"/"のファイルシステムを変更したときの手順メモ
前提
- Linux Mint 20
- UEFI ブート
- 変更前ルートファイルシステムは xfs、変更後は ext4
-
/dev/sda1
= EFI システムパーティション/dev/sda2
= swap/dev/sda3
= "/"/dev/sda4
= new "/home"
why?
- "/" と "/home" のパーティションを分けたかった
- 単純に gparted でリサイズしようとしたら、xfs はリサイズ非対応だった
手順
boot
- gparted live iso を USB メモリに書き込んでそこからブートした。
- gparted live iso は、Legacy ブート(BIOS ブート)でしか起動できないので注意(UEFI ブート Only に設定してると起動できない)
ファイル退避
/dev/sdb1
をバックアップ先として使う。せっかく gparted で起動しているので、GUI から ext4 でフォーマットしておく。
$ sudo su -
# mkdir /mnt/ssd1
# mkdir /mnt/ssd2
# mount /dev/sda3 /mnt/ssd1 元のシステムのSSD
# mount /dev/sdb1 /mnt/ssd2 一時退避先のSSD(ext4でフォーマット済み)
# rsync -aAXv --numeric-ids /mnt/ssd1/ /mnt/ssd2/ ディレクトリ名は末尾 / まで入れるのが重要
パーティション作り直し
パーティションを作り直す前に umount /mnt/ssd1
でアンマウントしておく。
パーティション操作自体は、gparted の GUI があるので省略。
/dev/sda3 (xfs) を削除して、 /dev/sda3 (ext4, LABEL=root) /dev/sda4 (ext4, LABEL=home) を作成した。
ここで LABEL を指定しているのは、後々 fstab の修正で楽をするため
ファイル書き戻し
$ sudo su -
# mkdir /mnt/root
# mkdir /mnt/home
# mount /dev/sda3 /mnt/root "/" にするパーティション
# mount /dev/sda4 /mnt/home "/home"にするパーティション
# rsync -aAXv --numeric-ids --exclude=home/ --exclude=opt/vmpool /mnt/ssd2/ /mnt/root/ ※1
# rsync -aAXv --numeric-ids /mnt/ssd2/home/ /mnt/home/
# rsync -aAXv --numeric-ids /mnt/ssd2/opt/vmpool/ /mnt/home/vmpool ※2
※1 home は別のパーティションにコピーするので exclude 指定している。 exclude は相対パスで指定しないと効かない。 -v が指定されているので、進捗表示をみて、そこに表示されているパスで指定すれば OK。ここでも FROM と TO のパスは末尾 "/"まで指定するのが重要
※2 KVM のディスクイメージが入っている。容量が大きいので/home 側に移動
/etc/fstab 修正
root ファイルシステムの UUID が変わってしまうのと、/home を分割したので、起動する SSD の/etc/fstab を修正する。
vim /mnt/root/etc/fstab
LABEL=root / ext4 defaults 0 0
LABEL=home /home ext4 defaults 0 0
再起動
ここで、バックアップ用 SSD を外して再起動する。
grub
"/"のディスクの UUID が変わっているため、初回は grub のプロンプトに入ってしまう。
ここで以下のように入力
grub> ls
(hd0) (hd0,gpt4) (hd0,gpt3) (hd0,gpt2) (hd0,gpt1)
grub> set root=(hd0,gpt3) "/"にマウントするファイルシステム
grub> linuxefi /boot/vmlinuz-5.8.10-xanmod-1 root=LABEL=root rescue ※3
grub> initrdefi /boot/initrd.img-5.8.10-xanmod1 ※4
grub> boot
※3 rescue をつけてレスキューモードにしておかないと、GUI が立ち上がったりすると面倒なので。
※4 カーネルのバージョンと同じものがついている initrd を選択する。違っていると起動に失敗する。
rescue モードでの起動
これで、rescue モードで起動できる。何も入力しなくても root のプロンプトが表示されるので、以下のように操作する。
# fstabが正しいかチェック
# ls /
# ls /home
それぞれ、予定したディレクトリが表示されればOK。ダメならなにかおかしい。
ここまで来ていれば、 `vi /etc/fstab` できるので修正すれば良い。
# mount /dev/sda1 /mnt EFIシステムパーティションをマウントする。
# blkid
/dev/sda1: UUID="D668-7F30" TYPE="vfat" PARTUUID="6d2e1e9f-5e30-41b6-a02d-617a11cd1689"
/dev/sda2: UUID="a168f2e5-f9eb-4612-a209-2f205e17f4b9" TYPE="swap" PARTUUID="623ac68c-f536-4fee-bdfd-fe8883bf4dcf"
/dev/sda3: LABEL="root" UUID="8ba8067b-38c5-416c-9144-fe5687c364f6" TYPE="ext4" PARTUUID="0457990b-2395-45ea-8928-0df5d571e06b"
/dev/sda4: LABEL="home" UUID="1a70c7ef-8120-44a4-a3f3-b16b2c226791" TYPE="ext4" PARTUUID="b9557977-5584-48e8-b1fb-0c7c0d02e0ff"
※ このUUIDはシステムによって異なる。 root にするパーティションのUUIDをメモる(次で使う)
# vi /mnt/EFI/ubuntu/grub.cfg
当方の環境の場合なので、8ba8〜の部分は、上記 `blkid` の出力結果から抜き出す必要がある
```conf:grub.cfg
search.fs_uuid 8ba8067b-38c5-416c-9144-fe5687c364f6 root hd0,gpt3
以下は触らない
set prefix=($root)'/boot/grub'
configfile $prefix/grub.cfg
作業が完了したら再起動する。
# reboot
通常起動
何もせずに普通に起動してくれば OK。おつかれさまでした。
蛇足
念の為の追記。
- 実際に作業をしたときは、
rescueモードでの起動
の時に、update-initramfs
update-grab
を実行しているが、意味がないはず。
起動の動作
UEFI -> /dev/sda1/EFI/bootx64.efi (GRUB) -> Linux カーネル -> systemd
"/"パーティションの UUID が変わってしまうと、GRUB が "/" を見つけられなくなる(/boot/EFI/ubuntu/grub.cfg に書いてある UUID が変わるから)ので GRUB で停止していると思われる。
なので、手動で grub にルートファイルシステムを指定し、カーネルと initramfs を読み込ませれば起動できるようになる。ということだと思う。
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