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職能を超えて協働するプロダクト開発
ウェイブでは、エンジニアだけでなく、デザイナー・企画職と協働してプロダクト開発を行っています。
職能の異なるメンバー同士が協働するには、他者理解が欠かせません。
デザイン・ビジネス・エンジニアリングの“三位一体”でプロダクト価値を最大化する
プロダクトは、使いやすいだけでも、速いだけでも、稼げるだけでも足りません。
デザイン / ビジネス / エンジニアリング の三視点は、どれも欠かすことはできないと考えています。
1. デザイン ── ユーザー志向と“使える”体験
- 設計ゴール: ユーザーの課題を解決し、継続的に利用されるプロダクトの“有用性”を届ける
- 落とし穴: ユーザー体験を磨くことに集中しすぎると、事業の採算性や技術的な実現性が抜け落ちがち
- 肝: リサーチ→プロトタイピング→ユーザーテストを高速ループしながらも、ビジネス・技術側とも要件を往復する
2. ビジネス ── 事業志向と“続く”仕組み
- 設計ゴール: ユーザー価値を対価に変換し、健全なキャッシュフローでサービスを“持続”させる
- 落とし穴: 収益モデルだけを優先しすぎると、UXが損なわれ離脱を招いたり、技術的負債の無視につながってしまう
- 肝: 短期収益とブランディング、既存顧客と新規顧客のバランスを測りつつ、技術投資も事業計画に織り込む
3. エンジニアリング ── システム志向と“作れる”実現性
- 設計ゴール: 要件を安全でスピーディーに実装し、スケーラブルで、障害に強い“信頼性”を担保する
- 落とし穴: 「落ちない・速い」に振り切ると、過剰設計で開発速度の低下や必要なコストも削ってしまう危険がある
- 肝: MVP→段階的性能向上、監視・自動テスト・CI/CD の整備で“速さと安全”を両立
“三つ巴”ではなく“三本柱”―ありがちな誤解
誤解 | なぜ危険か |
---|---|
「UXさえ神なら誰もが使ってくれだろう」 | 実装コストが跳ね上がり、事業の採算がとれずビジネスが持たない |
「速く・壊れないコードこそ正義だ」 | 速さ≠価値。誰も必要としない機能は無駄になってしまう |
「稼げれば細部は後でいい」 | ユーザー離脱 → LTV 低下 → 瞬間風速のみで終わってしまう |
デザイン / ビジネス / エンジニアリング の三視点が交差するスイートスポットを捉え続けることが、競争優位の源泉になると考えています。
チームでバランスをとる ―― ギャップは責めず、埋める
バランスのとれたチームになるには、次のような前提を共有しておくことが大切です。
- 職能にかかわらず全員が全ての領域の基礎を理解する
- 各専門家が最低限の共通言語(例: KPI, UX指標, SLO)を学ぶ
- 役割を越える“橋渡し”を任命する
- プロダクトマネージャーやテックリードが3つの視点間の翻訳者になる
- 能力不足は“他責”ではなく“協働”で補完する
- たとえば、デザイナーリソース不足ならエンジニアがプロトタイプを支援し、ビジネス側がユーザーテストを巻き取る
- 振り返りでバランスを定期点検する
- OKR / KPT / リスクレビューで、3つの視点が偏っていないかを定期的に棚卸しする
まとめ:三位一体で“持続する価値”を届けよう
UX × 事業継続性 × 技術的実現性 = 永続的価値
チームがどの領域を強みとし、どこに弱みを抱えているか。まずはチームで率直に棚卸ししてみることからはじめてみるといいかもしれません。
そして、そこで不足が見つかれば、他者を責めるのではなく、自分と仲間の間に“橋を架ける”ことから始めてみましょう。
デザイン・ビジネス・エンジニアリングのバランスがとれたとき、そのプロダクトは選ばれ、愛され、そして、続いていくはずです。

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