🐕
AWS JumpStart 参加レポート:未経験から「アーキテクチャ設計」の面白さに目覚めるまで
参加のきっかけと期待
- ITソリューション部 社内開発Gの塚本です。
- エンジニア歴は5年目で、ウェイブは2社目です。
- 前職では、主に金融、証券系のシステムの設計、開発、テスト、リリースを担当していました。
- ウェイブに入社してからは、社内システムの運用・保守をしています。
- 今回、上長から「いい機会だから、行ってみない?」という推薦もあり、AWS JumpStartに参加しました。
- 個人的にもクラウドの知識が必要だと感じていたので、これはチャンス!と思い参加しました。
参加前の私のAWSの知識レベル
- AWSについては、業務で触れる機会がほとんどなく、先輩社員が構築している内容を傍らで拝見していた程度で、自分で手を動かした経験はあまりなく、実務でAWSを活用するイメージは漠然としていました。
- Skill BuilderでEC2やS3といった基本的なサービス名は耳にしたことがありましたが、それぞれのサービスが持つ具体的な役割や、どのような場面で活用されるのかについては、曖昧な理解に留まっていました。
- また、複数のサービスを組み合わせてシステムを構築する「アーキテクチャ設計」については、全く知識がない状態でした。まさにAWSのど素人からのスタートです。
参加の理由
- そんな私がAWS JumpStartに参加した理由は、大きく分けて2つあります。
- オンプレ環境で、稼働しているWebアプリをクラウドへ移行するPJが進行中のため、クラウドの知識が必要だと感じたためです。
- 私自身のキャリアを見直した際に、開発経験だけでなく、インフラ周りのキャリアも継んでいきたいと思ったためです。インフラ周りの知識を身につけることで、より幅広い視点でシステム全体を捉え、将来的にフルスタックエンジニアとして貢献したいという思いがあります。
期待していたこと
- 今回の研修では、AWSの各サービスがどのようなものかを知るだけでなく、それらを組み合わせて実際にシステムを構築するハンズオンを通して、より実践的な知識を習得できることを目標としていました。
- 特に、これまでは触れる機会のなかったアーキテクチャ設計の考え方や進め方を、実際に手を動かしながら学ぶことで、自分自身で最適なシステム構成を考案できるようになることを目標としていました。
研修の概要:AWS JumpStartとは?
- AWS JumpStartは、AWSのサービスを初めて学ぶ方や、基本的な知識を体系的に習得したい方を対象とした実践的な研修プログラムです。
- 座学だけでなく、実際にAWS環境を操作するハンズオン演習が豊富に用意されており、短期間でAWSの基礎から応用までを習得できるのが特徴です。
AWS JumpStartの目的
- この研修の主な目的は、参加者がAWSの主要サービスを理解し、実際にAWS環境上で簡単なシステムを構築できるようになることです。
- そして、既存のアーキテクチャを理解し、その設計意図を読み解く力を養うことも、この研修の重要な目的でした。
研修の内容
- この研修は、計2日間で構成され、座学とハンズオンがバランス良く組み合わされていました。
- 1日目は、午前中にクラウドの基礎概念や主要なAWSサービスの概要・特徴を座学で学び、午後からは、AWSコンソールを操作しながら実際にサービスを組み合わせ、システムを構築するハンズオン形式で進みました。
- ハンズオンはモブプログラミング形式で実施され、グループメンバーと協力しながら進めることで、細かい疑問点もその場で議論し、解決できる貴重な機会となりました。
- 2日目は、課題(要件)を与えられその課題を達成するためのアーキテクチャ設計をグループで考えるという研修でした
受講生の様子
- 私と同じくAWS初心者の方から、すでに実務でAWSを利用されている方まで、様々な受講生が参加していました。
- 年齢層は、おそらく新卒からエンジニア歴5年くらいの若い方が多く、男女比は体感で1:1くらいだったかと思います。ちなみに私がいたハンズオングループは、男女比は1:2で女性の方が多かったです。
- 研修は、オンライン(Discord)で実施し、以下のようなチャットスぺ―スが用意されていました。AWSの講師の方も受講生も関係なく、活発にコミュニケーションをとりながら研修を進められたのが印象的でした。
- なんでも話してOKな雑談スペース
- 研修内容に関する質問スペース
- Bedrock(生成AI)を使った研修時の質問スペース
- 皆さん、積極的に質問をしたり、ハンズオンで詰まった箇所を教え合ったりと、非常に熱心に取り組んでいる様子が印象的でした。
- 講師の方への質問はチャットスペースを通じて行われたため、疑問点をスムーズに解消できる環境でした。
具体的な学びと体験:ココが面白かった!
