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Igor Proでグラフをコピペしたときのフォーマットを変更する

2022/02/10に公開1

Igor Proはグラフを直接Copy & PasteしてWordやPowerPointに貼り付けることに対応しており,簡便に利用することができます。ただし,デフォルトではEnhanced Metafile形式となっていることから,Officeファイル上で拡大してもきれいに表示されるメリットがある一方,単純なラスター画像ではないので思ってもいない挙動をすることがあり,やや扱いずらい場合があります(特にOfficeからPDFファイルに書き出す際にエンジンによっては貼り付けた画像の大きさがOfficeファイル上の見た目と変わってしまったり,フォントの埋め込みでトラブルが起こることがあるようです)。
本記事では,Igor上でコピー(Ctrl+C)したときにクリップボードに保存される画像の形式を変更する方法を解説します。

以下ではWindows 11上のIgor Pro 8.0.4.2で動作確認を行いました。

Igor Proでクリップボードに画像を保存する

Igor Pro上でグラフをクリップボードに一時保存するには,ショートカットCtrl+Cを用いるほかにメニューの EditExport Graphics によりダイアログを呼び出す方法があります(Igor Pro マニュアルのChapter II-12 Graphsのp. II-252 Export Graphs)。
このダイアログ(下図)ではSizeおよびFormat (also used for Copy)を設定することができ,ここで保存した設定はCtrl+Cでコピーしたときにも引き継がれるので一回設定をしておけばその後Copy & Pasteを行ったときにも同じような結果が得られます。

Igor ProにおけるExport Graphics(画像をクリップボードに保存する)画面

FormatはEnhanced Metafile,Bitmap,PDF,PNG Image,JPEG Image,TIFF Image,SVGから選択することができますが,普段使いかつラスタライズされることが気にならなければPNGがおすすめでしょうか。必要に応じてResolutionを大きくするとより画質が上がりますが,ペースト先のファイルサイズも大きくなるのでほどほどにしておくのがよいでしょう。また,最近のOfficeはSVG形式にも対応しているので,ベクター画像にこだわるなら(別途問題なくPDFに書き出せるか等は確認した方がよいですが)SVGに設定しておくことも可能です。

Discussion

sugisugi

突然、Ctrl+Cでグラフのコピーが出来ず、困っていました。
この記事を見つけて、設定を確認したところフォーマットがPDFになっていました!
デフォルトのEnhanced Metafile形式に変更したところ、今まで通りコピペ出来ました!!!
本当に助かりました、ありがとうございます。

同じ状況で困っている方の為に、コメントを残させていただきます。