Linuxデスクトップをはじめてみた
前書き
- Linux はサーバーとしては使っている
- Linux を VM としては入れているが、物理 PC に入れるのはほぼ初めて
- CPU は Intel Core i5 6500 / GPU 等追加なし
- ディストリは Linux Mint 20
何を書くのか
- インストール直後に確認すべき項目を列挙する
- 設定値メモ
- ソフトウェア類は別記事 /entries/MYb57TjGERPde4B8
確認(設定項目)
インストール前に、そもそも Windows でいうところのスタートメニューの形が気に入らないとか
その辺を Live USB で確認する。GUI のルックアンドフィールが気に入らないのはまだ何とかなるが
基本的な好みが合わないのはどうにもならない気がする。
Ubuntu, Kubuntu, Linux Mint, MX Linux, Elementary OS あたりは試してもよさそう。
debian (Ubuntu) ベースか、RHEL(CentOS, Fedora)ベースだとアプリケーションのパッケージが
用意されているので楽かもしれない。
ディスプレイ設定
ここが一番トラブる。
- 4K 等の HiDPI のディスプレイを使用している場合に顕著。
- Linux の GUI 環境では(2020/06 時点)、ディスプレイ毎のスケーリングというものはなく、システム全体のスケーリングしかない。
- 要するに 4K ディスプレイ(高解像度なノート PC のディスプレイも)と普通の FullHD のディスプレイを繋ぐいで、4K 側に合わせると、FullHD なディスプレイにはめちゃくちゃデカい UI が表示される事になる。
- と言うのが原則。<s>なんとかする方法は下記。
- HiDPI という設定とは別に、
分数スケーリング
という設定があり、これはディスプレイごとに設定可能。 - この設定で、フル HD ディスプレイ側を 100% に設定することで、サイズ調整が可能。
- 少なくともこれを書いた 2020/07/03 時点では、GUI から設定すると分数スケーリングしたモニタの表示品質がひどいことになる。下の xrandr を使った方法だとうまく行くので、それで回避できる。
コマンドラインでの設定
~~
これは古い手順。
GUI から設定できない。というのが間違っていて、普通に GUI から設定できた。(上記分数スケーリングの話)
おそらく、設定内容は xrandr コマンドを使うのと同じなのだけれども、標準の作法に則っておけば
スリープ後でもちゃんと反映されるので、理由がないのであれば GUI で設定することをおすすめする。
~~
他のディストリビューションではできないものもあったので、残しておく。
うちでの設定は、以下。メインの 4K ディスプレイの左にサブのフル HD ディスプレイがある。という構成。
GUI で HiDPI に設定している。(これだけだとフル HD のモニタの表示が2倍x2倍サイズになっている)
このままではフル HD のモニタが使い物にならないので、追加で設定をする。
この構成は、GUI から設定できないのでターミナルから以下のコマンドで設定した。
xrandr --fb 7680x2160 --output DP-1 --pos 3840x0 --panning 3840x0+3840+0 --output HDMI-2 --pos 0x0 --scale 2x2
考え方は、
- xrandr をパラメタなしで実行すると今の設定が表示される。
-
fb
で全部のディスプレイをつなげた解像度を特定。フル HD のモニタも4 K とみなして計算する。 - 今回は横に並べた形なので、横 3840 が2枚で 7680、縦は普通に 2160 をそのまま
- --output から次の --output の前までが1モニタの設定。
- 最初に書いたモニタがプライマリ扱い。
- HDMI-2 はフル HD モニタがつながっている。 左側にあるので
pos 0x0
-
scale 2x2
で HiDPI で表示されているものを縮小して表示するようにする - DP-1 は 4K モニタの設定。左側にフル HD モニタがあるので、その分
--pos
と--panning
で右側を表示させる。
xrandr 設定の自動適用
システム設定 → 自動起動させるアプリケーション を開いて
- 一番上にある Cinnamon Settings Daemon - xrandr を無効にする
- +ボタンを押して、
xrandr
コマンドを追加する - ただし、これをやると外部モニタを接続した場合等に問題が起きるらしいので、最初のやつは無効にしないで、実行遅延時間を1秒とかにして、
