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C++ Advent Calendar 2025のレギュレーションについて

に公開

I(@wx257osn2)[1]です.

今年もAdCの季節だ!
というわけでC++ Advent Calendar 2025,参加受付中です.
皆様奮ってご参加ください.

さて,従来[2]よりC++ Advent Calendarは「C++に関連していることならなんでもOK」ということで開催してきましたが,
今年は以下のレギュレーションを設けることにしました.

  • 内容について
    • 従前どおり,C++に関連していることならなんでもOKです
  • 書き方について
    • AI生成記事はご遠慮ください

本記事ではこのレギュレーションの趣意について,5年間主催してきて/のべ11年参加してきてのお気持ちたっぷりに認めます.
技術記事ではなく軽い読み物ですので気楽にお読みください.

C++ AdC 2025 レギュレーションについて

というわけで今年は「C++に関連していることならなんでもOK,ただしAI生成記事テメーはダメだ」という形でやります.
これは主催としてC++ AdCにどうあってほしいか,そして読み手としてどのような記事を読みたいか,という2つの視点から決めました.
順を追って説明します.

主催として: C++ AdCにどうあってほしいか

主催としての私は,みなさんにC++ AdCを「技術記事を書く機会」として使ってほしいと思っています.
これは私自身の経験によるところもあって,私はgistやQiita,Zennに技術記事を書いてきましたが,20記事中15記事[3]がC++系のAdC参加記事となります.
ほぼ年末にしか技術記事を書かないような体たらくなのですが,ともあれ参加している年は毎年少なくとも1記事は書いてるわけです.
それはAdCという機会が定期的にあるからです.
そして,そもそもこうして(間隔が長いながらも)定期的に技術記事を執筆するようになったのもまたC++ AdCに参加するようになったからです[4]
ですから,みなさんにも似たような使い方をしてほしい,つまりたまにしか技術記事を書かない・技術記事なんて書いたことない,という人が筆を執るためのきっかけにしてほしいというわけです.

当然ですが,日頃から記事を書いていらっしゃる方々を排斥するような意図はありません.奮ってご参加いただきたい.
ただ,たまに「私なんかが参加すると貴重な枠が埋まってしまってせっかくの良質な記事が公開されないのでは…」といったご心配をされる方がいらっしゃいます.
安心していただきたいのですが,日頃から記事を書いていらっしゃる方々はぶっちゃけAdCが無くても記事を書くので,杞憂です[5]
また,(去年はだいぶ改善しましたが,2020-2023くらいまでは)C++ AdCは枠が余り気味で,なんなら(私含め)数人で複数本記事を執筆してなんとか枠を埋める,みたいな状況でした[6]
ですから,AdCが無いと筆を執れない私のような人たちに上手く使ってほしいな,と思っています.
というか枠が埋まらなくて毎年困っています.たすけてください. あなたの参加が私を救う. [7]

どうしても気に病むのであれば,まず記事を執筆しましょう.
12/1時点でまだC++ AdCに空き枠があれば,参加してしまえばよいのです.空き枠なのですから.
そして,気が進まなかったり空き枠が無かったときは,AdCではない記事として公開してしまえばよいのです.AdCというのはそんな大層なものではないのですから.
でも,せっかくおまつりがあるのですから,参加してみませんか?

それ故にどのようであってほしくないか

技術記事を書く機会としてほしいわけですから, 技術記事を自分で書かない人に枠を埋めてほしくはないです
あなたがやっているそれは技術記事の生成であって執筆ではありません.
拙くても良いので,自身の手で記事を執筆してから参加登録をお願いします.

読み手として: どのような記事を読みたいか

私は2021年からC++ AdCの記事全部読むをやっています[8]
つまりあなたが投稿したC++ AdC参加記事は少なくとも1view+感想コメントが保証されています!

