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自然言語でワークフロー作成?Claude Code、n8n、n8n-mcpを組み合わせた開発体験レポート

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はじめに

こんにちは!R&DチームでAI関連のリサーチを担当しています。最近のAI技術の進歩スピードには本当に驚かされますよね!毎日のように新しいツールやアップデートが登場しています。
そんな中、最近取り組んでいるのがn8nを使ったワークフロー自動化の仕組み作りです。n8nはノーコードでワークフローを構築できる便利なツールなのですが、従来は手動でワークフローを組み立てる必要がありました。
ところが、Claude Codeとn8n-mcpを組み合わせることで、とても便利なことができるようになったんです。AIに自然言語で指示するだけで、自動的にワークフローを作成してくれました。さらに、追加の質問や修正依頼をすると、リアルタイムでワークフローを更新してくれる機能まで備わっています。
この面白い開発体験をぜひ皆さんにも味わっていただきたいので、今回はその具体的な方法をご紹介したいと思います。

1. ワークフロー更新が劇的に楽になった

以前:AIが生成したJSONコードを手動でn8nにインポート
今:Claudeとチャットするだけで自動更新!

従来の面倒なインポート作業をしなくて良くなりました!

2. 知らないサービス連携を発見できる

「こんなことがしたい」と伝えると、AIが最適なインテグレーションを選んでくれます。膨大なn8nの連携サービスの中から、自分では思いつかなかった組み合わせを提案してくれるので、「あ、こんな方法があったのか!」という学びが多いですね!

3. AIへの指示の仕方でワークフローが変わる

質問の仕方によって全く違うワークフローが生成されることがわかりました!

例1:「チャットボットを作って」と伝えた場合
Webhook受信 → AI Agent → レスポンス返却のシンプルなフロー

例2:「ユーザーとAIが対話できるシステムを作って。会話履歴も保存したい」
Webhook → データベース保存 → 会話履歴取得 → AI Agent → レスポンス保存

例3:
「Slackで人とAIが会話できるようにして」
Slack Trigger → AI Agent -> Slack返信

求める機能の詳細や使用場面を具体的に伝えることで、AIが提案するアーキテクチャが大きく変えてくれます。この体験を通じて、要件定義の重要性とAIとのコミュニケーション方法の両方を学ぶこともできます。

AIがワークフローを自動生成!実際に体験してみよう

Claude Code + n8n + n8n-mcpの組み合わせを、実際に試す方法をご紹介します。ローカル環境で簡単にセットアップできるので、ぜひ体験してみてくださいね!
Claude Code、n8n、そしてn8n-mcpを組み合わせることで、これまでにない柔軟性と効率性を持つワークフロー自動化が実現できます。
今回は、この強力な3つのツールを連携させる具体的なセットアップ手順をご紹介します。ローカル環境での構築は思っているより簡単で、数ステップで動作環境を整えることができます。
AIアシスタントとワークフロー自動化の新しい可能性を、まずはお手元の環境で実際に触れて体感してみましょう!

準備するもの

必要なソフトウェア

設定方法

AIが発した指示が、n8n-mcpというツールを通じて、実際に動作するn8nワークフローへと自動変換される仕組みを構築していきます。この連携により、自然言語でのリクエストが即座に実行可能な自動化プロセスとして実現されます。

以下の手順で、段階的にセットアップを進めていきましょう。

セットアップ手順

Step 1: Claude Codeのインストール

Claude Codeの導入は、公式のセットアップガイドに従って進めてください。

主要な手順:

  1. Claude Codeのダウンロード・インストール
  2. Anthropic APIキーの設定
  3. 動作確認

詳細なインストール手順や環境別の設定方法については、上記の公式ドキュメントで最新の情報をご確認いただけます。各OS(Windows、macOS、Linux)に対応したインストール方法が丁寧に解説されています。

Step 2: n8nのインストールと起動

データ永続化用ボリュームの作成

データ永続化用ボリュームの作成
まず、n8nのデータを保存するためのDockerボリュームを作成します:

docker volume create n8n_data

n8nの起動

以下のコマンドでn8nを起動します。Dockerイメージがローカルに存在しない場合は、初回実行時に自動的にダウンロードされます:

docker run -it --rm --name n8n -p 5678:5678 -v n8n_data:/home/node/.n8n docker.n8n.io/n8nio/n8n

このコマンドにより、n8nがポート5678で起動し、作成したワークフローやデータがボリュームに永続化されます。

管理画面へのアクセス

n8nが正常に起動したら、ブラウザで http://localhost:5678 にアクセスして管理画面を開きます。

Step 3: n8n-mcpのセットアップ

インストール方法

n8n-mcpの公式QuickStartガイドでは、複数のインストール方法が紹介されています。ドキュメントにはClaude Desktop向けの設定例が多く掲載されていますが、ここではClaude Codeでの活用を想定した設定手順をご紹介します。
お使いの環境や用途に応じて、最適なセットアップ方法を選択してください。

