G Suite Legacyからの移行の個人的まとめ
2022/05/17 追記
G Suite Legacy は個人利用に限って継続して無料で使えることになったので、以下は特に必要なくなりました。
前提
10年来無料で使えていたG Suiteがついに有料オンリーになることになった。
アカウント数を考えるとちょっと払えない額なので、普通のGoogleアカウントとGmailに移行する。
このスクラップを記事としてまとめた感じ。
- 使用しているサービスは, GMail, カレンダー, フォト, ドライブ
- G SuiteのアカウントでPlay Storeでアプリの購入歴がある。
- Androidスマホを使用しており、G Suiteのアカウントでログインしている
ある程度諦めないといけないもの
G Suiteのアカウントに紐付いているものは "移行は" 諦めないといけない。
無料でG Suiteのアカウントのみを残すことができるようになるらしいのでそれで凌ぐのも考慮に入れてもいいかもしれない。
(2022/04/27現在どうすればよいのかは不明)
Play Store
- 有料のアプリ等の購入履歴は諦めるしかなさそう。(何らかの移行措置があれば良いんだけれども)
追加のストレージ容量
- 移行はできないので新しいGoogleアカウントでGoogle Oneに入る必要がある
- とはいえ、値段は変わらないのでまぁ… 許容範囲だと思う。
- 容量ボーナス競争をしていたころにボーナスをもらっていた分は…あきらめましょう。
Androidスマホ
- 前述のPlay Storeで購入したアプリの兼ね合いもあって、一度リセットして移行先のGoogleアカウントだけでログインした状態でやりなおした方が良い。
- リセットしないでGoogleアカウントを追加した状態だと、旧アカウントにバックアップしてしまったり、旧アカウントを削除しても旧アカウントで購入したアプリがそのまま使えてしまったり… と、微妙な不整合が出る。一番いやだったのは、バックアップが取れない(何も言わずに失敗する)
Google Fit
- データが移行できない。けどまぁ…これは諦めるしかなさそう。
YouTubeの登録チャンネルとか
- ブランドアカウントを作っていれば、新しいアカウントをオーナーとして追加することで移譲可能
- 作ってなかったら…手でチャンネル登録やりなおすしかなさそう。
移行できるもの
かんたんなものから書いていく
カレンダー
- 旧アカウントのエクスポート機能で .ics ファイルを取得して、新アカウントでインポート可能。
- カレンダーを分けていた場合、新アカウントではカレンダーを作ってからインポートしないとごちゃまぜになるので注意(1敗)
- カレンダーを共有していた場合は、再度共有する操作が必要。アカウントが変わっているので仕方ないね
ドライブ
- ファイルを移せばOK。容量によるけれども割とかんたん
フォト
- Googleのエクスポート機能 https://myaccount.google.com/data-and-personalization の「データのダウンロード」で、フォトだけをエクスポートする。
- フォルダと画像ファイル、jsonが入ったZIPファイルが作成されるので、ZIPファイルを展開して、新アカウントのGoogle Photosにフォルダごと投げ込む(時間がかかるのでその間PCを占領されても大丈夫な時間に行うと良い)
- すると全部のファイルがアップロードされるのでとりあえずヨシ。jsonファイルは勝手に弾かれる。
- アップロード完了後のファイル数と手元の画像ファイル数を比較するとなおよし。
- 顔と人物の紐付けは移行できなそう。
- アルバムも移行できない。アルバムの数が少なければエクスポートされたデータがアルバムごとにフォルダ化されているので再作成デキなくもないが…
Gmail
本丸。というかここが書きたかった。これはあくまで個人的な結論。
基本方針として、2パターン考えられる。
- Gmailのアカウントを作成して、メールをGmailのメールアドレスに転送する。
- 新しいメールボックスを確保してGmailから取得する
メール転送パターンの方がコストが安い。メール転送は複数のレジストラで無料サービスとして付属する。例えば、Google Domains, namecheap, Gandi, Cloudflare(パブリックβ)など。
メールボックスを確保する場合は、追加の費用が発生する可能性が高い。
メール転送パターン
このパターンは、SPF(Sender Policy Framework)が設定されたドメインからのメールを迷惑メールとして判定することがある。少なくとも、Google DomainsとCloudflare Email Routingはそうだった。(Rebuild.fm #333 によると、Gandiも同様とのこと。この項目の話はRebuild.fmがネタ元)
Google Domains
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メール受信は、ドメインをGoogle Domainsに移管して、Google Domainsのメール転送機能を使う。
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メール送信は、SendGridを設定して(無料)GmailのSMTPサーバーにSendGridを指定することで送信する
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これでも諦めないといけないのは、メールアドレスの"."が無視されるという機能はメール転送機能に存在しないので、catch-allするか、もしくは、使ったことのある"."入りのメールアドレスすべてについて転送を設定するかのいずれか
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なお、 "address+alias@example.com" のような、 +alias はメール転送機能が解釈してくれる。
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既存のメールの取り込みは、旧アカウントでPOP3をすべてのメールで有効にして(Gmailの設定で行う)Googleアカウントの設定でセキュリティが低い認証を有効にする(2022/05/31まで)をON。
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あとは新アカウントから、旧アカウントを追加してPOP3で受信させれば全メールを取得してくれる。ただし、これは数日かかる(Gmailが裏でメールを取得してくれるのでPCを起動しっぱなしにする必要はないけれども)
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フィルタ、ブロック等の設定は引き継げないので再度設定が必要
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POP3で取得する際、添付ファイルにexe等(zipで圧縮したexe含む)が含まれるとブロックされるので、それはThunderbird等を使ってIMAPで転送するなりなんなりの対策が必要
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新アカウントから旧アカウントのメールを受信する際に、迷惑メール判定が行われるので、しばらくの間は迷惑メールフォルダも見回る必要がある。むかしのメールを今の基準で迷惑メール判定されると意外と引っかかる。
cloudflare Email Routing
- 基本的にはちゃんと動く
- "." と "+" は諦める
- …速度も問題ないし、Cloudflareの方がドメイン登録料がちょっとお安いのだが…
- Gmailで時々(送信元によって)email.cloudflare.com 経由 と表示されてしまい、迷惑メールに判定されることがある(SPFが設定されている送信元だとそうなりそう)
メールボックス新規取得パターン
このパターンは試していないが類似のパターンは実行しているので、動くはず。
- さくらのメールサーバー (年間一括 1,048円)
- さくらのレンタルサーバ ライト (年間一括 1,571円) ※ Web 100GB付き
- ムームーメール (年間一括 1,320円)
- iCloud Plusメール (130円/月)
さくらの〜はすべてメールボックスが2GB/ユーザーしかない。しかし、Gmailからメールを取得して、サーバー上のメールを削除してしまえばメールボックスの容量がパンクすることはないはず。
ムームーメールは容量が30GBとなっているので、サーバー上のメールを保持し続けても10年単位で持つのではないか。
iCloud Plusメールは、iPhoneを使っていてちょっとでも有料のプランに入っていれば使用できる。(50GB 130円/月) 無料のiCloudメールはカスタムドメインを使用できないのでこの用途には使えない。
iPhoneユーザーなら大抵は50GBプランに入るだろうから、これが最有力候補か
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