Windows11 のインストールがブルースクリーンに終わってしまう問題を解決した(AVerMedia SteamEngine 由来)
この度、無事に Windows 11 への更新を成功させました。
原因としては AVerMediaのソフトウェアが関係していたのですが、調査ログは同じように困っている人の助けになると思いますので公開します。
背景
- Windows 11へのアップデートが毎度失敗してブルースクリーンになっている
- 終了コードに添えられたエラーは
INVALID DATA ACCESS TRAP
- 終了コードに添えられたエラーは
環境
- Windows 10 (19041.1.amd64fre.vb_release.191206-1406)
- AVerMediaのソフトウェアがインストールされている
- AVerMedia Assist Central (1.2.0.13)
- AVerMedia Engine (2.0.0.58)
- AVerMedia ReCentral 4 (4.7.44.1)
作業ログ
診断情報の生成
Microsoftが配布しているセットアップ診断ツール、 SetupDiag によってセットアップの異常を確認できる。
- セットアップ診断ツール
SetupDiag
を取得、実行する - 実行ファイルのある場所と同じディレクトリに
SetupDiagResult.log
とlogs.zip
という構成ファイルが生成される -
SetupDiagResult.log
の内容から怪しいものを発見する
今回の内容に、以下のような内容が含まれていた。
DebugSetupMemoryDump
Found qualifying memory dump during setup, but the debugger binaries were not found. Either examine the memory dump here: C:\$WINDOWS.~BT\Sources\Rollback\setupmem.dmp or install the debugger tools from here: https://docs.microsoft.com/en-us/windows-hardware/drivers/debugger/ to determine the failure.
Either examine the memory dump here: C:$WINDOWS.~BT\Sources\Rollback\setupmem.dmp
どうやら、ロールバック時にダンプファイルが生成されているらしい。これは、 WinDbg
というソフトウェアで内容を解析できる。
ダンプファイルを確認する
WinDbg とは、Microsoftが配布しているデバッガーツールである。Windowsのダンプファイルも解析できる。
-
WinDbg
を管理者権限で実行する - ロールバック時のダンプファイルを開く
C:\Windows.~BT\Sources\Rollback\setupmem.dmp
-
!analyze -v
をクリックする - 内容を確認する
だいたい怪しいものが PROCESS_NAME だとかで残される。今回の内容は以下の通り。
(省略)
BLACKBOXWINLOGON: 1
PROCESS_NAME: StreamEngineService.exe
STACK_TEXT:
(以下、スタックトレース)
どうやら、 AVerMedia
の StreamEngineService
が絡んでいるらしい。
私の環境では、AVerMediaのソフトウェアは古い機器やソフトウェアを使っていた関係上、不要なものが混在しているのかもしれない。
Windows11 アップデートに先駆けてアンインストールし、OS更新を終えたあとに再インストールしたら解決するだろうか。
問題のソフトウェアはどこ?
ひとまず、Serviceと名がついているのだから、サービスから調べることにした。
- タスクマネージャーを起動する
-
サービス
タブを開く -
StreamEngineService
が実行中であることを確認した
問題のサービスを無効にしてみる
サービスに問題の名前が見つかったことで、ある考えがよぎった。
「アンインストールする前に、もうちょっと軽い手段はないだろうか。」
OS更新時は StreamEngineService
にとって色々と都合が悪いのかもしれない。
問題のサービスが起動時に動かなければ、トラブルを回避できるかもしれない?
- タスクマネージャーのサービスタブから
StreamEngineService
を探す -
StreamEngineService
を右クリックし「サービス管理ツールを開く」を選択する - サービス管理ツールから
StreamEngineService
を探し、右クリックして「プロパティ」を選択する - スタートアップの種類を「無効」にする
- 筆者の環境ではもともと「自動」だった
インストール成功した!
ブルースクリーンに捕まらず、ついにWindows 11のインストールに成功した。
あとは元に戻すだけだ。
- サービス管理ツールから
StreamEngineService
を探し、右クリックして「プロパティ」を選択する - スタートアップの種類を「自動」に戻す
-
StreamEngineService
を右クリックして「開始」を実行すれば元通り
Discussion
Windows11の更新プログラムが去年11月よりずっと失敗し続けていました。その際 INVALID DATA ACCESS TRAP とブルースクリーン上に表示されており、対処に困っていましたが、あなたのお陰で解決しました!ありがとうございました