印象に残ったこと
- 今回の研修で最も印象に残ったのは、AWSのサービスの種類の豊富さと、それらを組み合わせることで実現できることの多様性です。
- これまで漠然と「クラウド」と捉えていたものが、EC2(仮想サーバー)、S3(ストレージ)、RDS(データベース)など、具体的なサービスとして頭に入ってきました。
- 特に、自分自身でアーキテクチャ設計に挑戦する中で、各AWSサービスの理解度が飛躍的に深まり、その種類の多さと、それらを組み合わせる面白さを楽しく吸収できました。
ハンズオンについて
- モブプログラミング形式のハンズオン演習は、実際に手を動かすことで理解が深まることを実感しました。
- これまでSkill Builderや業務で触れる機会の少なかったECSやFargateといったサービスも、実際にコンソールを操作して仮想サーバーを構築し、アプリケーションを稼働させることができました。
- これにより、アプリケーションのデプロイ方法には様々な選択肢があることを実感し、大きな発見となりました。
アーキテクチャ検討について
-
研修の終盤で行われた「アーキテクチャ検討」の演習は、特に刺激的でした。
-
与えられた要件に対して、どのAWSサービスをどのように組み合わせれば最適なシステムを構築できるか、グループで議論し、図に落とし込んでいく作業です。
-
最初は、個人で1時間ほど考えた後、グループ内で自分が考えたアーキテクチャを共有しあい、グループで一つのアーキテクチャを完成させていきました。
-
これまでは既存のシステム改修がメインで、イチからアーキテクチャを考える機会はほとんどありませんでしたが、この演習を通じて「アーキテクチャを考えるってこんなに面白いんだ!」と強く感じました。
-
実際に私が作成したアーキテクチャ図
-
グループで作成したアーキテクチャ図
-
他のグループが作成されたアーキテクチャ図で、特に参考になったアーキテクチャ図
研修を受ける前と後でどうなったか
- 研修前は、AWSは便利そうという漠然としたイメージしかなく、EC2やS3といった主要サービスについても、その役割は曖昧な理解に留まっていました。
- しかし、研修後は各サービスの具体的な役割と、それらを組み合わせることで生まれる相乗効果への理解が加速しました。その結果、これまでハードルが高かったアーキテクチャ設計に対しても、積極的に楽しみながら取り組めるようになったと強く感じています。
- ただ、個人的に「ここ、もっとこうして欲しかったな」と感じた点もいくつかあります。
- それは、アーキテクチャ設計を行う際の進め方や考え方、コツなどをもう少し説明していただいてから、課題に着手できたらもっと良かったなと感じた点ですね。
- 設計の経験がない私にとって、「何から考えればいいんだろう?」「どんな観点に注目すればいい?」「どんな順番で設計を組み立てればいいの?」といった点で非常に苦労しました。
- 設計の思考プロセスに関する導入があれば、より効率的に、そして深く学ぶことができたかもしれません。
参加して得られた「気づき」と「今後の意気込み」
研修後の私の課題とこれからやりたいこと・学びたいこと
- 今回の研修でAWSの基礎を学ぶことはできましたが、まだまだ知らないサービスや、より実践的な活用方法は多く存在すると思います。
- 今後の課題としては、学んだ知識を定着させること、そして実際に業務でAWSを活用する経験を積むことです。
- 具体的には、以下のことに取り組んでいきたいと思っています。
- 個人での開発・検証
- skill builder やAWS jump startでの学習を通じて、実際に動かしてみることの重要性を実感しました。
- 自分の手で構築していくことで、サービスの理解や組み合わせ方等、実践的なスキルが身につくと感じたため、個人のAWSアカウントで簡単なアプリケーションを構築したり、様々なサービスを組み合わせて試したりしようと思っています
- AWSの体系的な知識の習得
- まだまだAWS全般の知識が足りていないと感じているため、AWS Certified Cloud Practitionerの取得を目指し、体系的な知識をさらに深めたいと思います。
- その後は、Solutions Architect Associateなどのより専門的な資格にも挑戦したいです。
- 個人での開発・検証
業務への活かし方
今回のAWS JumpStartで得た知識と経験は、今後のITソリューション部での業務に大いに活かしていきたいと思っています。
- オンプレからクラウド移行
- 私が所属するITソリューション部で、オンプレミス環境で稼働しているWebアプリのクラウド移行のPJが進行しています。
- そのため、まずは、作成されたアーキテクチャ図を理解するとともに、研修で得た経験を活かし、改善点の提案を実施していきたいと思っています。
- 新規システムの開発
- 今後、AWSを活用した新規システムの開発を進める際には、アーキテクチャ設計から携わり、コスト効率と柔軟性の高いシステム構築に貢献したいと思っています。
今回のAWS JumpStartは、私にとってAWSの知識を深めることが出来、技術者としての新たな可能性を見出す非常に貴重な経験となりました。この学びと得られた「気づき」を業務に活かし、ITソリューション部の一員として、これからも頑張ります。

株式会社ウェイブのエンジニアによるテックブログです。 弊社では、電子コミック、アニメ配信などのエンタメコンテンツを自社開発で運営しております! wwwave.jp/service/
Discussion