Incusで作ったコンテナーにKiroをインストールした
要約
参考文献1を参考に、Incusで作ったmutableなコンテナーにKiroを設定した事例紹介です。
Debを使ってインストールしたり、AWS Builders IDを使って使い始める部分は新しいかなと。
はじめに
Waiting Listに入れていたKiroからの応答が2025-08-12にあり、ようやく時間ができたのでIncusで設定を始めた。
Incusの設定と、Gemini-cliをセットアップした、参考文献2まで終わっている前提です。
本文
下記の順番に作業を進めます。
- Kiroからの応答メールにあるダウンロードリンクを使って、Kiroのバイナリをダウンロードする。
- ダウンロードしたDebパッケージをincusで作ったコンテナーに移す。
- コンテナー内部でインストールする。
Kiroバイナリのダウンロード
Kiroのダウンロード画面
使っているコンテナーは、Debian 13(Trixie)なので、debパッケージ版を選択します。
ダウンロードしたDebパッケージをコンテナー内部に移す
ダウンロードしたKiroは下記のようなファイル名です。一見するとKiroの名前が入っていないので間違えないようにします。
ls -la 202508150626-distro-linux-x64.deb
-rw-rw-r-- 1 yabuki yabuki 185723420 8月 18 17:18 202508150626-distro-linux-x64.deb
今回はdebファイル一個だけなので、incus file push
コマンドを使って、コンテナー内部に送り込みます。
incus file push --help
Description:
Push files into instances
Usage:
incus file push <source path>... [<remote>:]<instance>/<path> [flags]
Examples:
incus file push /etc/hosts foo/etc/hosts
To push /etc/hosts into the instance "foo".
Flags:
-p, --create-dirs Create any directories necessary
--gid Set the file's gid on push (default -1)
--mode Set the file's perms on push
-r, --recursive Recursively transfer files
--uid Set the file's uid on push (default -1)
Global Flags:
--debug Show all debug messages
--force-local Force using the local unix socket
-h, --help Print help
--project Override the source project
-q, --quiet Don't show progress information
--sub-commands Use with help or --help to view sub-commands
-v, --verbose Show all information messages
--version Print version number
~/Downloads/202508150626-distro-linux-x64.debをコンテナーvibeの/rootに送り込むので
incus file push ~/Downloads/202508150626-distro-linux-x64.deb vibe/root/
最後の/は忘れないように。
Error: sftp: "open /root: is a directory" (SSH_FX_FAILURE)
というメッセージでエラーが発生します。
成功すると
root@vibe:~# ls -la /root/
合計 181400
drwx------ 1 root root 170 8月 18 18:05 .
drwxr-xr-x 1 root root 132 7月 21 14:30 ..
-rw------- 1 root root 3300 8月 15 00:01 .bash_history
-rw-r--r-- 1 root root 607 5月 13 04:25 .bashrc
-rw------- 1 root root 20 8月 12 22:28 .lesshst
drwxr-xr-x 1 root root 84 8月 12 23:03 .npm
-rw-r--r-- 1 root root 132 5月 13 04:25 .profile
drwx------ 1 root root 0 7月 21 14:25 .ssh
-rw------- 1 root root 8940 8月 12 20:02 .viminfo
-rw-rw-r-- 1 yabuki yabuki 185723420 8月 18 18:05 202508150626-distro-linux-x64.deb
のように、ファイルが転送されました。ちなみにownerとgroupがそのまま引き継がれているのも確認できます。
コンテナーの外と中で、yabukiアカウントを同じuid、gidで作っているからです。
apt install ./202508150626-distro-linux-x64.deb
注意、'./202508150626-distro-linux-x64.deb' の代わりに 'kiro' を選択します
Installing:
kiro
Summary:
Upgrading: 0, Installing: 1, Removing: 0, Not Upgrading: 0
Download size: 0 B / 186 MB
Space needed: 703 MB / 970 GB available
取得:1 /root/202508150626-distro-linux-x64.deb kiro amd64 0.2.13-1755242677 [186 MB]
Preconfiguring packages ...
以前に未選択のパッケージ kiro を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 68792 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
.../202508150626-distro-linux-x64.deb を展開する準備をしています ...
kiro (0.2.13-1755242677) を展開しています...
kiro (0.2.13-1755242677) を設定しています ...
shared-mime-info (2.4-5+b2) のトリガを処理しています ...
Notice: ファイル '/root/202508150626-distro-linux-x64.deb' がユーザ '_apt' からアクセスできないため、ダウンロードは root でサンドボックスを通さずに行われます。 - pkgAcquire::Run (13: 許可がありません)
調べたところ、インストールは成功している。/root/202508150626-distro-linux-x64.deb
のuid:gidがyabuki:yabukiなのでユーザ_apt
からアクセスできないだけのようだ。依存関係があるといやだったのでapt
コマンドを使ったが、dpkg -i
コマンドを使えば良かったのかもしれない。
ということで次に進む。気になるひとは、参考文献3を読むのもいいでしょう。
Kiro起動
ssh -X
してX11 Forwardingを有効にした端末から、kiro
と打ち込んで下記の画面を出します。
サインイン画面
私の場合は、AWS Builder IDを持っているので、それでサインインしてみる。
コンテナー内のブラウザで、AWS Builder IDの入力画面が開いて認証開始となる。
認証したら、メールアドレスに認証コードを送ってくるので、そいつを入力する。
一回で成功しなくても、再度チャレンジしてみてください。
情報読み取りの許可画面
Visual Studio Codeからの設定をインポート
DarkかLightかのテーマ選択画面
Shellの設定
迷いましたが、自分でshellはカスタマイズしているので後から自分で入れようとおもいます。
起動画面
お疲れさまでした。インストールが完了しました。
使えるクレジットの量
参考文献
- Hello Kiro ~要件定義からアプリ起動まで~
- Incusで隔離されたVibe Coding環境をセットアップする 2025/08版
- Ubuntuにおける「ダウンロードはルートとしてサンドボックスなしで実行されます」というAPTエラーの理解
さいごに
件名 | 日付 |
---|---|
記事を書きはじめた日 | 2025-08-18 |
記事を公開した日 | 2025-08-18 |
記事を変更した日 | 2025-08-21 |
上記は、この記事の鮮度を判断する一助のために書き手が載せたものです。
詳細な変更履歴は、
GitHub - yabuki/friendly-potato: zenn-contents
を参照してください。
記事に対するTypoの指摘などは、pull reqをしてもらえるとありがたいです。
受け入れるかどうかは、差分とPull reqの文章で判断いたします。
<1-- Cspell:ignore kiro distro Preconfiguring zenn trixie dpkg -->
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