Docker Install

docker pull ghcr.io/czlonkowski/n8n-mcp:latest

引用元

n8nの設定手順

n8nでAPIキーを生成する手順は以下の通りです:

  1. n8nの管理画面で、左下のアイコンをクリック
  2. Settings を選択
  3. n8n API メニューに移動
  4. Create an API Key ボタンをクリック
  5. Label 欄に任意の識別名を入力(例:「Claude Code連携用」)
  6. Save をクリックして保存

生成されたAPIキーは、次のステップでClaude Codeとの連携設定に使用します。
Save をクリックすると、新しく生成されたAPI Keyが画面に表示されます。この値を必ずコピーしておき、次に説明するn8n-mcpの設定で N8N_API_KEY として使用してください。

n8n-mcpの設定

N8N_API_URL は、今回ローカルのDocker環境で動作するn8nに接続するための設定です。ここでは、macOS環境での設定例をご紹介します。

コマンド実行

claude mcp add n8n-mcp \
-e MCP_MODE=stdio \
-e LOG_LEVEL=error \
-e DISABLE_CONSOLE_OUTPUT=true \
-e N8N_API_URL="http://localhost:5678" \
-e N8N_API_KEY="ここにAPI KEYを貼り付けてください" \
-- npx n8n-mcp

出力結果

Added stdio MCP server n8n-mcp with command: npx n8n-mcp to local config
File modified: /Users/????/.claude.json [project: /Users/????/work/n8n_sample]

動作確認

$ claude mcp list
Checking MCP server health...

n8n-mcp: npx n8n-mcp - ✓ Connected

claude x n8n-mcp システム連携

起動

$ claude

claude内

  1. mcpの設定
> /mcp

MCP Serversがログインされているか確認

39 toolsになっていれば成功です!👏

n8nと連携がうまくいかない場合の状態 🙅

22 tools

動作テスト

n8n

質問例

> n8nに接続できますか?

回答

 n8nの接続状況を確認します。
  ⎿  {                            
       "success": true,
       "data": {
     … +8 lines (ctrl+r to expand)

⏺ はい、n8nに接続できています!

  - 接続状況: ✅ OK
  - API URL: http://localhost:5678
  - MCP バージョン: 2.10.4

  n8n インスタンスが正常に動作しており、ワークフローの作成・管理が可能です。n8nのバージョンがMCPと互換性があることを確認してください。

n8n-mcp

質問例

> n8n-mcpに接続できますか?

回答

はい、n8n-MCPツールに接続できています!
  ⎿  {                             
       "success": true,
       "data": {
     … +47 lines (ctrl+r to expand)

⏺ ✅ n8n-MCPに完全に接続されています!

  接続状況:
  - API設定: ✅ 設定済み・接続中
  - 利用可能ツール: 38個 (ドキュメント22個 + 管理16個)
  - 管理機能: ✅ 有効 (ワークフローの作成・更新・実行が可能)

  環境情報:
  - n8n API URL: http://localhost:5678
  - API キー: 設定済み
  - タイムアウト: 30秒
  - 最大リトライ: 3回

  n8nワークフローの設計、構築、検証が可能です。何かワークフローを作成したいものがあればお知らせください!

ワークフローのデプロイ

質問例

> n8n-mcpを使ってmcpにワークフローをデプロイできますか?

回答

⏺ はい、n8n-MCPを使ってn8nインスタンスにワークフローをデプロイできます!
  ⎿  {                             
       "success": true,
       "data": {
     … +91 lines (ctrl+r to expand)

⏺ ✅ はい、ワークフローのデプロイが可能です!

  利用可能な主要機能:

  ワークフロー管理:
  - n8n_create_workflow - 新しいワークフローを作成・デプロイ
  - n8n_update_workflow - 既存ワークフローを更新
  - n8n_list_workflows - デプロイ済みワークフロー一覧
  - n8n_validate_workflow - ワークフロー検証

  実行管理:
  - n8n_trigger_webhook_workflow - Webhookでワークフロー実行
  - n8n_list_executions - 実行履歴確認
  - n8n_get_execution - 実行詳細取得

  デプロイプロセス:
  1. ワークフロー設計・構築
  2. ローカル検証 (validate_workflow)
  3. n8nにデプロイ (n8n_create_workflow)
  4. デプロイ後検証 (n8n_validate_workflow)
  5. Webhook経由でテスト実行

  制限事項:
  - ワークフローのアクティブ化/非アクティブ化はUI操作が必要
  - 直接実行は不可(Webhook経由のみ)

  何かワークフローを作成してデプロイしてみますか?

