"AIについて勉強はしたいけど何かきっかけが欲しい"といった方にはお勧めできる内容です。
(きっかけがなくても勉強できる方は普通にMicrosoft Learnとかを進めれば十分と思います)

ちなみに「機械学習とは」とか「そもそもAIとは」といった問題は出ないので、
AI入門的な部分を学びたい場合はAI-900の方もお勧めします。(学習コンテンツをやるだけでも勉強になります)

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