ですから,一読者としてどういった記事を読みたい(あるいはどういった記事は読みたくない)みたいな話が(主催者としての観点とは別に)あるわけです.
といっても,内容そのものについてはそこまではなくて.
例えば,何かしら試行錯誤をした結果をまとめた記事などは良いものです.
どういった課題を抱え,それに対してどのように取り組んだのか,という知見は得難いものですし,他人の苦しみからしか得られない栄養もあります.
あるいは,おもしろメタプロ記事もまた楽しいですね.
毎年逸般人の発想から生まれた謎のメタプロコードに関する記事が発表されては笑い転げています.
歴史的な文献や規格文書等からの引用などによってC++の規格を解き明かす記事も良いでしょう.
特に歴史的文献(の,特に邦語訳)はものによってはアクセス性が著しく悪い[9]上に,規格文書には現れない思想などが含まれる書籍も多いですから,そうした内容を定期的にアクセスが容易な形で抽出しておくことには意義があると思います.
C++の機能解説も良いですね.
特に新規格の機能についてはうっかりしてると取り残されますから積極的に学んでいきたいです.
ライブラリの紹介も良いでしょう.
今でもC++は新たなライブラリが生まれたり,あるいは前々から開発が続けられていたライブラリが十分成熟したりといったことがありますから,そうしたものに出会える機会というのも嬉しいものです.
ここに書ききれない様々な記事が良いものなのです.

ですが,記事の書き方に関しては思うところがあります.
端的に言えば 記事は一貫性を持ってほしいです.
C++23の話をします,と記事の冒頭で書いたのであればちゃんとC++23の話をしてほしいし,規格を引用すると書いたなら規格を引用してほしい.
日本語で書き始めたのであれば最後まで日本語で書いてほしい[10]し,入れ子ですらない箇条書きばかりに頼るのではなく文章で記述してほしいです.

また,技術記事を書けば内容について間違うこともあるでしょう.
それは仕方のないことですし,間違いを恐れていては情報発信はできませんから,間違うな,みたいなことを言うつもりもないです.
ですが,質問や指摘を受けた際は議論を重ねたり修正をしたりといった真摯な態度が望ましいと思います.

それ故にどのようであってほしくないか

上述の内容と真逆な記事は読みたくないです.
具体的にはC++23の話をするとintroductionに書いたのにC++17の話に終止したり,規格を引用すると言いながら規格の内容には特に触れなかったり,日本語記事なのに突然ハングルが1文字だけ出てきたり,文章がある程度続くといまいち意味のとれない箇条書きがズラズラと並んだり,挙句の果てにはコメントでの質問に対して「記事内容の改善につながるコメント感謝」みたいな頓珍漢な反応を返す,みたいな記事ですね.
そして私の現時点での認識としては,AIで雑に技術記事を生成するとこの枠を出ないという認識です.

まとめ

頭空っぽで5分でポン出ししたであろう長いだけの中身のない記事に枠を埋めてほしくないです
もしかしたら使うモデルや使い方を工夫すればまともなものは出せるかもしれません.
ですが,それはC++ AdCでやらなくても良いと思います[11]
技術記事を書きたい人間のお祭り,としたいので.