使い方

n8n-mcpとClaude Codeを連携させる基本的な手順は以下の通りです:

  1. プロジェクトフォルダーの作成
    任意の場所に新しいフォルダーを作成します

  2. CLAUDE.mdの設置(推奨)
    公式ガイドを参考に、CLAUDE.mdファイルをプロジェクトルートに追加します。この設定により、より効果的なClaude Codeとの連携が可能になります

  3. Claude Codeの起動
    ターミナルで claude コマンドを実行し、対話モードを開始します

  4. n8nワークフローの作成開始
    自然言語でワークフローの作成や編集について質問・指示を行います

ワークフローを作成する

質問例

n8nを使って、チャットAIを作ってください。
Ollma Chat Modelを使ってね。モデルは、「gemma3:1b」を選択してね。

参考資料
https://docs.n8n.io/

回答例

⏺ ✅ チャットAIワークフロー完成!

  ワークフロー: chat-ai-workflow.json

  構成:
  1. Chat Trigger - n8nのWebチャットからユーザー入力を受信
  2. Ollama Chat Model - Gemma2:1bモデルを使用(localhost:11434)
  3. AI Agent - 会話型エージェントとして動作、自動的にチャットに応答を返す

  検証結果: ✅ Valid(警告1件のみ - ツール接続なし、基本チャット用途では問題なし)

  使用方法:
  1. このワークフローをn8nにインポート
  2. Ollamaサーバーが localhost:11434 で gemma2:1b モデルと共に起動していることを確認
  3. ワークフローを有効化
  4. n8nのチャットインターフェースでメッセージを送信してテスト

  ワークフローは完全に動作可能な状態です!

n8n-mcpとの連携中にエラーメッセージが表示されることがありますが、多くの場合は一時的な通信エラーや軽微な設定の問題です。表示される確認ダイアログで「YES」を選択することで、システムが自動的に問題を修正し、処理を継続してくれます。
ただし、同じエラーが繰り返し発生する場合は、APIキーの設定やn8nの起動状態を再確認することをおすすめします。

デプロイ方法(オプション)

1回の質問でn8nにインポートされることもありますが、もしインポートされていない場合は、改めてメッセージをお送ってみると良いですー!デプロイが含まれていればOKです。

質問例

> chat-ai-workflow.jsonファイルをn8nにデプロイしてね

成功例

⏺ ✅ デプロイ完了!

  ワークフローがn8nに正常にデプロイされました:

  - ワークフロー名: チャットAI (Ollama Gemma2:1b)
  - ワークフローID: AGVvCuTFyVWf3l0G
  - ステータス: 非アクティブ(手動で有効化が必要)
  - 検証結果: ✅ Valid

  次の手順:
  1. n8nの管理画面で当該ワークフローを開く
  2. ワークフローを「アクティブ」に設定
  3. Ollamaサーバーが localhost:11434 で gemma2:1b モデルと共に起動していることを確認
  4. n8nのチャットインターフェースからテストメッセージを送信

  ワークフロー構成:
  - Chat Trigger → AI Agent (Ollama Gemma2:1b経由)
  - 応答は自動的にn8nチャットに表示されます

  デプロイが完了しました!ワークフローを有効化してテストしてください。

n8nへのワークフローデプロイが完了すると、以下のような画面表示になります。

この画面では、Claude Codeから送信された指示が実際のn8nワークフローとして正常に展開されていることを確認できます。各ノードの配置や接続状況を視覚的に把握し、必要に応じて手動での微調整も可能です。

結論に対しての補足

n8nでワークフローを構築する際、Claudeに一度質問しただけでは期待通りに動作しないケースがよくあります。これは決して問題ではなく、むしろ学習の好機と捉えましょう。エラーが発生したり、思った通りに動かない箇所があれば、その具体的な状況をClaudeに相談することで、より精度の高い解決策を得られます。
こうしたトライ&エラーの過程こそが、n8nの機能や仕組みを深く理解する最良の方法です。エラーメッセージや予期しない動作は、ツールの特性を学ぶための貴重な教材となります。
行き詰まった時は、n8nの公式ドキュメントが強力な味方になります。実装例やベストプラクティスが豊富に掲載されているので、ぜひ活用してください。

困ったら、n8nの公式ドキュメントを読むのがおすすめです!

参考記事

実装例

まとめ

AIとノーコードの組み合わせが、ワークフロー自動化の世界を大きく変えています。n8nを活用することで、AIが賢く判断しながら業務を自動化してくれる環境を構築できるようになりました。
自動化ツールの選択肢は日々増えており、それぞれに独自の特徴や強みがあります。一つのツールに固執せず、複数のソリューションを実際に触ってみることで、思わぬ活用法や効率化のアイデアが見つかることも少なくありません。
皆さんも、まずは小さなワークフローから始めて、AIと自動化の可能性を体感してみると面白いですよ〜!


私たちクロステック・マネジメントでは、 このようなAIエージェント技術を様々な分野に応用してく仲間を募集しています!

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クロステックマネジメント(京都芸術大学)

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