PowerToys で Dvorak配列 を目指す
WindowsにおけるDvorak入力について。DvorakJ
を愛用してきたが、ふとした拍子(修飾キーを組み合わせた操作など)にリマップが効かなくなってしまうことが気になっていた。
Microsoft の開発するユーティリティツール PowerToys
にて、キーリマップソフトウェア「Keyboard Manager」があるようなので、これを使ってみることにした。
前提
PowerToys とは
Microsoft が開発を主導する、オープンソースなWindowsのユーティリティツール群である。
Dvorak配列とは
キーボード配列のひとつである。
母音が左手のホームポジションに集中しており、英文の入力改善を目的に考案されたものだが、日本語のローマ字入力にも非常に有効である。 右手・左手と交互に指を使うので、テンポよく入力でき、負担を分散できる。
筆者の環境
執筆時の環境は以下の通りである。
- PowerToys v0.49.1
- Windows 10 Pro 21H1 (19043)
- Logicool MX Keys Mini キーボード(JIS配列)
PowerToys で Dvorak を目指す
Keyboard Manager の使い方
PowerToys をインストールして、Keyboard Managerの設定画面を開くと、このような画面となる。
この、「キーの再マップ」によって、キー入力を置き換えられる。
Keyboard Manager の特徴
- 1キーずつ変換する内容を設定していく
- 入力元に、修飾キー付きの入力(Shift + q など)は指定できない
- つまり、キーの配置しか変更できない
Dvorak配列を目指す
ひとまずDvorak的入力のため「QWERTYの面影が残るDvorak配列(劣化Dvorak)」を考案した。この配列は、修飾キーと組み合わせて入力する記号が、のきなみQWERTYの面影を残す。
レイアウトの違いは以下の通りだ。(修飾キーを絡めた入力は除く)
QWERTY
---
1234567890-^\
qwertyuiop@[
asdfghjkl;:]
zxcvbnm,./\
Dvorak
---
1234567890[]
',.pyfgcrl/=
aoeuidhtns-\
;qjkxbmwvz`
Dvorak (reminiscent of QWERTY)
---
1234567890[]\
@,.pyfgcrl/^
aoeuidhtns-\
;qjkxbmwvz:
PowerToys (v0.49.1時点) では、リマップをGUIでひとつづつ登録する必要がある。
入力しやすいよう、変換元と変換先と一行ずつ並べたものを以下に記す。
QWERTY -> Dvorak (reminiscent of QWERTY)
---
1234567890-^\
1234567890[]\
qwertyuiop@[
@,.pyfgcrl/^
asdfghjkl;:]
aoeuidhtns-\
zxcvbnm,./\
;qjkxbmwvz:
注意
記載の都合上、¥
と\
がわかりにくくなっているが、 QWERTYの ]
と置き換えているのは \
(バックスラッシュ)の方である。 Shiftと合わせて入力すると _
(アンダースコア)になる方である。
問題点
- 記号のたぐいが尽く
QWERTY
の面影を残していること - キーリマップの有効・無効の切り替えが、
DvorakJ
に比べて煩雑であること- Windowsで遊ぶゲームにおいては、
WASD
キーに代表されるようにQWERTY
配列を前提としたキー設定が指定されることが多い- 即座に戻せないと、ゲームとその他のソフトウェアとの往来に負担が発生する
- さもなくばゲームを始めるにはいつも「キーコンフィグから」になる
- Windowsで遊ぶゲームにおいては、
今後の展望
- 修飾キーを絡めた入力もDvorakになじませる
- 「ショートカットキーのカスタマイズ」でできるように見える
- 入力元は、
リマップ後のキー
を基準に考えなければならないが、入力元を入力するときにはリマップする前のキー
で入力しなければいけないので、混乱は必至だ - 左Shift と 右Shift を区別しており、例えば
左Shift + ;
は+
で QWERTYをそのままに、右Shift + ;
は:
で Dvorakらしい入力をするなんて芸当もできる
- 入力元は、
- 「ショートカットキーのカスタマイズ」でできるように見える
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