FAQ

  • Q. AIを利用するのが禁止なんですか?
    • A. 投稿文章をLLM等で生成してその記事でC++ AdC 2025に参加するのはやめてね,というだけなので,例えば以下のような場合については問題ないです:
      • 日頃はAI生成記事を投稿しているが,C++ AdC 2025向けに人手で書いて投稿する
        • 人をご遠慮いただいているわけではないため
      • 記事のアイデア出しに(壁打ち相手として)LLM等を使う
        • 記事自体を生成しているわけではないため
      • 文章の構成について見出しのレベルまでをAIに生成させる.記事自体は人手で執筆する
        • ここぐらいまでがギリギリ許容範囲かな,といった気持ち 本文の執筆は人手で行ってください
      • 執筆時に日本語Linterを使用する
        • 文体や表現の修正を入れる程度(技術的な内容に踏み込まない範囲)であればAIやそれに類する技術を使うのは問題ないという認識です
        • Copilot等による補完は記事全体の論旨も技術的な仔細も補完内容からは捻じ曲がらない程度の使用はOKです
      • AI自体をテーマにした記事を人手で執筆する
        • 例えば「昨今のLLMはどのくらいC++23が書けるのか?」といった内容で人手で執筆する分には参加OK
          • このようなテーマの場合,記事全体は人間が記述する必要がありますが,AIが生成したコードや説明であることを明らかにしたうえでそれらの引用を含んでいても参加OKです(AI生成物を含めないことには記事が書けないテーマのため)
      • C++ AdC 2025に参加しない記事をAI生成で投稿する
        • ご自由になさってください
    • 逆に,以下のような行為はご遠慮いただきたいです:
      • 文章全体についてAI生成したものをそのまま投稿する
        • 言わずもがな
      • 文章全体についてAI生成したものを加筆・推敲して投稿する
        • これもダメです.AIが生成した論旨から大きくズレないため
      • 文章中に出てくるコードについてAI生成したものを使う
        • ソフトウェア技術の文章においてコードも文章の一部であるため
  • Q. AI生成記事,遠慮がちなら参加してもいいですか?
    • A. ご遠慮くださいって言ってんだろ(ダメです)
    • 別にC++ AdCに参加しないで勝手に野良記事として投稿すればよいのでは
      • 上述のように,C++ AdCというのは何もそんなに大層なものではないですから,参加せずともよいでしょう
      • 十分に内容が良ければ評価されるでしょう
  • Q. 俺はAIと真面目に向き合ってる!俺が生成させた記事はまともだ!
    • A. 普通に興味はあるので個別に私に送ってください(来年以降の方針を決める上で参考にしたい),それはそれとして今年はその記事での参加はご遠慮ください
      • 上述の通り,公開して価値のある内容なのであれば別にC++ AdCに参加せずとも良いと思っています
      • 今から閾値を揉むのは大変なので今年は一律NG,来年の課題とさせてほしい
  • Q. C++ AdC 2025の記事は全て人間が書いた記事ですか?
    • A. 各記事の内容については保証しかねる
      • 査読付きとかいうわけではないため…
        • また,仮に査読付きだったとして真面目にAI生成された記事を見分けられるかというとそれはそれでまた難しい話になりそう
      • 各記事の内容については各記事の著者に責任があります
  • Q. 今後のC++ AdCでも禁止なんですか?
    • A. 現時点では未定です.とりあえず今年は実験的にレギュレーションを敷いてみた所存
      • そもそも来年以降も私が主催かどうかもわからないですし…
    • 上述の理由で行くと,将来的に読み手としての気持ちを十分に満たす(つまりまともな内容を出力できる)AIの登場は必ずしも否定できないと思います.
      • 一方で主催としてはあくまで人間が記事を書く機会としてほしいとは思い続けそう
  • Q. ここに記載の無い〇〇について判断に迷っています
    • A. TwitterかBlueskyで私に直接尋ねてください
脚注
  1. X秋のBANまつりで凍結されたりしたのでこの垢将来的に残ってない可能性ぜんぜんあります.その際はお空には居ますので… ↩︎

  2. 具体的には2013年から2024年まで11年間 ↩︎

  3. テスト的に初めて書いた記事,C++ AMPの死について,DPC++思い通りに動かん話,去年書いたAdCの感想文2本,の計5本を除くすべての記事 ↩︎

  4. 先の20記事中,C++ AdC初参加以前の記事は「テスト的に初めて書いた記事」の1つのみ ↩︎

  5. お前は?と問われると,ウッ…(余ったAdCの枠を埋めるための未公開ストック記事,正直言うとあります…) ↩︎

  6. これ自体は本当にたすかっており,各位毎年ありがとうございます…! ↩︎

  7. Qiita Advent Calendarには10枠埋まるとカレンダー自体を増設できる機能があるので,人が増えて困ることはない ↩︎

  8. 2023年はちょっとゴタゴタしていたので1年遅れとなりましたが,とりあえず2024年分まで一通り目を通してコメントを残しています.2021, 2022, 2023, 2024 ↩︎

  9. C++の歴史的名著を多数日本語訳して出版していたピアソン・エデュケーションっていう会社があってぇ…技術出版から撤退しちゃってぇ…丸善も一部しか再出版してくれなくてぇ… ↩︎

  10. 当然他言語の文章を引用するのは問題ないです ↩︎

  11. C++に関連しているAI生成記事許容のAdCをやりたいならそれはそれで別に建てて頂ければ良いと思います ↩︎

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