xrandr
を実行したほうが良いかもしれない。
マウスカーソル
マウスカーソルは、 https://www.gnome-look.org/ 等からダウンロードできる。
zip 形式でダウンロードできるので ~/.icons
に展開して、システム設定 → テーマ で設定可能。
- HiDPI 環境で特に顕著だけれども、マウスカーソルが小さくなる。
- Mint ならマウスの設定でマウスカーソルのサイズを変えられるが、大抵の場合、効かない。(DMZ-White (初期設定なのに!), DMZ-Black は効かない。Adwaita は効く。)
mozc 周り
表示が小さすぎるのをなおす
HiDPI にすると mozc の候補ウィンドウの文字がとても小さい。
これは、タスクトレイにあるかな漢字インジケータの右クリック → 現在の入力メソッドの設定
外観 タブ内のフォントサイズをとりあえず 26 に変更。これで変換候補の文字が大きくなって見やすくなる。
キーバインド
個人的な好みで、mac と同じように、変換/無変換でかな漢字変換の ON/OFF をしたいので、
タスクトレイにあるかな漢字インジケータの右クリック → 現在の入力メソッドの設定
全体の設定 タブの Show advanced option
にチェックを入れて、
入力メソッドをオンに を 変換(Henkan)、入力メソッドをオフに を 無変換(Muhenkan) に設定する。
これで ON・OFF 切り替えはできるようになるが、mozc のキーバインドの変換、無変換に割り当てられている
ショートカットをすべて削除しておかないと、変換モードが唐突に直接入力になってしまったりするので
mozc の設定で、無変換・変換キーに割り当てられているショートカットをすべて削除する。
テーマ類
ウィンドウ枠等の色とか、見た目とか。ただの好み。
システム設定 → テーマ から設定可能。
テーマ
McOS_MJV_Cinnamon_2.0
テーマは ~/.themes
に展開して入れれば選択可能になる
Mint-Y-Dark-BB
このテーマを入れると入る。標準のテーマのボタンを大きくしただけ。
アイコン
Numix
sudo add-apt-repository ppa:numix/ppa -y && sudo apt update && sudo apt install -y numix-icon-theme-circle
テーマは ~/.icons
に展開して入れれば選択可能になる
コントロール部分
Mint-Y-Darker-Red 標準で入っている
マウスポインター
adwaita 標準で入っている
デスクトップ
Silk、追加と削除からインストール可能
アプレット
- System monitor を追加。(Graphical Hardware monitor ではない)
グラフィックドライバの変更
注意:これをやってもそれほど高速化するわけではない。(チラツキだけは治ったが…)
念の為、これをやる前に UEFI/BIOS の設定で、内蔵ビデオ用のメモリ割り当てが 32MB になってたら
もっと増やしてテストすることをおすすめする。
なお、私は上記をやらずに、Quadro K620 (ヤフオク価格 4000 円)を買ってしまったので
これ以上はわからない。
Skylake、Kabylake は標準のグラフィックドライバだと性能がイマイチなのと、マウスカーソルの点滅
がどうしても気になったのでドライバを古いものに変更した。
要約:
/usr/share/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf
に以下の内容のファイルを作る
`Section "Device"
Identifier "Intel Graphics"
Driver "intel"
Option "AccelMethod" "sna"
Option "TearFree" "true"
Option "DRI" "3"
EndSection
なお、この変更を行うと、 xrandr
コマンドに指定する出力ポート名が DP-1
から DP1
というように
ハイフンなしの名前に変更されるので注意。 xrandr
に関してはそこだけ変更すれば OK。
なお、ログイン画面は盛大に表示が乱れるが、ログインしてしまえば問題ないので見なかったことにした。
カーネル
デスクトップ向けに調整されたカーネル。
メモリの使い方がかなり変わる印象。 Buffer があまり使われなくなって、Cache に回る感じ。
XanMod
Liquorix Kernel
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