🦐

Singleton

2023/09/10に公開

Singleton パターンは、特定のクラスのインスタンスが1つだけ生成されることを保証し、そのインスタンスへのグローバルなアクセスポイントを提供するデザインパターンです。このパターンは、全体のシステムで共有する設定、キャッシュ、ログの管理など、一度だけ初期化して共有したいリソースやサービスに適しています。

主要な構成要素:

Singleton クラス: そのクラスの唯一のインスタンスを生成し、提供するクラス。

例:

設定管理クラスとしての Singleton の使用を考えてみましょう。

class Singleton:
    _instance = None

    def __new__(cls):
        if cls._instance is None:
            cls._instance = super().__new__(cls)
            # ここで他の初期化の処理を行うこともできます。
        return cls._instance

使用方法:

s1 = Singleton()
s2 = Singleton()

print(s1 is s2)  # True (s1 と s2 は同じインスタンスを指しています)

利点:

インスタンスの制御: システム内で生成されるそのクラスのインスタンスが1つだけであることを保証します。
リソースの節約: 重複してリソースを消費するインスタンスを作成することなく、リソースを効率的に使用できます。
グローバルなアクセスポイント: そのインスタンスへのグローバルなアクセスポイントを提供し、容易にアクセスできます。

Singleton パターンは、システム全体で共有する必要があるリソースやサービスを提供する場合、またはそのリソースやサービスの生成を一元管理したい場合に使用されます。ただし、過度な使用や誤用はグローバル変数の問題を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

主要な構成要素:

例:

利点:

Discussion